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UNDER5 AWARD 2024 を見た感想

1.優勝は清川雄司

 2年目を迎えた本大会。王座に輝いたのは唯一のピン芸人、清川雄司でした。レベルの高い大道芸の歓声に加え、お笑いとして爆笑が重なってきたことが会場を巻き込めた要因でもあると思います。これから舞台もテレビも沸かす未来にワクワクしています。本当におめでとうございます。

2.審査員の紹介がおもろすぎた。

 ここがピークと言いたいくらい面白くて、これは文字起こししておかなければと思った。

1.NON STYLE 石田
・関西賞レースを総なめ。演劇の脚本演出家としても活躍中。NSCの講師も務め、後進の育成にも精力的に活動。
「今日は交通費を浮かすためにルミネの本出番を頂いた。井上は悲しそうに帰っていった」

2.かもめんたる う大
・キングオブコント2013優勝。コント師としての活動の傍ら部隊ドラマの脚本を多数務め、漫画「マイデリケートゾーン」、著書「偽りなきコントの世界」を発表されるなど、作家としても大活躍中。
「昨日ぎっくり腰をやってしまったが、早い段階で、今日の出演者がぎっくり腰になるくらいなら、俺に来てよかったと思えたので、審査員のマインドとしてはかなり仕上がっている」

3.チョコレートプラネット 長田
・KOC進出3回、1回準優勝。2023年タレントパワーランキング。youtube配信人気ランキング1位。プライベートでは真っ赤なスーパーカーを乗り回すお笑いミリオネア。
「前回もそうだがTVで即戦力として使えるかを基準としている。金魚番長はくだりが面白かったから番組に呼んでやった。優勝者は自分の権力すべてを使って呼ぶ。」(嶋座:その番組で金魚番長はうまくいかなかったのだろう)

4.佐久間一行
・R-1ぐらんぷり2011優勝。プロデュースを手掛ける謎のシンガー、日谷ヒロノリではこれまで17曲以上リリースと、音楽分野でも活躍、ルミネでは毎年欠かさず単独ライブを行う、自然を愛するSDGS芸人。
「私もルミネ本出番を貰ってきたが、今日は空調状態が寒くて客席が心配だった。今もお客様がどういう空調状態か気になっている。」

5.笑い飯 哲夫
・M-1を9年連続決勝進出の末王者に輝いたMrM-1。満山傍ら仏教の解説本を多数出版、塾経営、大学客員教授、小説家、花火講座、農業、大河デビューと驚異的にマルチな活動を展開する千手観音芸人。
「僕も同じく昼間ルミネ3ステ。去年のUNDER5からスピーカー状態が気になっており、今日も本出番の時に我々はお声を届ける側なのだが、客席のスピーカー状態はどうなのか気になっていて、やはり最高のスピーカー状態だった。これは前回大会からリニューアルされていると思う。LED照明は無かった。LED状態が凄く良い。新幹線の表示もLEDなので。審査員状態もあっためていきます。」(嶋座:みなさんその辺は劇場のスタッフがいるので気にしなくて大丈夫です)(屋敷:みなさん3ステ終わり変にあったまり過ぎてる。)

6.マヂカルラブリー野田クリスタル
・KOC2度決勝進出。M-1、R-1の2冠王者。その才能はお笑いに留まらず、ゲーム開発、パーソナルジム経営で多方面に開花。賞レースマスター。(嶋座:みんないろいろやり過ぎだろ)(屋敷:だから審査員できる)
「大宮2公演を終え、4時間空き湘南新宿ライングリーン車移動。合間にゴールドジムに行きクタクタ状態。筋肉状態も一番パンパンのパンパン審査員。この大会が4つ目の審査員。」

7.ナイツ 塙
・M-1、3年連続決勝進出、THE-MANZAI2011準優勝、文部科学大臣新人賞、文化庁芸術祭優秀賞、権威ある賞を数々受賞。2018からM-1決勝審査員を務める漫才協会会長
「水戸で2公演。カイモノラボ(TBSでAM3時から放映)の即戦力を探しに来た。若手に『お前らカイモノラボみたいな番組作ったのか』と言いに来た。」

3.各組審査員寸評


Aブロック 好み/結果ともにキャプテンバイソンが通過。

伝書鳩(1年目)/~スーパールーキー~/監禁ピザ

マーティー(4年目)/~王道×ファンタジー~/キッザニア

キャプテンバイソン(5年目)/~ミステリアスお兄さんリベンジ~/銀行強盗

石田:一個ずつのパンチ力の強さ、ディープにやりつつもポップさも忘れていなかった。マーティー発想/着眼点が良かったが、ツッコミが知能指数を下げ過ぎなので、普通にやりあっても良かった。伝書バトは1年目にしては十分。トリオの良さが出ていたが、刑事側のピザの隠語が後半に生きてきたらもっとよかった。

野田:初めてのUNDER5だがこんなにレベル高いのか。僕らの5年目は見てられないレベルだった。審査員として見ているが、今後戦うと考えると普通に強そうだなと思ってしまう。時代的の流れか3組ともそもそもの本が強い。その中でマーティーと伝書鳩は本が見えてしまったが、キャプテンバイソンが演技力で勝った。

哲夫:昨年は最終決戦キャプテンバイソンに入れたので、もう入れなくていいかなと思ったので伝書鳩に投票。伝書鳩は演技力も凄いなと思った。トップバッターだったので20点加算して115点。

Bブロック 好み/結果ともに清川雄司

ライムギ(5年目)/~憑依系コント漫才~/料理番組のアシスタント

清川雄司(4年目)/~なにわの技坊主~/3人漫才

家族チャーハン(5年目)/~遅咲きの草食系と肉食系~/出所した兄貴

佐久間:ピン芸で1芸を魅せるときはもっと客に投げかけたい心理。それをやらずに自分からおかしな状況を作って観客にツッコミせず観客にわからせるのはピン芸人として凄い技術だったので清川君に投票。

長田:清川のネタがほんとにありそうでない。ちゃんと芸の技術はあるのにあほなことをするのがなかなか新しかった。家族チャーハンも良いネタだったが会場を持って行った清川に投票。くまだまさしともりやすバンバンビガロのハイブリッド。

塙:家族チャーハンに投票。清川は可愛かった。人形のテイストがあまりよくわからなかったが、テレビならアップに出来るからテレビ向き。ライムギは家族チャーハン比べると、ほんとに自分たちが言いたいボケだったのかと疑問。自分たちのやりたい漫才には見えず安牌の漫才に見えた。

う大:家族チャーハンの見た目がヒモ感があって嫌だったが、悔しいかなめちゃくちゃおもしろかったため投票。清川も面白かったが、もっと人形との3人の関係性がもっとっみれっると期待した。ライムギはれんぺいの方が面白そうな感じがして、なつみにはない。ボケとツッコミが逆だなと去年も感じた。

Cブロック 好みは例えば炎 結果はツンツクツン万博が通過

ぐろう(5年目)/~しゃべくりファイター~/誕生日プレゼント

ツンツクツン万博(4年目)/~~エキセントリックミュージカル/恵方巻好き

例えば炎(4年目)/~同級生の大暴れ~/いい父親になりたい

長田:このブロックは難しかった。ツンツクツン万博はこちらの情報ではタフガイと内藤が逆になってた。これでタフガイが相当攻めてると思った。タフガイのあほさが絶妙で美味かった。小道具的には恵方巻が伸びるのはいいが芯が入ってなくて垂れるのが残念だった。ぐろうはうまいこと言うボケがもう少し欲しかった。ボケの方向性をもっとガット行った方が良い。例えば炎、まだ少し散らかっていた。新しいスタイルになりそうだが現時点では。

石田:3組とも違う面白さがあったが、会話に重きをおいてぐろうに投票。ほか2組は会話が成り立っていないところがあり少し気になった。ツンツクツン万博は手放しで笑えるコントだが、小道具含み粗さや、なぜ恵方巻ーゼントにあこがれたかの描写が無かったのが気になった。

野田:ツンツクツン万博の終盤の内藤のボケるぞという顔がむかついた。グレープの荒らす感じの人間はもう増えないで欲しい。入って早々に曲が流れるとこトロなど、ちゃんとした  例えば炎は個人的にそういうネタが好きでもあり、バカバカしくて良かった。芸歴重ねると味わい深い漫才師になりそうだった。

哲夫:審査難しすぎて初めて減点法を採用。例えば炎は冒頭の「たこやき~」で-30点。ダークな部分のボケがインパクト強かったのでもう少し欲しかった。最終的に-60点だった。ツンツクツン万博は入れ替わるというとこに引っかかるところが欲しかった。とってつけたようなボケだったので-5点。ぐろうは月の寒暖差など、ツッコミのずれやオチがとっ散らかっていたので-2点。

最終決戦

ツンツクツン万博/時間の番人

清川雄司/ハーモニカイリュージョン

キャプテンバイソン/合格発表

4.終わりに

今回はAグループは昨年準優勝のキャプテンバイソンが実力を見せつけ、
Bグループはライムギと家族チャーハンが、Cグループはぐろうと例えば炎がともに漫才というジャンルで食い合ってピンとコントが勝ち上がった印象。前回金魚番長が漫才で圧倒したとはいえ、やはり異種協議となると漫才が若干インパクトに欠けるのかなと感じました。

 そしてやはりこの芸歴の浅さでは4、5年目のキャリアが相当差が出てくるのだろうというのもありました。その中で1年目で決勝に進出した伝書鳩の秀でた才能が光っていました。
 個人的には度重なる噛み倒しをもってしても例えば炎が面白かったです。
 未来ある若手芸人、メディア露出はもう少し先としても、彼らが東西のライブシーンをけん引してくれることでしょう。

 来年は例えば炎のリベンジに期待。ほかには兄弟、エアコンぶんぶんお姉さん、人間横丁、はるかぜに告ぐ、無尽蔵、春日向のように、などに期待したいです。そしていつか確実に世に出るキックの鬼を激推ししています。出場した全芸人を応援しています。


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