玄関から異界入り

異界入りと玄関

玄関開けたら2秒で異世界。
ありそうな話である。(あるのか?)自分が異世界に転生、転移するのか、それとも単に異界に見える沙耶の唄状態なのか。ともかく玄関の先が、いつもと違ったらどうしよう? という不安はみんな持つと思う。覚えはないだろうか。「もし、この曲がり角の先で怖いことが起こっていたら」など。ひとりでいる時、特に。
風呂に入っていて、顔を上げあらなにかいる、という不安と近い。玄関を開けるのは命がけである。
異世界というと、最近流行りはどんな感じなのだろう。召喚される、または草原からはじまる。転生後自我が芽生える、というのが自分の知っている部分だ。幼女戦記は面白かった。異世界落語も面白かった。
玄関から異世界に行く、というのは、そういえばドラえもんもやっているなあ。どこでもドアとか、もしもボックス使ってるけど。
日常と非日常が隣り合わせというのは、いいよなあ。プリキュアとか、仮面ライダーとかスーパー戦隊とか……いいよなあ。ハリーポッターとか。自分はそんなにファンタジーが好きだっただろうか? 持っていた児童書を思い返すと、たしかにファンタジー要素が強かったと思う。あとジブリが好きだった。そういえば千と千尋も異界入りだ。金ロー、見たかったなあ。
玄関開けたら異世界だったという話、書いてみたさはある。異世界、書いてみたい。でも、「異界」になるんだよなあ。サイレン、沙耶の唄的な。ファンタジー、好きなのになあ。
好きなものが書けるとは限らない。
極道ものを書いている人が、夢かわグッズを集めているかも知らないし、めちゃくちゃ乙女チックな文体の人がギムレットを飲み、葉巻を吸っているかもしれない。
それだけでも十分、「異界」だなあとわたしは思う。意外の誤字ではなく。

ギャップを感じる前、予感というか、初期微動のようなものを感じる。違和感、というと一番楽なのだが、こう、釘付けになる感じ。
それを手にとってみたい。わからないから探りたい。わたしは人に、その人の「異界」を求めている。

わたしに異界はあるだろうか?だれかわたしの玄関を、開けてみてくれ。

今回はここまで。
#しおの雑文庫 #エッセイ

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