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「崩し」から生まれる場作り(Footwork&Network vol.21 No.6)

初めに

長岡ゼミに入ゼミして約2か月が経過した。ゼミ活動は、自分が今まで主体的で無かったことや外発的動機を元に行動していたことを知ることが出来る良い機会であり、とても新鮮である。
今回はそのようなゼミ活動を通じて出会った「ぜん」の紹介をしていく。

不要なリスク軽減意識

2か月間のゼミ活動を通じて、私がぜんに抱いた印象は「主体的に行動を起こすことが出来る人」というものであった。主体的というと少し抽象的であるが、具体的には「誰よりも早く自らが行動する」という意識を持っている人であると感じた。ゼミ活動初めに行う30秒スピーチやカフェゼミにおける質問に至るまで、彼はほぼ確実に一番初めの段階で、手を挙げて意見を述べようとしていることを発見した。
この発見から「何故彼はこのように行動することが出来るのか?」という疑問がふと私の中に浮かんだ。これは勿論答えは一つではなく、様々な要因が関わっているのだろう。しかし、私が考える最大の要因は、不要なリスク軽減意識を持っていないからというものであった。彼の発言や行動からは、「他者と意見が大きく異なっていないだろうか」などの不安要素から生まれるリスク軽減の意識がほとんど感じられない。そして、要因を考える過程で、過度なリスク軽減意識は個人の主体的行動を阻害するという事実にも気付いた。

「場作り」の重要性

ぜんとコミュニケーションを行っていく中で、彼が大事にしている価値観をいくつか知ることが出来たが、その中で私が興味深いとか感じたのは「場作り」に対しての彼の向き合い方であった。
彼が意図的に場作りを行っていることを強く感じたのは、今回のF&Nにむけて3人1組でインタビューを行っている時であった。
まず私がインタビュアーとなり、予め決めてあった質問を順番通りに尋ねていくという形式のインタビューを行った。私は聞きたかった解答も得ることができ、自分のインタビューに対して後悔はなかった。
しかし、次にぜんがインタビュアーとなりインタビューを行う際に最初の質問で

今日の朝は何を食べた?」

と聞いたことに私は衝撃を受けた。
なぜなら、私が形式的に質問を繰り返すインタビューを行った一方で、彼はまず形式ばらない質問で場を和ませ、解答者が話しやすい環境作りから始めたからである。私は彼のその質問で場が「崩れ」、インタビュー解答者の緊張が大きくほぐれたのが分かった。その瞬間に、場を崩して適切な環境づくりを行うことの重要性を知るとともに、彼が常日頃から意図的に場作りを行っていることを知った。
その後ゼミ活動中の彼を改めて観察してみると、お菓子や甘い飲み物をほぼ毎回用意していることに気付いた。やはり、彼はゼミ活動中も例外ではなく、自分が最も集中出来る「場作り」を行っていた。

最後に

今回F&Nを記述するにあたって、インタビューで各個人が形成してきた価値観や考え方を引き出す難しさに気づいた。友達にパーソナルな質問をして答えを聞くのとは根本的なプロセスに違いがあるのだろう。その点から、これからは個人から価値観を引き出す質問や聞き方を模索するとともに、ぜんを観察することで気づいた「崩しから生まれる場作り」の重要性にも焦点を当て、行動を実践していく必要性を感じた。

#melc2022  #F&N






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