見出し画像

【シャドバ】DOV環境分析-Ⅱ-

レートの到来

Ratings16期前半戦が開幕する。

今期はレート前からもプロプレイヤーやインフルエンサーらによる積極的なユーザー大会の開催が試みられ、レート開幕前からBO3をやる環境には不自由しなかった。

そのためメタや構築の研究もかなりの程度進んでいて、上位のデッキタイプやデッキリストは固定化されてきている。

参考までに前回の記事はこちらから↓

環境概観

4/7 JCG

1位 ロキサスE/ライドランプD

2位 セッカE/ライドランプD

3位タイ セッカE/AFNm

3位タイ ライドランプD/背徳バアルV

4/10 JCG

1位 セッカE/清浄B

2位 ロキサスE/清浄B

3位タイ ロキサスE/清浄B

3位タイ ロキサスE/進化Nm

4/11 JCG

1位 セッカE/AFNm

2位 ロキサスE/清浄B

3位タイ セッカE/ライドランプD

3位タイ ライドランプD/アグロNc

▶エルフの隆盛

DOV環境に突入してから一回を除きエルフを採用したプレイヤーが優勝している。

採用されているエルフは、ロキサスEかセッカEの二択。この二つの間でも相性差は五分(そしてプレイヤーの練度次第)で、どちらがベストデッキなのか未だに結論は出ていない。

▶並び立つドラゴン

ライドランプDも安定したシェアを誇っている。特に序盤のランプに成功した試合の支配力は高く、流行するどちらのエルフに対しても五分以上戦えるところが魅力。

構築に関しても、「残影のドラゴニュート」「燎火のレンチスミス」を採用した型、「《世界》・ゼルガネイア」などを採用した型と2種類ありどちらが良いかの答えは未だこれから。

▶第三勢力のビショップ

こうしたエルフとドラゴンをTier1に頂いた環境の中、そのどちらに対しても五分以上戦える清浄Bが第三勢力として確立しつつある。

特に前回ドラゴンに有利を取れるビショップに注目していると書いたが、やはり案の定大きくシェアを伸ばしている。

「招来の大天使」を用いて体力の上限を引き上げて相手のOTKプランや愚直なビートを阻む。そして「清浄の領域」により比較的安定して盤面の処理と選択不可守護を用意できるため、現在のTier1に有効な要因となっている。

▶OTKとその速度

前回、エルフとドラゴンのレンジに対抗するには、7tから8tに決めきるデッキかその速度感に対抗できることのどちらかが要求されると書いた。

しかし、新たに清浄Bが台頭したことで中途半端な攻めは受け切られてしまう。ということで「7tから8tにOTKコンボを成立させられるデッキ」というのが環境で戦う上で必須の要素となった。

そうなってくると選択肢に上がるデッキは限られてきて、それに当てはまるのがOTKRAFNm進化Nmというようなデッキになってくる。これらのデッキは清浄Bに対しても体力20点から一度に削り切ることができるため、ほとんど回復を苦にしない。

とはいえこれらのデッキは、エルフやドラゴンに一歩劣る部分があり、それらと対面した際に先後の差であったり、手札の質に勝敗が左右されやすい。


アーキタイプ雑感

▶ロキサスエルフ

現在のロキサスEのリストはこういう形。

結局初動(「ラミエル」)を優先させるか、リソース(「未来への飛翔」)を優先させるかの分岐だが現在はリソースを優先した構築となっている。

その他現在は「エルフクイーン」「閃光のエルフ・アルバータ」を削って初動とリソースどちらにも割いた構築もチラホラ見られる。

個人的にロキサスEは打点を出す手段が豊富で、セッカEに比べてヤケクソビートが通りやすい点に強みがあると思っている。そのため相手の事故だったりこちらの下振れを拾いやすく、「瘴気の妖精姫・アリア」「宿命の狐火・セッカ」といったキーカードを引けないと如何ともし難いセッカEよりむしろ安定している。

唯一の難点はプレイの難しさであり、「開拓のロデオガイ・ロキサス」の絡むターンの難解さは今期も相変わらず随一。その代わり使いこなせればやはりどのデッキにもある程度戦えるパワーを感じる。

▶スペルウィッチ

個人的にスペルウィッチが好みだったのでかなり試行錯誤した結果がこちら。

「プリズムブライト・ジオース」は強力なカードだが、本体がスペルブーストしない点や始動の遅さが気になった。そして今期のスペルウィッチの強みは、中盤での多面展開にあると判断し、完全に「ジオース」を排除して中盤の面展開と「決意の予言者・ルーニィ」に振り切った構築となっている。

回復兼除去として「霊薬の調合」を採用。これが今期エルフやドラゴンに対しての延命手段となって勝利に繋がることが多い。また「ピースキーパー・ヴィンセント」を一枚デッキに挿しておくことにより、デッキ内の内在打点を底上げし相手のライフを削りきりやすい構築を目指した。

ただやはり「アクセルヒーロー・マイザー」が絡まなかった試合の盤面干渉力の無さが目に付き「マイザー」が引けず相手の盤面を返せない、序盤の失ったテンポを取り戻せないといったことが目立ったため没。

▶OTKドラゴン

清浄Bを絶対に通さないマン

清浄Bに対してはかなり強く出れるが、セッカEがかなりしんどい。その他アグロNcを始めとするアグロデッキ相手も意外とコンシードして勝利することも可能。ただランプして増やしたPPで相手の攻めを受け切るコンセプトなので、そもそもランプできないとどの対面も苦しい。一応新加入したカード3種類について一口。

まず「ワールドブレイク」。これはライドランプDの7結晶フォルテ→8エンハロイの動きにクリーンヒットするカウンター。その他ゲームが伸びれば腐ることはなくなるため、かなり好感触の一枚。

「オーバーヒートデーモン」はランプして早期に叩きつける際の支配力が異常。一応普通に進化権を切って2面も処理できて、かなり有能なカード。

「火竜の火山」はこのデッキのために生まれてきたようなカードで、序盤のテンポをこれ1枚だけで回収できる。自分に及ぼす影響はとても小さく、「ラミエル」にいたっては無効化できるため非常に扱いやすい。

▶進化ヴァンパイア

先述の「7tから8tにOTKコンボを成立させられるデッキ」に当てはまらないのに関わらず環境に存在する稀有なデッキ。

おそらく理由としては、「魔獣の女帝・ネレイア」による対エルフ性能と回復量の多さからの対ドラゴン耐性。そして、「堕落の決意」による「清浄」へのカウンターと「神狼・シス」「虚無ノ哭風・グリームニル」によるOTKと、環境上位に対して立ち向かえる要素を備えているからだろう。

個人的にはすごい好みなデッキだが、他のデッキがたくさんズルしてくるのに対してやや真面目な印象を受ける。プレイング次第かもしれないが茨の道。

▶清浄ビショップ

そして話題の清浄B。

「招来」が今期非常に強力で、たまに減らしているリストを見かけるが個人的にはありえないと考えている。できるだけ進化権は「招来」に投資したい。

また最近「絶望の聖女・ジャンヌ」を採用したリストが増えているが、この採用は非常に賢いと感じた。4tの清浄を置く前のターンに設置できて相手の横並びを一掃できる。また本体も進化すれば回復効果を持ち、エンハンス7でAOE兼打点としても使用可能。かなり使い勝手が良かったので2枚にまで増やした。

総括

まとめると現環境は、エルフvsドラゴンvsビショップvsOTKという構図。それ以外にも進化ヴァンパイアとかアグロネクロみたいなイレギュラーなデッキタイプもいて、簡単に解釈できる環境でもないが、とにかくまず第一の至上命題はエルフとドラゴンに勝てること。そして二番目にビショップ(清浄)にやれること、というわけでこれから始まるレート環境にどの角度から立ち向かうか、プレイヤーの腕が試されるだろう。

個人的にはプレイに自身はないので、無難なプレイをするだけで勝てるようデッキ勝ちを模索していきたい。

またレートが開幕することでメタの動きは速くなるが、来週のこの記事ではさらにすすんだメタゲームが展開されていることだろう。

それでは。











この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?