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修行時代の話。その2

アマランサス店主の天野です。
いつも読んで頂いている酔狂な方々。本当に嬉しいです。
まだ修行が始まってない『修行時代の話。』やっと修行に入ります。
予想はしていたけどそんなもの軽く飛び越えてくる現実に目を白黒させながらも日々考え、たまに思考を停止させながら通り抜け、夜は酒を飲んで気絶して、また朝を迎える壮絶な日々をコミカルに描きました。

それでは参りましょう!どーぞ!

充実の生活がスタート


虫垂をちょんぎったおかげで無事に(?)祐天寺の駅から徒歩3分のところに引越しが完了。
中目黒にあるお店に挨拶を済ませ、3日後から働かせて頂く事になりました。

初めての東京に浮き足立ってた私は店の近くにカッコ良いチャリ屋を見つけ『東京で暮らすならやっぱカッケーチャリだろ』と即購入(ばーちゃんのおかげで私の懐に入った保険金で※以下、ばーちゃんの金)。
大切に今でも乗ってるチャリです。(キリッ)

働き始める前にちゃっかり東京生活満喫Daysを設けており、毎日チャリであっちに行ったりこっちに行ったり。しっかり車道をぶっ飛ばし、手信号まで覚えちゃって完全に東京にかぶれ過ぎて痒くて痒くてたまらなかった田舎者の丸出し恥ずかし物語。
それでもそん時は『あぁ、これから俺のアレが始まるんだ。(ばーちゃんの金のお陰で)』なんて思っていたのはココだけの話し。
そんなこんなで楽しいチャリライフも最終日。
銀座のあたへんを颯爽とチャリチャリしてた時です。

がげしゃっ、ごじゃぁぁあああ!!


豪快にコケました。
めっちゃ恥ずかしかったです。
目の前にいっぱい人いたから。
んで誰も声かけてくんねんす。
『こっ、これが東京か…(ちなみにめちゃくちゃ痛い。)』
凄い擦りむいていたんですが、傷口はデカく無いんだけど足首からとんでもない量の血がでとりまして全然止まんないのよ。

ギアのトゲトゲがブッ刺さって切れたっす。
『この機内にお医者様はいらっしゃいませんか〜?』と、心の中で叫ぶもここはコンクリートジャングルTOKIO。もう自分でなんとかするしかない。


よし、アレやるか。
※ここから少しクドいので苦手な方はスキップどうぞ。

と、コンビニへ。
新潟の修行時代(結構おもろい話あるで今度書くかもです)小出シェフから教えてもらったやつで『血が止まんねぇ時はアロンアルファだ。そっこー止まるぞ』をやるか。
コンビニの水場で傷口を洗わせて頂き(めちゃくちゃ痛い)※許可は頂いております。あん時はあざました。東京砂漠でオアシス見つけたっす。⇽クドい笑
そちらで購入したマキロンを傷口にぶち込み消毒(舌噛み切らないようにタオル噛んどけっ!って自分で自分に言い聞かせながら)
そちらで購入したアロンアルファでペタっと(もちろん痛い。ランボーが脇腹に風穴あけられた時、傷口に雷管ほぐした火薬つめて焼いて消毒したシーンを思い出しながら。)

※ここでクドいの終わりです。

これ、本当に血がすぐ止まるんす。(軽く患部がただれるんだけど笑)そして急いでお家の近くの外科へ。他の擦り傷は風邪で乾いてカサブタになってました。

お医者さん『おー、やったねー笑』
天『どんなっすか?』
お医者さん『縫わなきゃなんだけどアロンアルファがねぇ。お湯で洗わなきゃだからちょっと痛いよー』

先生、ちょっとじゃ無かったです押忍。

無事に洗い終え、チクチクぬいぬい。
無事治療完了。
お医者さん『1週間後抜糸するからまた来てねー』
天『はい、わかりました』

『ふー、これで明日から無事に修行開始や。でも、前日に怪我したなんて絶対言えねー笑』と、言う事で黙秘権行使することに。その日は眠りにつきました。

次の日、無事に出勤。ちょっと痛いけど。
皆様に挨拶を済ませ始業。

なんて穏やかなスタートを予想しておりましたが、全然違いました。

そう、ここはTOKIO。
地方代表の皆様がまるで日本刀の様に熱されてはた叩かれ冷やされてはまた熱せられ叩かれを繰り返されるみたいに日々叩きあげられる(文字通り)city。
『おぉ、コレが噂に名高いアレか』なんて思っている間も何発か足蹴にされているような見事な職場。

子曰(シェフ)『この前もバックれたやつ出たばっかりなんだよ笑   お前もがんばれよーガハハ!笑』

そこでおまえ"も" だと心で軽く突っ込みながら、でも平気だもんね。なんて強ぶりつつ一抹の不安を抱えたまま『せっかく都まで出てきて(ばーちゃんの金で)辞めたってしゃーないよな』っちゅー話しであります。
しっかり覚えたい技は全部頂くぜー!こんなもんボコボコにされながら集中力を高めて腕を磨く作業だろ。と再び背筋を伸ばしつつ、怒涛の日々に突入。
毎日毎日、わからないけど仕事をやって出来ないから怒られて(熱して叩いてみたいに)でもやっての繰り返しで過ごしておりました。
賄いだって毎日違うもんをとんでもない量作らされて(5人しかいないんだよ笑)それを『若いんだから食えるだろ!ジャブジャブ喰え!』とか(ジャブジャブってなんなんって笑ったら殴られた)言われながら『早飯、早便芸の内だ』と芸まで叩き込まれるメタルスライムなみの経験値を稼ぐ日々。
もうさ、食い終わった時には腹パンパンで動けないんすよ。笑
でも、全員が食い終わったら一気に片付けスタートここでもズバズバ動けないと『そんなんだからおめーはダメなんだ!』なんつってしっかりやられるってゆーね笑
今でこそ笑い話なんすけど、最初は何言われてるかよく分かんなかったっす。笑

朝からシャルキュトリーの製造で、夜は深夜までレストランの営業。

たまの早上がりの日はシェフの酒に付き合い(これは好きだった。楽しかったから)基本的に日々こんな感じ。帰りに家の近くの深夜までやってるジェラート屋さんでミルクのジェラートにオリーブオイルかけて食べるの好きだったな。酔っ払ってる時食べるあのジェラートほんと美味かった。またそこでジェラート食べてると酒が出てくんすよ笑            マジで楽しかったな笑(こないだお客さんと話したら最近閉めたそう。ただネガティブな閉店では無いそうで安心しました。

基本的にこんな感じの日常を繰り返す毎日。
ご想像の通りに基本的に休みはいつになるかわからない状態で『明日休むぞ。(シェフが子供とどっか行きたい日)』で休みは決まる。
そんなこんなで最初の3週間は過ぎてい……ん?

3週間。




抜糸行ってねぇ~~~笑


抜糸行くのすげー忘れてたっす。

患部の肉が盛り上がって糸埋まってるー笑

突然降ってきた休みに急いで?笑  お医者さんへ。

お医者さん『これ埋まっちゃってるから軽く切るねー』
天『お……押忍(痛くしないでね)』


先生、ちょっとじゃ無かったです押忍。

とにかく無事に糸は抜け、傷口はキレイに切って頂いたので海藻由来の傷の治りが超早い絆創膏をもらい無事終了。

めでたく日常?を取り戻したのでありましたとさ。

こんな感じで初めての東京生活から3週間の出来事でした。たった3週間でこのボリューム笑  今だから笑える事はまだまだ沢山あったし、その中で先輩の江戸時代式拷問術の話しだったり、4回目でやっと脱走に成功したバカな後輩の話しだったり、終電がある事によって先に帰れてた先輩が、ひょんな事から物置での寝泊まりを強要される話やシェフの酒癖が悪い事をシェフの嫁さんから何故か謎に俺が強く怒られる話し、もちろん俺もちゃんと脱走した話しだったりetc……まだまだあるんですが、気が向いたら時系列は無視してたまに書いてみようと思います。
聞いてみたい話があったらコメントにでもどうぞ。

最近『note見てます』って言ってくれるお客さんがちらほらいてくれて嬉しいです。
そんな酔狂な皆様の為にこれからも頑張ります。(仕事しろや)

それではいつもの駄文にお付き合い頂きあじゃっした!

ばーちゃん、あなたのおかげで楽しい人生送らせて頂いております。マジであざます。
皆さんもウチのばーちゃんに感謝してねー!



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