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外側からネットワークとデバイスを識別!をIPv6グローバル ユニキャスト アドレス

「すでに知っていることから類推して理解するって意外と有効ですね。」

はい、こんにちは!松井真也です。シリーズ「着実に普及していくIPアドレスの進化版:IPv6」の第5回でございます。

前回は、IPv6ヘッダの各フィールドの役割について解説しました。圧倒的にIPアドレスが長くなった(16バイト)のでヘッダー自体は長くなったのですが、フィールドが減った分、機能が厳選されたのでした(ヘッダとペイロードの間にオプションで「拡張ヘッダ」を入れられるのですけれども…)。

さて、今回からは、IPv6のアドレスの種類です。まずは、ユニキャストアドレスから行きましょう。名前から想像できるように、送信先が一つの場合に使うアドレスです。この中にいくつか種類があるのですが、3つだけに焦点を当てましょう!

早速見ていきましょう!

IPv6ユニキャストアドレスって何?

IPv6のユニキャストアドレスは、特定のデバイスを指し示すために使われるアドレスです。一対一の通信に使われます。もっとも基本的なアドレスですね。

IPv6のアドレスも、「IPアドレス」と一般には呼ばれます。ただ、IPv4とだいぶ言い回しが異なるのでIPv4との対応関係を意識しながら話を進めることにしましょう!その方が、類推で理解しやすいはずです。

グローバルユニキャストアドレス(GUA)とは?

GUAは、インターネット上で一意に識別されるアドレスで、世界中のどのネットワークとでも通信が可能です。つまり、インターネット上で私たちがよく使うウェブサイトにアクセスするためのアドレスです。

IPv4なら、パブリックIPアドレスとか、グローバルIPアドレスと呼んでいるやつですね。

GUAは、複数の部分に分割され、それぞれ異なる役割を持っています。以前次のように構成されると説明しました。

IPv6アドレスの構成

IPv4でいうと、プレフィックスは「ネットワーク部」、インターフェイスIDは「ホスト部」ですね。

でも、ちょっとおおざっぱなので、プレフィックスを分解して考えていくことにしましょう。

構成要素はグローバルルーティングプレフィックス、サブネットID、インターフェイスIDの3つです。一つ一つ見ていきますか!なお、下図のビット数は代表的なものですので、実際は異なることがあります。

GUAのアドレス構成

グローバルルーティングプレフィックス

これは、IPv6アドレスの最初の部分です。カタカナ長すぎですね。Global Routing Prefixと英語で書いた方が目に優しいかなw。単に「ルーティングプレフィックス」ということもあります。

通常は48ビットから成り立っています。ただし、この長さは状況によって異なることがありますので、念のため。ルーティングプレフィックスは、インターネット上で組織のネットワークを識別するために使われます。このプレフィックスは、地域のインターネットレジストリ(RIR)やISPからその組織に割り当てられます。

IPv4でいうところの「ネットワークアドレス」「ネットワーク部」ですな。

この部分がネットワークの「外側から」の識別子であり、外部からそのネットワークにルーティングするために使用されます。

サブネットID

サブネットIDは通常、16ビットで構成されています。

サブネットIDは、組織内部のネットワークまたはサブネットをさらに細分化して識別するために使われます。これにより、組織は自身のネットワーク内で複数のサブネットを定義し、管理することができます。

組織は、自分のネットワーク内でサブネットを自由に割り当てることができ、ネットワークの構成や拡張の柔軟性が高まります。

なお、IPv4のサブネットマスク(255.255.254.0など)は使いません。ただし、CIDR記法(アドレスの後につける「スラッシュ+数値」)は、プレフィックス全体がどこまでなのかを示すのに使います。

インターフェイスID

IPv6アドレスの最後の部分はインターフェイスIDであり、64ビットで構成されています。このIDは、ネットワーク内の個々のデバイス(ノード)のインターフェースを一意に識別します。

つまり、ネットワーク内の各デバイスが持つ一意の「内側」の識別子です。IPv4でいうところの「ホスト部」です。

インターフェイスIDは、しばしばそのデバイスの物理的なMACアドレスから生成されますが、プライバシーの観点からランダムに生成されることもあります(プライバシー拡張アドレスと呼ばれる)。

これらの要素を組み合わせることで、IPv6アドレスはインターネット上での一意の識別子として機能し、内部的には組織のネットワーク内での詳細なルーティングと識別を可能にします。



はい、本日はここまで今回は、ユニキャストアドレスのうち、GUAを説明しました。時間がなくてULAまでいけませんでした。

続きは次回にやりましょう!

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