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#ゴルフ 上田のゴルフ物語が始まりますNo1

◉第1話【女性とゴルフは怖いかも?】
・ある彼女は宝くじで、3億円が当たった。しかし、彼女は23歳、冷静であった。その後、何処ぞやらの団体などから、寄付や嫌がらせの電話が殺到した。それでも無視した。職業は、保育園の保育士であった。職場にも嫌がらせなどが来た。彼女は園にも迷惑が掛かるとして、辞めた。遠いところの保育園へ行った。しかし、彼女は大きなお金を手にしても、普通の生活を心がけた。周りは誰も知らなかった。独身で26歳となったが、彼氏はいなかった。両親を早く無くし、今回の件で、付き合いも無くなった。そうなってしまったのである。彼女は強かった、が、しかし寂しくなる時が、しばしばあった。そんな園帰りの時、ふと立ち止まって、前を見た。
そこはゴルフ練習場だった。一度行ってみたいとは、思っていたが今迄、機会がなかったのだ。
「寄ってみようかな」と、ふと呟いた。受付に行き、「何も無いんですが、出来ますか?」「ああ、其処の貸しクラブを利用できますが、、」「分かりました」何故か無性に、力一杯叩きたくなった。ぶっ飛ばして、気持ちをスッキリしたかったのである。
初めての、一発目。空振り「あれ?」もう一度、「あれ!」4回、空振りした。「どうしたら、当たるのかなあ」ゆっくり振ってみた。当たった。100球ほど打った。手にまめが出来た。水が溜まった。手が痛くて血が滲み、打てなくなったのでやめた。気が向いたのか、次の日のも行ってしまった。まめが治ってなかったので、テーピングをして打ったのだ。昨日とは少し違ったのだ。昨日より要領を得ている。当てるコツを掴めた。昨日のスイングは、ゆっくりであったが、力を込めて振ってみた。一発目、スイートスポットを捉えたのだ。真っ直ぐ一直線、綺麗な弧を描き、150ヤードの旗へ。彼女は、思わず「今の何?今の感触は、何!」生まれて初めて味わった、今まで味わった事の無い、何とも言えない感触。忘れられない思い出となった。練習場への回数も、月に、4回ほど通う様になり、ゴルフに魅力を感じるようになっていた。
やはり女性が少ないので、いつも気が引けていた。そんな中で、一人輝いている人を発見した。何発打っても、ナイスショット。音も他の人とは、違っていた。暫く見ていた。いつの間にか彼の打席の後ろに来ていた。気付いたらしく、「何か?」「余りにも、凄いので見とれていました」「もし、良かったら教えて頂けないかと?」彼女は、小さい頃から可愛いかった。最近は、スタイルもバツグンで胸のサイズは88のE。その日は、たまたまミニスカートであった。習うには、絶好のチャンスであった。彼女は、その意図は全然なかった。が、結果上手くいった。「ええ、少しならいいですよ」
男って、つくづく馬鹿だと思う。

「どうやって握るんですか?」
「こうです。、、、」スタンスは肩幅、腰は?彼は、
スケベ心から、腰か尻を触った。教えて貰う立場の彼女は、少し、イラっとしたが、黙って「こうですか?」と静かにしていた。でも彼はカッコ良く、ハンサムで性格も良かった。何か変な気持ちが、彼女を襲ってきた。「何だろう?」フワフワ、ふわふわした気持ちであった。ただ、彼には、付き合っている彼女がいたのである。彼女は週に3回ほど行くくらいに、ゴルフに、いや彼にのめり込んで行った。まだ、ゴルフを教えて貰うだけの仲であった。それでも楽しかった。彼に彼女がいる事など考えてもみなかった。それほど、ゴルフを習う事の方が楽しかった。彼女は、ゴルフクラブに少しだけ、賞金を使った。そして、良いクラブを揃えた。彼に合わせるために。それを見た彼は、「えつ、新しいクラブ買ったの?」と聞いてきた。「ええ。」と恥ずかしそうに答えた。
それから、中々、彼へは近づけなかった。そんなある日、彼が、付き合っている彼女を練習場に連れて来たのである。彼女は、いつものように練習をしていた。短いスカートで、身体のラインが出るようなフィットしたウエアーを着て。胸を少し開けて谷間が見えるくらい。彼が、いつ練習場に来ても良い様に。そして、彼は「よっ!」と声を掛けた。付き合っている彼女は、ピンと来た。焼きもちである。でも、彼女が、
一枚上手であった。
◉女性は、怖い。
また、練習しながら、彼女もピンと来た。彼が何か
不安がっていたものを感じていた。彼女だったのかと。その場、何も無かった。
また、別の日、その練習場で思い切って、彼に聞いてみた。「この前の彼女って、貴方の何ですか?」彼は戸惑った。「えっ、いきなり何?」「分かっていると思いますけど、私は、貴方に思いを寄せています。確かに、ゴルフも好きですが、貴方も好きになりました。ですから教えて下さい。あの方は、貴方にとってどんな存在なのですか?」

彼は、考え込んで「もう、付き合って、3年が経つ。今一踏ん切りが付かなくって、今、結婚を迫られているんだ。ハッキリさせなくてはいけないと思っている。」
彼女は、それを聞き、「それでは、ハッキリさせたら教えて下さい。連絡待ってます。」彼は一方的な事であり、あっけに取られてしまった。割と強引な彼女に魅力を感じていた。
その後、彼は付き合っていた彼女と別れた。しかし、彼は、彼女には知らせなかった。また、彼女も気にはなっていたが、連絡をこちらからはしなかった。練習場にも、暫く行くのを止めた。6ケ月が過ぎていた。やはり、彼女はゴルフが好きで練習場へ足が向いていた。彼も、練習場へ向かっていた。顔を合わすなり、「よっ!」と彼から一言。彼女は、怪訝な顔をした。「良く、声がかけられるよね」と思った。実は、彼女は、ゴルフ会員券を購入し、クラブメンバーとなっていた。ハンディーキャップ9。シングルプレイヤーであった。彼は、そのショットに目を見張るものを見た。もしや自分より上手いかも?
彼はバツが悪そうに、「実は、付き合っていた彼女とは、別れたんだ」と小さな声で言った。「えっ、聞こえなかった、何て言ったの?」少し怒っていった。「あれから、君が気になって、気になって仕方がなかったんだ。良かったら、今度、コースへ行かないか?」
彼女は、嬉しかったが、ここで簡単に返事をしてはいけないと思った。「、、、、」
「あー、やっぱだめだよなあ、、、」
暫くして、「考えておきます。」と、じらした。本当は、嬉しかった。行きたかった。でも、必ず誘いが来ると信じていた。
6ケ月前、ラインを交換していた彼は、誘ってみた、「ゴルフ、行こ?」彼女は、「ほら、来た!」女は、兎角、怖い。
「分かりました。いつですか?」「◯月△日です。」晴れて、フリーの独身2人、一緒に行動をともにしたのは、ゴルフばかりでは無いことは、言うまでもない。しかし、これからが、女性の怖いところであった。しかも、大金を彼女は持っている事も強みであった。
何せ、3億円を持っているのだから。

しばらくして、彼から電話があった。彼はちょっとした実業家であった。業績は順調に推移。役員報酬も、1千万を超えていた。でも、その事を彼女に自慢するでも無く、彼女もあえて聞かなかった。ただ、彼女は、乗っている車などからおおよそ見当はついていた。

「いつが、空いているだろうか?やはり、勤めているなら、休日だよね。僕は合わせられるから、都合の良い日をお願いします。」
彼女は、焦らす様に、「どうしようかなあ?いつがいいかなあ?」なんて、言ったりした。
◯月◯日は、どうですか?晴れるといいけど。
分かった、◯月◯日だね。△カントリークラブを予約してまた、連絡するから。
その後、彼は企みが有った。食事、デートなんて考えていた。彼女も、「どうせ、ゴルフの後、何か考えているくらい、わかるんだから。」と呟いた。
そして、当日、彼女から「ねえ、何かを賭けない?」「えっ、何を」「何でも、、、いいわよ」
非常に思わせぶりな顔だった。悩んだあげくに、「う〜ん。食事をおごる!」「それだけ!?つまらな〜い」彼は暫く考えた。「ここで、下心をだしたたら、元も子もなくなる。慎重に、慎重に。」と
はやる心に言い聞かた。
彼女は、違った。本当は、大胆に誘って欲しかった。「まあ、いいっか、今から楽しまなくっちゃ」とあっけらかんとしていた。楽天的な所も彼女の良いところであった。

当然、彼女が勝った。スコア78、彼は85だった。食事の最中、彼女は、彼に初めて聞いた。「私は、貴方の事を良く知らないの。少し聞いてもいい。」
「うん、何?」「仕事は、何をしてます?」「分かり易く言えば、会社経営!」「社長さん?」「うん、まあ」「へえ、、そうだったのか、頼もしい。」ちょっと彼は嬉しかった。「住まいは、近く?」「うん、ここから車で30分くらいかな。」「えっ、私と変わんない。」「年は、私とどう?私今年、26になります。」「えーそう、7つ上かな」「若い、社長さん!」「父を早くに亡くしてね」
「私は、アパート暮らし。マンションでも入ろうかな?」彼から「料理は、好き?」「へえ、得意かって聞かないんだ。」「まあ、普通かな」「今度、手料理食べてみたいな」「えー、まだよ、まだ。」
なんて、たわいも無い話は尽きなかった。でも、彼女は、少し、彼と近づいた様な気がした。
その日、何事も無くそれで終わった。残念!
暫く、こんなお付き合いが続いた。あーらつまらない。
そんなこんなで、2年が過ぎていた。付き合いの間、彼は、ふと思った事があり、どうも腑に落ちなかった。何が?そう、ゴルフに行き、食事をして洋服も、いつも違うもの。良くお金があるなあ?っと、、、節約してお金を貯めているのかなあ。なんて、それにしても、少しおかしいって。彼は知らなかった。彼女が大金を持っている事を。もしも、結婚出来ても、隠そうと、、、いや、黙っておこうと。何故なら、まだ、彼を100%信じていなかった。もし、独り身になった時の備えとして。女性って怖い!
暫くして、めでたく結婚出来た。数年後、子供も2人授かった。幸せだった。
が、人生、そうは上手く行かないものだ。彼の会社が、業績が年々悪くなって行く。彼女は、それを横目で見ていた。頭を抱える日々、彼は悩んでいた。

彼女は、ここ数年、彼を見ていて、経営に参画する事を考えていた。「私も、主婦ばっかりじゃ疲れるから、明日から会社へ行く。子供も手が掛からなくなったし、ねぇ、いいでしょ。貴方の仕事にちょっと興味があるの」と言った。
彼は、ビックリした様子で、「まあ、邪魔にならない程度にね」と許してくれた。

・彼女の快進撃が、ここから始まる。「ねぇ、決算書を見たいんだけど」「お前に、分かるのか?」「ううん、少しはね。」
彼女は、こ1時間ばかり、黙って眺めていた。少し分かった事があった。売上高や粗利益は落ちているのに、何故か、経費が変わらなかった。当然、固定経費は、変わらないが、変動費が減らない理由があるはず。それが少しわかったのだ。業種は、建設業、業界の粗利益は分かっている。利益確保には、まず、原因が何かを突き止め、変動費を減らす。社長に聞いてみた。「広告宣伝担当は、誰だったかなあ?社長からちょっと聞いて貰いたい事があるんだけど。それとなく、問題ならないように、きけるかなあ。」「今は、△部長だったかな。で、何を聞くの」「取り敢えず、広告宣伝に月に、いくらくらい掛かっているかと、どんなものに、お金を掛けているかを」「分かった、ちょっと時間貰えるかなあ」

「△部長!売上伸ばす為、広告宣伝費はどれくらい、使っているかな?月間で言うと、どれくらいになる?」「社長、いきなり、何ですか?今まで聞いた事も無かったのに。何かあったんですか?」「いや、売上落ちてるし、ねえ、色々見てみようと思ってさ」一瞬、部長はドキっとした。今まで、自分を信じて任せっきりだったのに、突然、一番痛い所を突かれたのである。
「そうですね、月、百万円くらいですかね。」「えっ、じゃ年間12百万円かかるの?」社長は知らなかったのである。
「やっぱり、それって必要?」部長「、、、」「部長!どうなの?」
部長は回答に困った、何故なら、何年もの間、着服していたからである。その金額、5千万円。社長は、知らなかった。信頼していたから、まだ、その時は分からなかった。社長は、分かっていない。明らかとなるのは、数ヶ月経ってからであった。

妻から、信じ難い話を聞く羽目となる。「社長、ここを見てください。」「何かな?」「見た目は分かりづらいですけど、これから、これを引いてみて下さい。本当は、この合計とこの合計は、一致するはず、丁度、百万円が差でますよね?」「うん」「この様な使徒不明金が、ここ、10数年に渡り、約5千万円ほどあります。社長、心当たりは?」「分からん」「でっ、どうします」「担当者を問い詰める?警察ざたにします?それとも、訴えます?」「ううう〜ん。ううううん、どうするべきか。」
「△部長!なぜ、」「なぜ、何故なんだ」社長は悩んだ末、社長室へ彼を呼んだ。

社長は、単刀直入に聞いた。「△部長、帳簿を見て、売上が減っている事の原因など見ていたんだがね、ほら、広告宣伝費の事を聞いたことがあっよね。少し、詳しく遡って見たんだよ。利益も減ってるし、そこで顧問税理士の担当者に分析を依頼したんだよ。そしたら、妙な事がわかってね。」部長は、ドキっとした。まだ、平静をなんとか保ったいた。「部長、何か心当たりは無いかね」「いっ、いえ何も、、」「ここだけの話にして貰いたいんだがね、使徒不明金が、約5千万円ほどあるらしいんだ」社長は、もう一度聞いた、「部長!何か知らないかね?」
部長は、暫く黙っていたが、少し震えていた。社長は、空かさず「どうかしたのかね?何か知っていることがある?あれば、話してくれないか。」
部長が、重い口を開いた。「実は、ギャンブルにハマり、借金を作り、会社の金に手を出してしまいました。私が、着服してました。広告宣伝費を水増しして架空の請求をしました。」とアッサリ吐いた。
暫くして
「社長からどうするかは、後で連絡するから。もう、いいから仕事に戻って。」

・妻に、話した。この事について妻は、何も言及しなかった。別の質問をした。「貴方、貴方は使徒不明金が、まだある事は気付いてますか?」驚いて、驚いて「まだ、あるのか!」今度は、怒りだった。「次は、何の不正か分かります?」在庫の不正処理です。「えっ、?!」「架空の在庫です。多分、一人では、出来ないので、協力者が居ます。探るしか無いでしょうが、本当の原因追求を行なって下さい。社長の仕事です。社長ですから、出来ます、出来ますとも。」

今回は、此処まで 続きを楽しみに!

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