写真を撮ってくれるおじさん

「趣味で写真をやっている」と言うようになってから、周りの方から家族写真を頼まれるようになった。小さい子どもをもつ世代になったし、子どもが小さい頃の写真というのはニーズが多いんだと思う。

小さい子どもと対面するときに、自分はどういうふうに映ってるんだろうと思う。小学生からみた中学生が大人に見えるように、小学生からみた30歳がお兄さんなわけがない。おじさんだ。

振り返ると、子どもの頃に「イベントごとになるといつも現れる写真のおじさん」がいなかっただろうか。運動会や修学旅行などのイベントに先生や生徒ではない明らかに「誰なんだろう」というおじさんが。もしかしたら僕は、子どもの頃にみた写真のおじさんになっているんだろうか。どこの誰でもない第三者のおじさん。話しかけていいのかどうなのかわからないあのおじさん。いま僕が撮っている子どもたちが大きくなったときに、「なんだかたまに写真を撮ってくれたおじさんがいたな」と小さな思い出になるんだろうか。僕が「写真のおじさん」になっているなんて、なんだか感慨深い。

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