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テレビのアンテナ用だ…と思ってた方必見!イーサネットの同軸ケーブル

はい、こんにちは!年明けから有線LANの標準規格「イーサネット」についてお話ししております。

前回は、イーサネットの全体像について、簡単にご紹介しました。OSI参照モデルでいう物理層とデータリンク層の技術を規定しているのでしたね。また、シンプルさと高い拡張性が特徴でした。

さて、今回は、LANケーブルの規格についてご紹介します。「ケーブルの種類とか、興味ないよ…」という方も多いかと思います。私もそうでした。でも、いろいろ調べていくと面白いところが見つかります。

ということで、LANケーブルの世界、いってみましょう!

イーサネット初期は「同軸ケーブル」

LANケーブルの歴史は、「同軸ケーブル」から始まります。

「同軸ケーブル」と言われても、どんなものかよく分かりませんよね?テレビのアンテナと、テレビ本体を結ぶあのケーブルです。中心に太い銅線が入ってるものです。きっと見たことがありますよ。

同軸ケーブルの例(写真は初期のイーサネットで使われたものと異なると思われます)

同軸ケーブルを用いた通信規格としては、

  • 10BASE-2(Thin Netとも言われます)

  • 10BASE-5(Thick Netとも言われます)

の2つがありました。

ここで、通信規格の読み方について、少し解説します。先頭の数字は、「通信速度Mbps」、BASEはベースバンド、最後の数字は「伝送距離」を表します。

「10BASE-2」は、「通信速度10Mbps、ベースバンド伝送、伝送距離約200m(185m)」という意味になります。

さて、これらの同軸ケーブルは、信号の減衰が少ないので伝送距離が長いのが強みでした。

しかし、柔軟性が低く、取り回しが悪いなどのデメリットがありました。これに代わったのが、安価で配線が簡便な「ツイストぺアケーブル」です。現在では最も一般的なLANケーブルとなっています。

ということで、ツイストペアケーブルについて詳しく見ていきましょう!

ツイストペアケーブルの種類と特性

ツイストペアケーブル(Twisted Pair Cable)は、日本語では、「より対線」などと呼ばれます。端子は、RJ(Registered Jack)45です。

ツイストペアケーブル(コネクタはRJ45)

銅線(芯線)は何本あると思いますか?実は、8本(8芯)もあります。それがペアになっているので、合計4ペアあります。極(ピン)は、芯と同様8極あります。

さらに驚くのは、1~8番のうち、通常使われるのは、次の4つだけです。

  • 1番(送信用でプラス電流)

  • 2番(送信用でマイナス電流)

  • 3番(受信用でプラス電流)

  • 6番(受信用でマイナス電流)

残り4つは、何のためにあるのでしょう?(分かったら報告します…)

「ちょっと待った。そもそも何でペアにしてしかもひねってあるんだ?」と思った方、ごもっともです。これは、基本的には「干渉対策」です。

一方の線が正の信号を、もう一方が負の信号を運びます。この逆の電流の流れが、干渉を相殺する効果を生み出しています。

なお、電話線の端子は、「RJ11」「RJ9」です。RJ45に似ていますが、少し小ぶり2芯です。パソコンに刺そうとして「入らないぞ…」と頭を抱えた経験がある方は私だけではないはずです!

干渉に対抗するための仕様

ツイストペアケーブルには、シールドされていないUTP(Unshielded Twisted Pair)シールドされたSTP(Shielded Twisted Pair)の2種類が存在します。

UTPは、一般的なオフィスや家庭で広く利用されている一方、STPは干渉が激しい環境での使用に適しています。

STPは、高価ですし、通常の環境ではUTPで十分なので、UTPを使うのが一般的です。


はい、本日はここまで!今回は、イーサネットで使用するケーブルのうち、同軸ケーブルとツイストペアケーブルについてご紹介しました。

ツイストぺアケーブルについては、もう少し掘り下げたいと思います。ツイストぺアケーブルの規格について知る必要があるからです。

ということで次回は、ツイストぺアケーブルの続きです。

では!

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