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詩「かくれんぼ」

話しの途中息を継ぐ
空気以外に
一緒に飲み込んだものは何か
静寂あるいは喧騒
それとも他の何か
聞きたくても聞けない
次の言葉が吐き出されるまでは
ほんの一瞬
だけど長く感じる

波打ち際で
波と戯れている風が見えた
揃って砂浜に寄って引き返す
貝殻を隠したのに
違う何かが現れる
波打ち際に次々に現れては消える

隠したまま
隠れたまま
お互いに見えない
見つけるまで
見つかるまで
お互いを知らない