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センサーネットワークに欠かせない情報を集める技術:「ZigBee」

「センサーで得た情報って、どうやって集めて使われるんだろう?」

はい、こんにちは!松井真也です。新シリーズ「1分でわかる!ネットワーク用語」第4回でございます。

前回は、LPWAをご紹介しましたね。低消費電力・長距離通信という特性を利用して、スマートメータやセンサーなどに使われるのでした。

さて、今回は、ZigBeeという技術をご紹介します。実は、これまたIoTデバイスやセンサーと関連のある技術なのですよ。ただ、こちらもWi-Fiなどに比べて、一般的にあまり知られてないですよね…。さて、どんが技術でしょうか?

早速見ていきましょう!

ZigBeeとは何か?

ZigBeeは、低消費電力で近距離の無線通信規格の一つです。

信号がない時はスリープモードになり、電力消費を抑える徹底ぶりです。通信距離は最大でも30mまでです。また、通信速度は、最大250kbpsと低速です。

この技術には、物理層にIEEE802.15.4が採用されています。

IEEE802.15という規格は、IEEEの「802.15」グループが策定したもので、無線のパーソナルエリアネットワーク(PAN)について規定しています。その中の「.4」というのが、具体的にこのZigBeeを規定しています。なお、おなじみBluetoothの方は、IEEE802.15.1で定められています。数字ばかりでややこしい…。

ただし、IEEE802.15.4を採用すればZigBee対応機器を名乗れるわけではなく、ZigBeeAllianceの認証が必要です。この辺は、Wi-Fiと似てますね。

また、名称は「ジグザグにとぶミツバチ」に由来します。たくさんいるミツバチがあちこち飛び回って蜜を集めて持ち帰るイメージでしょうか?

ふむ特徴は分かりましたが、この技術は何に使われるでしょうか?

センサーネットワークに活用!

低消費電力、近距離通信、低速となれば、そうIoTデバイスなどを使ったセンサーネットワーク、さらには家電の工場機器などの遠隔制御などに広く用いられています。

ところで、センサーネットワークとは何ででしょうか?

センサーネットワークは、たくさんの小さなセンサーが互いに通信しながら、情報を集めたり、指示を送ったりするシステムをいいます。ZigBeeは、このセンサーネットワークを作るのにとても便利な技術です。

ZigBeeを利用して、電池の消耗を抑えつつ、小さなセンサー同士がお互いに通信できるようになります。例えば、家の中にある温度や湿度を測るセンサーがZigBeeを使って、測った情報を他のセンサーやコンピューターに伝えることができます。これらの情報を集めて、家の中の温度や湿度をちょうど良く保つように調節する、そんなことができるわけです。

ただし、センサーネットワークは、小さな場所だけでなく、スマートビルディングなど、もっと大規模に使われることもあります。

よし、利用目的はだいたい分かりました!では、もう少し技術的なところを掘り下げますか!

ZigBeeネットワークの構成要素

ネットワークの構造にはメッシュ型スター型があります。これらの型を選び、また組み合わせてZigBeeネットワークが構成されます。

メッシュ型では、各ノードが自動的につながりZigbeeコーディネータが管理を請け負います。他方、スター型では、ZigBeeルータを中心にしてセンサーから情報を集めます。

ZigBeeネットワークでは、これらコーディネータ、ルータ、エンドデバイスの3つが連携して機能します。


はい、本日はここまで。今回は、センサーネットワークで活躍するZigBeeについてご紹介しました。一般に知られていませんが、大事な技術ですね!

さて、次回は、もう一つの近距離かつ低消費電力のPAN技術「BLE」を見てみましょう!では!

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