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Silverstone その3

あちこちで道を間違えながらもなんとかBlackley村に着いて宿泊先に入ったのだが、その宿泊先である個人のアパートの主はHondaチームのエンジニアなのは前に書いた。
ということは、アパートの近くにHondaのファクトリーがあるんじゃない?ってことで散歩に出たらあるじゃないね!

歩いて数分のところに初めて見る、でめなんとなく雑誌なんかでは見たことある建物にHondaのロゴがしっかり。
2008年というとiPhoneは発売されてたがまだスマートフォンとしては普及してなくて、Blackberryなんかもアメリカのビジネスマンには使われていた時代で、私もまだiモードのdocomoだったが、なぜかF-1のファクトリーの前をウロウロして写真を撮るのは憚られて、目に焼き付けただけで引き返すのだが、ファクトリーの前の道路を挟んで向かい側には小さなパブが!

小さくて独立した建物なのだがやはり雰囲気のある場所で、もちろん飛び込んでみた。
正面の立ち飲みカウンターの中には年配のバーテンダーにビールを注ぐための大きなレバーの付いたものが3種類。
私は迷わずギネスのパイントを注文して金を払う。もちろん€ではなく£だ。
店にはカウンター以外にもテーブル席がいくらかあり、昼間なのだが常連らしき人達で3割くらいは埋まってた。

ギネスを舐めながらバーテンダーのおじさんに、仕事でイギリスに来たのだが週末はシルバーストーンに通うことを話したら、特に驚くこともなく「いるいる、日本から来るそんな奴」みたいな反応だった。

もう少しだけ丁寧にBlackley村に居る経緯を書くと、私はイギリスのとある装置メーカーの代理店になり、その製品トレーニングを受けに行く際に、そのメーカーの社長にその週末のシルバーストーンのチケットが手に入らないかダメ元で聞いてみたら、ちょっと待て、という回答の翌日には、「予選の金曜日から決勝までの通しのチケットなら手に入る、しかも決勝日はサーキット近くの駐車場も使えて、更にHondaチームのグッズ、そして極めつきはBlackley村のアパートを木曜日の午後から月曜日の午前中まで借りられる。しかし少々高いぞ!」ということだった。

しかしだ、今まで鈴鹿でしか見たことのなかったF-1を聖地であるシルバーストーンでジャブジャブに浸れるなんていうチャンスを逃すわけにはいかず、まぁ、びっくりするほどお高かったが乗っかることにした。
というのも、その社長の奥様のお兄さんがBlackley村やその周辺で不動産屋をやっていて、そのアパートを先の女性エンジニアが借りてたから繋がったのだ!

ウッヒョ〜!ミラクル!
と思いながらギネスをおかわりするのだった。
なかなかシルバーストーンに辿り着けないが、その4に続く。


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