内部ネットワーク内のデバイスを識別する!ユニークローカルアドレス(ULA)
「目印がついていれば識別しやすいですね。」
はい、こんにちは!松井真也です。シリーズ「着実に普及していくIPアドレスの進化版:IPv6」の第6回でございます。
前回は、IPv6のユニキャストアドレスのうち、グローバルユニキャストアドレス(GUA)をご紹介しました。IPv4のグローバルIPアドレスに相当して、グローバルルーティングプレフィックス、サブネットID、インターフェイスIDで構成されるのでした。
さて、今回は、ユニキャストアドレスのうち、ユニークローカルアドレスを取り上げます!
早速見ていきましょう!
ユニークローカルアドレス(ULA)のブロックとは?
ユニークローカルアドレス(ULA)は、IPv6アドレスの中でプライベートネットワーク内で使用されるアドレスです。
ようするにIPv4でいうところの「プライベートIPアドレス」にあたります。
ULAは、「fc00::/7」の範囲(ブロック)に属してる、つまり「1111110」から始まります。ん?ナニいっちゃってるのって感じですよね。分解しましょう。
IPv6では16進数でアドレスを表記しますね?ということは、2進数に変換すると、こうなります。
f = 1111
c = 1100
0 = 0000
0 = 0000
つなげると、「1111110000000000」となります。ただ、プレフィックス長が「7」ですから、ULAは「1111110」で始まることが分かります。ここまでよし。
ところが、少しややこしいのですが、8ビット目は事実上「1」だけをつかいます(「11111100」=「fc00::/8」は未定義)。となると、ULAは「11111101」で始まるといっていいはずです。これを16進数のIPv6アドレス表記に戻せば「fd00::/8」となります。
ですから最初の8ビット、すなわち「fd」は固定になります。結果、リンクローカルアドレスは、例えば次のようになります。
fd45:6789:abcd:ef01::4
fd56:789a:bcde:f012::5
fd67:89ab:cdef:0123::6
ね。「fd」で始まりますから分かりやすいですね。
このブロックから、ランダムな40ビットの「グローバルID」と、16ビットの「サブネットID」を持つ「プリフィックス」を生成します。残りのビットは、インターフェイスIDです。
ULAの利用方法
主に組織内のネットワークでのみ通信に使われます。このアドレス範囲は、インターネット全体で一意ではなく、組織内で自由に割り当てることができます。ULAが使用される主な理由は、グローバルユニキャストアドレス(GUA)とは異なり、外部のネットワークとは直接通信ではありません。内部ネットワークのなかで、独立したアドレス空間を提供します。
はい、本日はここまで。今回はULAについてご紹介しました。絵にしたかったのですが時間がありませんでした。お許しを!
次回は、リンクローカルアドレスです。では!
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