なにをしてんの

書くつもりはなかった。
今この画面に写っている文章はどうせ読まれないし、読んだとて何も変わらない。あなた風に言うならこの言葉には「信頼」もない。残念ながら。
それでもこれを書きたかったのは、あなたがとっても独りみたいな顔して、ニヒリストみたいな顔して、リアリストみたいな顔して、ロマンチストみたいな顔して、飾枕主義みたいな顔して、普段はニコニコ笑って、たまに死装束を纏ってるみたいな顔して、たまに心から笑ってるみたいな顔して過ごしてるからだよあなたはいつだって人を愛そうとしているなぜなら人に執着しているから。それの何が悪いねんぼけ。殺すぞ。
あなたの文章は全て読んだ。あなたにはこの文章が読まれないことを切に願っている。私はあなたほど言葉を好きになれない。言葉の重みを分かっていない。言葉は隣には座ってくれない。座るのはいつだってクソみたいな言葉しか使えないうるさい大学生たちだったり、あんたのこと大好きな家族なんじゃないの。ノート見てたらあんた人のこと大好きやん。信頼への猜疑心が晴れないあなたへ。私なりの解釈。人の言を束ねて頁とする。なんて分かりやすいでしょ。あなたがこの今この文章まで辿り着いて、思いつく言葉。風景。人。瞳。匂い。温度。あればもう分かるでしょ。蛤と煙、雅之、桑田佳祐、PK、百合死す、クソッタレども。あんたが思い浮かんだ言葉や人は、あんたが信頼している側の人間だよ。信頼は主観でしか認識できないから、人からの信頼なんて感じ取れない。あんたの絶対領域は思っているより脆くて寂しいよ。言葉に依存して言葉を嘘とするあんたでも、もうどっかで気づいてるだろ。こっちに来いよ。一回ぶん殴ってやるよ。嘘だよ殴らないよ。
あなたとは、あなたの家の近くの、店主の愛想が悪い喫煙家の喫茶店で閉店まで話しましたね。あの時は、あなたが部内で唯一私の近くにいる存在だと、唯一同じ方法を用いて生き抜こうとしている存在だと、半ば手放しの感動を覚えた。二人とも財布に金がなくて、あなたが家に現金を取りに行ったその数分、私はこのままあなたが消えていくことを考えていました。それは悲しかった。途方もなく。比喩表現なんて使わない。だって悲しかった。嘘じゃないと伝わるとあり難い。小細工なしの気持ち。あんたは帰ってきたよね。嬉しかった。希望的だった。あんたは社会人になって、お互い音楽との糸は細まって、それでも強く太くなっている繋がりを想像してしまった。また喫茶店で話したい。音楽のことなんか忘れて。太宰。天国。マルチバース理論。転生観。思い出したら涙が出てきたよ。もう言葉は出て来ない。なにをしてんだよあんたは今。あんたが助けてもらおうとしてる周りのやつは、総じて羽虫みたいな脆さであんたの重さで簡単に潰れるんだよ。
言いやすい人にだけ強く当たるなよ 
こっちこいよ 
殺してやるよ 
相田みつをが今浮かんだ。あんたにぴったりだよ。あんたの重みで一番潰れそうなのはあんただけどな。矛先を自分の丹田にして言葉にしてるのはあんたで、強く当たって三島みたいなことしようとしてるようにしか見えない。それじゃあ一思いには死ねない。どうせならシャープな言葉で俺を刺せよ。喫茶店で待っといてやるよ。
もう何を書きたかったのかもわからないし、今この文章群を読み返す気も起きない。1297文字だってさ。俺だって暇じゃねえよ多分今日の予定全部ちょっとずつ遅れるよ。知らん。お前にこれが届いて欲しいとは思わん。お前に読まれたくもない。この文章はあまりにもお前にとって辛いだろう。俺はあんたに邦ロックフェス大トリさながらな文章を届けに来た。レポート入学だから、常体敬体人称接続は美しい文章が書けるけども、あんたにはその美しさは必要ない。破綻した荒んだ羅列して書き殴った文章が必要。みんな最後は1人だよけども1人のあんたをみんなが見てんだよ。人からの信頼を感じ取れないって書いたけど、思ってるよりあんたの話は裏でしてるよ。感じ取れよくそが。ニヒルに逃げるなよ。それはあまりにも自己中心的だ。口だけでも親に恩返しだの口実をつけて意味を持たせろ。マジで逃げるなよ。ロマンチストはいいよ。リアリストもいい。一瞬の煌めきを持ってして、恒久的な快楽に依存して、松葉杖をつきながらフルマラソンを走り抜くべきだ。途中でその両脇の松葉杖、いらなくなって捨ててるよ。声援も聞こえてくるし、隣走ってくれる人もいるし、翼も生えてるようになる。黙ってレッドブルでも飲んどけよ。
もうあなたの心の傷は測れない。無責任な文章を書いたことは謝罪したい。すいませんでした。でも言葉ってこれくらいのものだよキャッチボールじゃない。て思てます。ピッチャーが投げた球を打ち返すかどうか。見逃し三振だけはやめてください。あんたから個人的な連絡とか、飯の誘いとか、電話があったら俺はあんたをホームランバッターとして認めます。連絡待ってます。クソみたいな話しましょう。

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