忘れないための記録

4月9日、生理予定日より2日早かったものの、妊娠検査薬を試したところ陽性反応が出た。1箱に2本入っているタイプの妊娠検査薬で、「次に生理が長く遅れた時に使おう」ととって置いていた残りの1本だった。

もう1本を使った時は何ヶ月か前のことで、その時も生理は遅れていたけれど、陽性反応は出なかった。(その日の当日に生理が来て、買った日に来なくてもいいのにと思った)

妊活を始めて、妊娠したかもと思ったのに出来ていなくて旦那の前で号泣したこともあったし、トイレで一人で泣いたこともあった。

妊娠していることが分かった時は本当に嬉しかったけど、涙は出てこなかった。息子を妊娠していることが分かった時はトイレで泣いたのにな、と思いながら妊娠検査薬を箱にしまった。

その日の夜、仕事から帰ってきた旦那に報告した。旦那が手洗いをするために洗面所に来たところで、「2人目出来たよ」と言った。その時のわたしはすごくにやついていたと思う。旦那は「よかったじゃん」と返してきて、一瞬、なんか人ごとみたいだな?と思ってしまったけど、「本当によかったよ、嬉しい」とだけ返した。

息子が寝た後、旦那と予定日の話をした。息子を産んでしばらく経っていたから、予定日の計算方法もすっかり忘れてしまっていて、来年の1月なのかな?2月?でも来年だとお正月に引いたおみくじの効果はないのかな、なんて話をして。おみくじが大吉だったから、安し、母子共に健康ってあったから、今年のうちならいいのになって思っていた。

それから病院にいつ行くかを旦那と話し合った。息子の時にはあまりに早く行ったから確定するまでに時間がかかったので、次はゆっくりめにしようと4月21日に予約を取った。産後太りが酷かったから妊活のためにダイエットをして、妊活がうまくいかずにまた太って…を繰り返し、太りだした頃に判明した妊娠だったから、今のうちに少しくらい痩せておかないととネットでいろいろ調べた。「妊娠 肥満」で検索して、母親が肥満だと流産の確率が上がるという話も読んだ。肥満だと妊娠しにくいというのは知っていたけど、流産の確率も上がるのか、やっぱり痩せていないとだめだったなと反省した。

旦那はわたしが歩いて買い物に行くと言うと必ずついてきてくれた。歩いている最中に具合が悪くなったら大変だから、と自分がこの後仕事だという時にも一緒に行ってくれた。無理のない範囲で痩せたいから子ども用のお茶碗でご飯を食べたい、100均で買いたいと相談した時も快諾してくれた。使わなくなったら息子に使って貰えばいいしね、と言ったけど、お腹の子に使ってもらいたいなと思っていた。

家事をしていると吐き気があったり、寝ても寝ても眠くなったりしながら4月21日、久しぶりに病院に行った。息子を出産した時にお世話になった病院。いろいろ変わっていて驚いた。問診票を書いて、血圧を測って、体重を測って、採尿をした。あー、この感じ久しぶりだなあと思いながら。血圧を測るのがどうしても苦手で、高く出ることが多くて測り直したのも息子を妊娠していた頃と同じだった。

自分の診察の番が来て、内診台にのって、画面に映った胎嚢を見せてもらった。子宮外妊娠でなかったことにほっとした。先生から「体重増えたね、美味しいものいっぱい食べた?疲れてたのかな?」と聞かれて、「産後太りで…」と返事をした。

会計をしてもらうと8000円を超えていて、お金を多く持っていくことを忘れないでいてよかったと思った。車で待っていた旦那に子宮外妊娠ではなかったこと、体重のこと、お会計のことを話した。保険きかないもんな、と領収書を見ながらいうわたしに旦那はお金のことは気にしなくていいよ、と言ってくれた。

その日の夜、トイレに起きた時。ティッシュにピンク色のおりものがついていた。それを見た瞬間心臓がバクバクした。妊娠中の出血なんて、息子を産んだ日のおしるし以外で経験したことが無かったから。トイレから戻ると急いでスマホで調べた。妊娠初期の出血はよくある、でも病院に連絡して相談した方がいい。診察時間内で大丈夫。それを見て安心した。

朝になって、旦那に出血のことを話した。とりあえず息子が幼稚園に行ったら連絡する、もしかしたら病院にいくことになるかもしれない。旦那は休みでよかったね、送っていけるからと言ってくれた。病院に連絡するとやはり一度見せに来てほしいとのことだった。急いで準備して病院に向かった。出血は続いていた。

子宮に血が溜まってたりはしていないと言われた。胎嚢も昨日より大きくなっている、順調にいくんじゃないかな、そう言ってもらえた。出血については確かにおりものに血が混ざってるようだけど、異物を押し出そうとする体と妊娠を継続させようとする体のずれから来ているのかも(ここいらへんは少しあやふやです)という話だった。とりあえず張り止めと止血剤を飲んでね、と言われた。

お会計は前日と比べてとても安くなっていた。保険がきいていたから。

旦那は近くのスーパーで飲み物とおかしを買って待ってくれていた。とりあえず無事だということ、薬を処方されたことを話した。歩くのはいいけど運動は駄目だと言われたことも伝えた。帰りにイオンに寄って、息子が毎週日曜に見ている戦隊もののおもちゃを買った。わたしが妊娠したことで息子に我慢をさせる機会が増えるだろうから、少しでも気晴らしになればいいなと思って。旦那と2人で、息子の反応が楽しみだね、と話しながら家に帰った。息子はとても喜んでいて、日曜日の練習する!とたくさん遊んでくれた。

止血剤のおかげか出血は止まった。でも薬が切れると再び出血があった。血が止まったら飲むのをやめるよう言われた薬は、やめ時が来ずにずっと飲み続けることになった。

それから数日経って、トイレに行くとおりものシートにピンクのシミが出来ていた。今までで一番大きかった。どうしよう、と思って旦那と相談して、病院に電話することにした。おりものも粘度が高かったり水っぽかったりするから、たまたま水っぽいおりものに血が混ざったのではないか、とのことだった。腹痛があったり鮮血だったりしていなければ様子見でと言われて一安心した。

4月28日。3度目の受診。出血が続いていることを伝えた。エコーでの診察の結果はあまりいいものでは無かった。週数の割に小さい、心音が無いわけじゃないけど弱い。本当はもっと強く出てほしいところだけど…。出血も止まっていないし切迫流産だね、今の週数で出せる薬は限られているから、先生はそんなことを言っていた。わたしはあれ?この間順調って言ってたよね?と思った。

お会計は安いまま。高いお金を払いたいと思った。車で待つ旦那に診察の結果を話した。まだ分からないから、とりあえず安静にしてね、と待っている間買ってくれていた飲み物とおかしを渡してくれた。でもあまり食べる気になれなかった。

旦那は仕事をしながら家事をたくさんやってくれた。これくらいなら出来るよ、とわたしが言ってもやってくれた。息子のお世話も、いつもしてくれているのにいつも以上にしてくれた。わたしもそんな旦那のためにもお腹の赤ちゃんの無事を祈った。

出血はなかなか止まらなかった。切迫流産、妊娠初期、出血で何度も調べた。次の診察が怖かった。本当なら赤ちゃんに会える、楽しみに待つはずのものなのに。息子を妊娠していた時に切迫早産で長いこと入院して、次は切迫流産か、うまいこといかないなと思った。

5月2日、本当なら前回の診察から1週間後くらいと言われていたけれど、どうしても日にちが合わずこの日になった。出血が止まらないことを伝え、エコーで診てもらった。心拍はわずかだった。赤ちゃんもあまり育っていなかった。全く育ってないわけじゃないけど、週数よりもずっと小さい。前回から4日しか経っていないからかもしれないけど、状況は厳しい。大きくなってくれるか、駄目になるかは五分五分と言われた。来週診察するまでにもしかしたらお腹が痛くなって、血の塊が出るかもしれない。そしたら流産したことになる。病院は休みに入るけど、もし出血が酷くなったりしたら電話して、そう言う先生の話を聞きながら、泣きそうになるのを堪えるのに必死だった。

また処方された薬を受け取って、会計をする。診察料は安いまま。

心のどこかで心音が強くなって、大丈夫だって言われて、母子手帳を貰いに行けるのではないかと期待していた。でも駄目だった。旦那になんて言おう、なんでだろう、もうどうしようもないのかな、と思いながら車に向かった。幼稚園が休みになった息子と旦那がいた。

「赤ちゃん大丈夫?」と聞いてきた息子に何も返せなかった。車に乗った瞬間涙がぽろぽろ出てきて、先生に言われたことを旦那に伝えないといけないのに言いたくなくて泣くことしか出来なかった。しばらくしてやっと「厳しいかもって言われた」と話した。心音がわずかだったこと、診てもらうのが早かったからかもしれないこと、血の塊が出たら流産だということ、旦那は黙って聞いていた。涙が止まらないわたしに息子がティッシュをくれた。

行くたびに出血が増えているのではないかと怖かったトイレが怖くなくなってしまった。

5月3日。朝にトイレに行くと、生理の時のような血がべったりティッシュについた。やっぱり駄目なんだ、と思った。息子が起きて、旦那も起きた。「血が出てる、鮮血だと思う」とわたしが言うと、旦那は「でもまだ分からないから、もう少し横になってて」と言い息子を連れてリビングに行った。わたしは流産について調べ始めた。切迫流産で調べると望みを持ってしまいそうになるから。お腹の子を諦めたくない、せっかく来てくれたのに、でもいいように考えられない、何でだろう、確かにわたしはいい人間じゃないからバチが当たったのかな、でも当てるならこの子じゃなくてわたしにしてくれたらいいのに、そう思ったら涙が止まらなかった。様子を見にきた旦那にも泣きながら謝ることしか出来なかった。

腰が痛くなるけど、流産の兆候なのかずっと横になってるからなのか、妊娠が続いているからなのか分からなかった。でも明らかに出る血の量は増えた。病院に電話はしていない。電話した方がいいかな?と思うと鮮血っぽくなくなるから。でも万が一血の塊が出てもいいように夜用のナプキンをつけた。もっとお腹にいてほしい、出てきて欲しくない。でも駄目だったら、名前をつけてあげたい。この子がいたことは確かだから、ちゃんと名前をつけたい。男の子か女の子か分からないから、どちらだったとしても合う名前にしたい。こんなことを書きながら涙が止まらない。本当は産みたかった。会いたかった。流産は誰にでも起きるっていうけど、なんでわたしなんだろう。赤ちゃんどこにいるの?って聞いてきた息子、何か話しかけてあげてってわたしが言った時に「○○だよ」って自分の名前を教えてあげていた息子。大丈夫って何度も言って、お腹をさわってくれた旦那。わたしが不安になるたびに大丈夫って言ってくれた旦那。

つわりがどんどん軽くなって、ご飯を食べた後の眠気も無くなって、今はもう少しで日付も変わりそうなのに眠れていない。

やっぱり駄目なのかな、いなくなってほしくない、だってまだ2ヶ月くらいしか一緒にいれてないのに
予定日は生理不順だったせいで確定されないままだったけど、少なくても今年中には生まれるはずで、おみくじに書いてあったことが叶ったかもしれなくて
息子がお腹にいた時に引いたおみくじも大吉でお産は安しって書いていて、実際安産だったから、勝手に運命を感じてたけど、こんな時ばっかり頼るのもだよなって思って
まだ分からないけど、期待することも出来ないから、お母さんは諦めの気持ちが大きくなってしまってるけど、もしお腹にいてくれるなら、無事に生まれてきてほしい、もっと先に会いたい



書きたいことだけ一気に書いてしまったので、読みにくいところもたくさんあったと思います
この文を読んでくださった方がいるか分かりませんが、もしいらっしゃったら、拙い文章を読んでくださり本当にありがとうございました

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?