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#27 シンクロニシティ単独ライブ「おわりのはじまり」(20230504赤坂REDシアター)

(多少のネタバレを含む為、配信終了を待っての投稿)

 昨年のM-1グランプリ2022。例年に劣らず様々なドラマが生まれたが、私の中での一番のドラマは、シンクロニシティの準決勝進出だ。

 初めての出会いは多分2019年ごろだった。その時は同じテイストでコント漫才をやっていた気がする。ローテンションの漫才は数多くあれど、ボケのよしおかさんの異様な空気をまとった棒読みと、西野さんの敬語なのに力強いワードのツッコミに心を打たれた。ローテンションを隠れ蓑に、実はかなりパワフルな漫才を繰り出すギャップがたまらなかった。

 そして2020年のM-1で披露した英会話の漫才。洗練された日本語の面白さ。伝わりやすさ。静寂から笑いがじわりじわりと伝播していく感じ。とてもとても上質な言葉遊びは私の心を鷲掴みにした。

 これは本格的に追いかけなければならない。と思ったのも束の間、活動休止宣言はショックだった。結果的に半年ほどで活動再開に至り安堵したが、定職についている故に存続自体が危うい存在なのかなとはぼんやり考えていた。

 来るM-1グランプリ2022、「日本語」というとんでもないキラー漫才を引っ提げて、快進撃で準決勝まで勝ち上がった。初のフリー芸人の決勝進出も視野にあり得るんじゃないか。と期待させてくれた(変ホ長調はアマチュアとして)。私の中で2022優勝は他を圧倒してシンクロニシティだった。

 2023年4シンクロニシティは吉本興業に所属となる。その経緯は下記記事の通り。 

 芸人続けてくれるんだ!という率直な喜びが胸にこみ上げた。


 話がそれたが、満を持してシンクロニシティの単独ライブは開催された。

 日本語遊びの極致。話芸の原点にして頂点。所属の告知当初、吉本っぽくないという言葉を耳にしたが、自分はそこまで違和感を感じていなかった。奇想天外というわけではなく、きちんとした起承転結のあるスタンダードよりな芸風で、ある意味教科書のような漫才は、それこそTHE吉本といったところではなかろうか。

ネタ8本
・俳句
・言葉に彩り
・イニシャルトーク
・衣食住
・広辞苑
・体育会系
・文字数
・百貨店
特に百貨店が面白かった。

幕間V
劇場までの車移動。後部座席に乗るよしおかさん。性格がにじみ出ておりよかった。

コーナー
まさかのよしおかさんたっての希望「コーナーは絶対にやりたい」
笑顔で写真を撮りたいよしおかさん。一番笑顔だった写真はまさかの・・・

笑いとは関係ないのだけど、予定時間きっちりに開演、終了時間ぴったりに終演。はじめての単独なのに、タイムマネジメントが素晴らしく、押したり巻いたりにモヤモヤする自分にとってはとても好印象だった。

 最近のお笑いシーンで、台本が一番強い芸人は、ダントツでシンクロニシティだと思っている。ラジオで二人でしゃべっているときは普通に面白いのだけど、これまでライブで前に出てほかの芸人と絡む方ではなかったので、プロとして平場でどれだけ活躍できるかにも注目したい。


なんとYOUTUBEも開設されました。皆さん要チェック!


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