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【寒 山 拾 得】
【寒 山 拾 得】
禅の系列から輩出された和合二聖として大変に有名な唐時代の伝説的な僧。禅画や文学などのテーマとして、禅僧や詩人や文学者によく取り上げられる。
二人は7生の因縁で生まれ変わり続けたソウルメイトだと言われるが、豊干禅師(阿弥陀如来の化身)のもとに因縁を解消する。
拾得の方は、豊干禅師に拾われて、掃除ひとすじで解脱した普賢菩薩の化身(慈愛と理知と菩提心の象徴)。他方、寒山は俗世を嫌い、巌窟に住んで詩を書きながら解脱した文殊菩薩の化身(智慧)とされる。
寒山は、山から降りてきては、拾得から僧の残飯を貰って飢えをしのぐ極貧の身の上だった。
二人は飄逸な姿で自由奔放にして、天真爛漫の奇行が多く、常軌を逸した風狂の禅僧でもあった。髪も剃ることなく、さんばらでボロボロの乞食のような姿である。
終生無垢な童心を失わず、俗世を厭ったという。
滝行の後に師匠が風呂に入ってたとき、その自由自在そのものの風狂の姿が見えてきて、この和合二聖の姿がピタッと重なり、ギョッとしたことがあった。いわゆる普通のおじさんか変わったオッサン?にしか見られないのが達人たちの凄いところ、、、
このような人たちはまず世間で理解されることはなく見過ごされ、禅僧や文学者たちに取り上げられなければ、誰にも知られることなく亡くなって行くのだろう。
とにかく、これぐらいに俗世を突き抜けて飄々として世界に融けこみ自然体でありたいものだ。
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