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#ゴルフ 上田のゴルフに対する物語 特別編No1

◉物語の特別編です。こんな話は、如何がでしょうか?

・ある夫婦がいた。とても仲の良い夫婦であった。子供は居なかった。奥さんは夫想いの優しい女性であった。ある日、奥さんに1本の電話が入った。警察からであった。「〇〇さんは、ご家族ですか?」「ええ、何かあったのですか?」「〇〇署に今すぐ、来ては貰えませんか?ご確認して頂きたいのですが、、、」妻は慌てて、〇〇署へ向かった。連れて行かれたのは、霊安室であった。「ご主人様でしょうか?」泣き崩れた。信じられなかった。仕事中の交通事故だったとの事。


葬儀時、親戚中が彼女を慰めた、けれど、けれど、妻は立ち直れる状態に無かった。この先、どうやって生きていけばいいのか分からなかった。いっそう自ら命を絶とうとも考えていた。
初七日が過ぎた頃、1本の電話が鳴った。銀行からであった。振込だったらしい。「はい、分かりました」何を伝えられたのか、耳に入らなかった。更に3日後、また、電話が入って来た。加害者の弁護士からであった。伺っても良いかとの連絡だった。彼女はどうでも良かった。「はい」と答えていた。その日の午後、一人のスーツを着た男性が来た。胸には、何やら金色バッジが煌めいていた。弁護士が、一言切り出した。「この度は、、、」相手加害者の伝言を代わりに伝えに来たのである。事故の賠償金を払いたいとの内容であった。彼女は、そう言う事は、どうでも良かった。どう足掻いても夫は、帰ってこない、来ない事は分かっていても、「夫を返して下さい」と泣きながら大声で叫んだ。「また、来ます」と帰って行った。
別の日、また、電話が入った、銀行からである。伺っても良いかとの連絡であった。「なんだろう?」とふと思った。銀行員が、2名来た。仏壇に手を合わせた後、頭をさげ、彼女に挨拶をした。「この度は、、、」部下らしき行員が、重もろに、一枚の明細を出した。「振込の明細で御座います」。彼女は、目が霞んで良く見えなかった。老眼であった。「すいません、少し説明させて頂きます。」「まず、一番上の行から、車自賠責保険3千万円、労災保険3千万円、〇〇会社3千万円、、、、」
その後も説明は続く、、、彼女は聞いていなかった。どうでもよかった。
また、 別の日。例の弁護士から連絡があり加害者から謝罪したい旨を受けている、との内容であった。訪問するとのこと。彼女はどうでも良かった。「どうぞ」訪問してきた弁護士は、懐古一番、「1億円を、まず払いたい」との事。示談したい旨の内容。
「謝罪されますか?」「お金だけですか?」はっきり言って、お金はどうでも良かった。
「分かりました、相手の方と一緒に来て頂けますか?」
数日後、加害者の訪問があった。「大変申し訳ございませんでした。取り返しの付かない事をしてしまいました。お詫び用も御座いません。」当然のように、妻は、「夫はを返して下さい」加害者は、「、、、、」
弁護士より、「お金で解決できるとは思っていません。しかし、誠意を示したいとの事で、、、」「この方も、社会的に制裁も受けています。これで、示談をお願い致します。、、、」「、、、分かりました。サイン致します。示談書はどこですか?」「もう終わりにしましょう。」
後日、1億円は、振り込まれた。
49日が過ぎたころ、妻は落ち着きを取り戻し始めていた。ふと、思い出したことがあり、机の中を確認する。そう、生命保険だ。死亡保険金額は1億円となっていた。問い合わせてみた。
後日、生命保険職員の、訪問があった。手続きを完了し、不慮の事故と処理され不審な点がない事から、1億円は、振り込まれた。
また、銀行員が、2名来た。また通帳の振込明細を持って。

訪問の銀行員曰く、「残高が、3億円を超えています。私どもの提案伝えに参りました。」その問いかけに、彼女は、「考えて、置きます。本日はお引き取りくださいませ。」彼女の顔つきは、警察に行った時とは、明らかに変わっていた。心境に変化があったらしい。昨日、親戚が心配していたらしく。「大丈夫?少しは落ち着いた?何かあったら駆けつけるから」との問いに、彼女は、「もう、大丈夫。今後はお構いなく」と、どこか、にやけた顔に見えたのは気のせいだったのか。
その日をさかいに、彼女は変わった。180度の豹変したのだった。ニコニコ、いや、にやにや顔をする様になり、人を寄せ付けなくなった。態度も大きくなり
洋服店で服を持って来た店の店員を怒鳴りつけたりした。あの優しかった彼女が!
何故か?
お金である。3億円以上もの大金を手にしたからである。お金は人を変える。免許も持ってない彼女は外車を4台も購入した。ベンツ、ポルシェ、BMW、アウディー。心配していた親戚の人達は、彼女から離れていった。声をかけていた近所の人たちも、近づかなくなっていった。彼女は、本当に一人になったのである。子供もいない、親戚中のだれも寄り付かない。彼女は85歳を超えていた。
ある日、新聞配達員が気付いた。郵便受けにもう、3つも新聞が刺さったままだった。不審に思った彼は、玄関から声を掛けてみた。
「〇〇さ〰︎ん!いらっしゃいますか?〇〇さ〰︎〰︎ん!!」
返事は無い。玄関は開いていた。中を除き入って見る。ソファーに腰掛けている。〇〇さんが見えた。
「なあんだ!いるんじゃ有ませんか!耳が遠くなったんですか??」
すると、彼女は息をしていなかったのだ。

・順調にゴルフをやっていた彼女に突然に、ドライバーが折れた!代わりとなるウッドを持っていなかった。アイアンのみであった。思案した彼女は暫く考え込んだ。非力な彼女にはドライバーが必要不可欠だったのだ。ドライバーを失った彼女は、暫く成す術がなく。途方に暮れていた。


こんな時の為に、飛ぶ「ボール」を備えていた。普段は使わない。それを使う事を決めた。どんなボールかと言えば、反発力がハンパ無い。勿論、「違反ボール」普通のボールの倍は飛ぶ!公式試合では使えないのだ。そのボールを使い、ドライバーが無くなった彼女は、このボールを使いアイアンでショットした。皆がびっくりし、ラウンドを続けて見ている者から不審を仄めかす声が、あちらこちらから聞こえてきた。
「こんな、公式試合に、違反ボールを使ってるのでは?」
「そうかもな?あんなに、女性でアイアンが飛ぶ筈もないからな!」
そして、それが発覚し、この試合でも失格となり、皆が彼女を無視する様になった!彼女はセミプロの人気あるゴルファーであった。
周りには誰も居なくなり、一人なった。そしてゴルフを辞めたのだ。
誰しもが「欲望」や「見栄」はある。しかし、お金やルール違反は、嫌われる。人生は相手を思いやり尊重しながら協力し合い暮らして行く。一人では生きて行けないものだから!

と言う物語でした。それでは、また。

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