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引っ越しをした

引っ越しをした。
いろいろな事情があるものの、個人的にはもう少し都内へ出たかったし、県道沿いにチェーン店が並び、商店街のないベッドタウンで暮らすことにも限界を感じていたからだ。

もともと「地方移住」というトピックには敏感だったし、長野・大町のゲストハウス兼シェアハウスを借りて二拠点生活をしたこともある。前の家では、たまたま近くで畑を借りられて1年間だけ野菜を育てた。これはこれで楽しく料理にも目覚めたが、そのような暮らしを進めて今感じることは、自分が何をしているのか、何をしたいのか依然わかっていないということだ。

平日は基本的に仕事に向き合っている。東京の会社のお仕事を受けて、自宅で黙々と作業をする。休日は家族と過ごす。なんとなくいい感じだけれど、頭だけ東京時間を生きているところにアンバランスさを感じていた。「暮らしを大切にする」と言いつつ、何をどう大切にするのかわかっていなかった。それゆえいつも仕事のモードになってしまうし、そういった理由で畑にも行けなくなった。土をいじっているときでも仕事のことが気になってしまうのだ。

そういうことをしばらく続けて「自分は仕事がしたいと思っている」と気付きはじめた。しかも年齢を考えるとまだ30代もはじまったばかり。チャンスというのかわからないが、その気になればおもしろい仕事ができるポジションにいるとも思ったし、身体が動くうちに動こうと思った。畑はいつでもできる。

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そういった気持ちの変遷に加え、家庭事情のいろいろもあり、動いた方がすべてにいいと判断して引っ越しをしました。実は半年くらい探してた(妻が)。結果、場所も家も最高に満足していて、仕事も生活も今以上にがんばれそうです。

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もちろん、これまで生活をした時間で得られたものもとても大きくて、そこで得たものが今の自分の中にあることが何よりの自信です。生きること・愛することについてこれほど悩んだことはこの先もないような気がするし、常に愛と憎しみを行ったり来たりしていた。少しずつ記憶が薄れていってて、忘れないうちにどこかに残したいなあ。

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報告のようで報告でない何か、ジェームズ・タレルの作品のような窓がある家より。

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