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愛なんて捨ててやる

「もうどうなっても知らないからな」
兄はそんなことを言ってその場を去っていった
一人残されて、どうするもことも出来ず
ただ悲嘆に暮れた

俺は悪くない、絶対に悪くない
分かっていても認めることなんて出来る訳がない
思いとは裏腹に動揺を収めることは出来ず
やはり悲嘆に暮れた

明日は自分の誕生日なんだっていう、
もう誰も祝ってくれる人はいないだろう
そんなことはどうだっていい、気にすることはないのに

また誰かと出会うことになるかもしれない
希望とか絶望とかない交じりになって結局は破綻するんだ
現に兄は去っていった

期待するな
が、生き続けてはいくがいい
全てをその身に受け続けるべきだ

愛なんて捨ててやる
愛なんてこの世にあるってことが分かってるだけで、
それで十分だ

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