プロジェクトへの投資の是非はどう決める?正味現在価値NPVとは
今のお金と将来のお金。それらの価値が異なることについて、日常では意識しませんよね?しかし、プロジェクトへの投資を判断するときには、「将来の価値を現在の価値に換算して考えることが大事だよ~」という話を知って面白いなと思いました。では、できるだけ簡単にご紹介します!(間違ってたらこっそり教えてくださいw)
「金利」といえば、「現在のお金が将来どれだけの価値になるか」を示す指標です。未来志向ですね!例えば、金利が10%だとしましょう。
10万円を1年間預けた場合、1年後には
10万円 × (1 + 0.1) = 11万円
となります。つまり、今の10万円は「1年後の11万円」と等しい価値になります。うん、これは分かりやすいですね。
一方、時間の流れを逆に考えて、「将来の価値を現在の価値」に戻してみましょう。 1年後に10万円の収入があるとすると、その現在価値は
10万円 ÷ (1 + 0.1) = 約9万1千円
となります。これは「現在志向」ですな!
前者の計算に使われる0.1は「金利」と呼ばれますが、後者の計算に使われる0.1は「割引率」と呼ばれます。同じ概念を時間の向きによって呼び分けるのですね!
これと投資判断に使うとこうなります。
「初期投資額」から「将来の利益の現在価値(1年後の利益 ÷ (1 + 割引率)^1 + 2年後の利益 ÷ (1 + 割引率)^2 + ...)の合計」を引いた値を「NPV(正味現在価値)」と言います。この値がマイナスだと、「儲かりそうにないな~」と投資を控えたくなるわけです。
将来の価値を現在に戻すという考え方。他に応用できなかなと、考えました。例えば、「定年退職してもらえる退職金を、今退職して割り引いた額でもらって全額を年3%平均で運用した方が本当は得なんじゃないか…」とか。
知識を得ると思考の幅が広がりますね。