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路面電車

自動車に邪魔にされながらゴトゴト進む、庶民のための乗り物。早過ぎず、出しゃばらず、ただ黙々と市民を観光客を運んでいる。大昔は全国各地の主要都市に路線を広げていたのに、今では二十か所足らず、でも路面電車が残ってる街にはなぜか余裕を感じる。温かい眼で見守られてる気もする。煽らない・割り込まない・幅寄せしない優しい乗り物(逆に、されることは日常茶飯事だけれど)。富山で路線が伸び、宇都宮で新しい形での開業も間近。「路面電車が廃止されたらいちいち道の真ん中まで歩いて乗りに行かなくてもバスが道端まで来てくれるから良いわあ。」というお年寄りの声も聞いたことがあるが...。
被爆した長崎も広島も路面電車が走る。原爆で大きな被害を受けてなお復興し今日まで市民の足であり続けている。ことさらそれを強調もせず走っている姿がいかにも路面電車らしい。

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