Hello Goodbye!


淡い夢から逃れて

植物は月を飲み込んだ


口は砂の湊になり

逃げられないと知った


白く重い海にいた

ひどく錆びていた


汚れに汚れた街の

動物に降り頻る


ふたつの身体を生きた

わたしに残るもの


消えないかもしれない

夜の左手、夢


扉の外は季節の袖

息 吹く 待つ?


街の匂いに少し泣いた

海の重さにひどく酔った


(この想いはなに?)


ここは終わらない春


重い夢に揺さぶられ

僕は旅をしている


初めて身体はあつくて

季節を見下ろした


*********++*********++***************

“汽笛の海”において描かれた最後が精神への回帰だとしたら、この歌はその肉体への回帰を描くための、アナザーエンディングであるといえると思います。ここにあるのは完全な決別になりました。次に向かいます。ありがとう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?