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「わたし」企画書

キャッチコピー:異世界から来た少女は、もう一人の女の自分だった。

あらすじ:葉山春馬は16歳の高校生である。ある日、春馬の前に葉山春香という少女が現れる。彼女は異世界の葉山春馬であった。そして春馬の世界の男性は春香の世界では皆女性で、女性は皆男性であった。春馬と春香、その仲間たちによる、恋愛と友情の青春物語が、異世界ファンタジーを交えて展開されてゆく。

第1話のストーリー:ある日、葉山春馬(男)(高校生16歳)の部屋に突然、空間に穴が空き少女が現る。突然のことに慌てる春馬。その少女も驚いている。しかし、話をしてゆくにつれ、その少女は葉山春香(女)(高校生16歳)と言い、突如、光に包まれこの世界に来てしまったという。そして、春香は異世界の春馬だということが分かってくる。
 春馬は春香を連れて父の葉山博(男)(50歳)に相談する。博は物理学者であり、異世界の存在を信じている。その為、この現象も信じた。また博との対話の中で、春馬達の世界の男性は春香達の世界では女性で、春馬達の世界の女性は春香達の世界では男性であることが判明する。
 博は友人で春馬の通う高校の教頭でもある御手洗文司(男)(50歳)に頼み、数日後、春香を転入生にしてもらう。御手洗も元々、博と同じ物理学者で異世界を信じている。
 学校には、春香は春馬の肉親ということにした。しかし、春馬は幼なじみである水野真衣(女)(高校生16歳)と雷田玲央(レオ)(男)(高校生16歳)には、本当のことを打ち明ける。真衣は男子から人気のある女子生徒だが、密かに春馬に想いを寄せている。玲央は空手部の上段で体育会系男子である。
真衣も玲央も最初は春馬の言っていることを信じなかったが、(1)春馬・真衣・玲央しか知らない思い出を春香が知っていること。(2)川に猫が流されているのを見て、春馬も春香も同時に川へ飛び込み猫を助けたことで、その実直な性格に、玲央は春香を信じることにした。(3)それに加えて、真衣は川でびしょ濡れになった春香と一緒に風呂に入ることになり、その際、春香の左脇の下方に小さな傷跡(それは子供の頃、春馬が真衣を助けようとした際に、傷ついたのと同じ場所の同じ大きさの傷跡)があることを見て、真衣も春香を信じることにした。春馬・真衣・玲央そして春香の4人の学園生活が始まった。

第2話以降のストーリー: 
第1編 学園生活編 いわゆるラブコメの学園生活の話。日常生活に加え、体育祭編や修学旅行編などのドタバタコメディや時にはシリアスな物語が数話続く。
その中で、玲央は春香に想い寄せてゆく。しかし親友の女版を好きになることはあってはならないと葛藤を抱き始める。
また真衣は、春馬と春香の中の良さに、同一的人物と分かりながらも淡い嫉妬心を抱き始める。
 第2編 異世界トリップ編 博と御手洗は異世界に戻れる装置開発をしていた。その実験の際に、トラブルが生じ、博・御手洗・春馬・春香・真衣・玲央は、春香達の世界に行ってしまう。その世界は春馬達の世界と男女逆の世界なので、総理大臣、プロ野球選手などは、皆女性である。、春馬達はそれらに違和感を持ちながらも、そこでもラブコメな展開を繰り広げる。
また、真衣の男版である水野馬斗(男)(高校生16歳)、玲央の女版である雷田怜伊(レイ)(女)(高校生16歳)と出会う。
博と御手洗はこの世界に来た時に、博の女版である葉山博子(女)(50歳)と御手洗の女版である御手洗文代(50歳)の二人に、自分達の世界に戻れる装置を共同で再開発することをお願いし、取り掛かっていた。それの実験がまた始まり、春馬・真衣・玲央・博・御手洗と春香・真斗・玲伊・博子・文江が集まる。実験開始したところ、またトラブルが発生し、春馬達は自分達の世界に戻れるが、今度は、春馬・真衣・玲央・博・御手洗と春香・真斗・怜伊も来てしまう。
 第3編 最終章 博は自身の実験室を改装し、個室を数室作り、そこに春香・真斗・怜伊を住まわせることにした。また、真斗と怜伊も春馬達の高校へ通わせることになった。春馬・春香・真衣・真斗・玲央・怜伊の学園生活が始まる。
 これまでの話の中で、春馬と春香は自覚こそないが、実は互いに、異性として見ているという気持ちが芽生え始めていた。
 玲央は死別した双子の妹がいる。玲央は怜伊を死別した双子の妹の生まれ変わりととらえる。また逆も然りで、怜伊も同様に、玲央を死別した双子の弟の生まれ変わりととらえる。二人は健全でお互いを信頼する関係になった。しかしその後何故か、怜伊は光に包まれ、元の世界に戻って行ってしまった。また戻る間際、怜伊は実は春馬に想いを寄せていたことを玲央に告白した。
 そのようなこともあり、玲央は怜伊が帰った後も、葛藤しながらも、春香への想いは日に日に募らせていった。春香もまた玲央を頼れる存在とし、二人の関係は深耕してゆく。
 しかし、それに対して春馬は何故かイラつきを覚えていた。そしてそれが、春香に対する嫉妬心と気付き始める。ある日、春香が玲央と更に親交を深めて行くことに対して、春馬は遂に春香に嫉妬心を爆発させる。また春香を実は一人の女性としてみている所があるということも告白してしまう。それに対して春香も心が揺らぎ始める。その日から春香も、無意識下に抑えていた、春馬を一人の男性として見ているという気持ちが、一気に姿を現してゆく。そしてやがて二人は、自己嫌悪を持ちながらも両想いに落ちていく。
 真衣は以前から春馬に片想いであった。また真斗も同様で以前から春香に片想いであった。玲央も春香に片想いであった。そんな各々の気持ちがピークに達した頃、春馬と春香は、二人が好き合ってしまっていることを、真衣・真斗・玲央に告白する。5人の関係は一気に崩れ始める。真斗は春馬をボコボコに殴りつける。しかしその後、何故かまた、真斗は光に包まれ自分の世界に戻って行ってしまった。そして玲央は、その日から徐々に、春馬達の前から姿を見せなくなった。
 その頃、博は怜伊と真斗が異世界に戻った日付・時刻・場所・タイミング・現象等から法則性と原因を見出した。計算し、春香は30日後、元の世界に戻ることになると宣言する。それを知った真衣も、春馬と春香に激しい憎悪と嫌悪を持ちながらも自ら身を引いてゆく。
 残された30日間を濃密に有意義に過ごそうと誓い合った春馬と春香だが、徐々にもつれが生じる。自己嫌悪とある種の同族嫌悪からである。それでも恋心は拭えないことに二人は互いに激しい葛藤を持ち、また互いを憎み合うようにもなる。時には、春馬は真衣に、春香は玲央によりを戻そうとするという愚行にも走る。
 結局、春馬と春香は、自分の弱さ、愚かさ、情けなさを、互いに認め合い、二人で情けなさを慰め合う、そんな切ない間柄となった。しかしそれでも一方でまだ互いに異性としての恋心がわずかに残っていた。互いに、憎み合い、慰め合い、そして愛し合う。しかし、それに激しい嫌悪を感じ、また憎み合い・・・、そんな関係のまま、春香は元の世界に戻ってく。


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