見出し画像

学生の頃になんか戻りたくない②

今回もご覧いただき有難うございます。

前回のnoteの続きです。

1回目はこちらからどうぞ。

前回は過去に執着しない、というか過去に戻る意味なんてないと述べてきたが、今回はこんな人もいたよ、という話から始めたい。

過去に救われる


「パーフェクト・ワールド」の話に戻りたい。

一度この曲を俳優の友人に聞いてもらったことがある。その友人はじっくりとこの曲を聴いたあと、このように言った。

「うーん、俺は過去に救われてるからこの曲にはちょっと共感しづらいな。」

この言葉が出てきた理由としては、この曲の2番サビ前

本当の君はどこにいるのだろう 救ってやれるのは過去の君ではない

長澤知之「パーフェクト・ワールド」

ここについての話だった。

彼曰く、自分で何か感じたことやお芝居についての思い、レッスンでやったことなどをノートにまとめているらしく、それを今でも見返して「過去の自分がこんだけ頑張ってたんなら大丈夫だ」と思うらしい。

それはめちゃくちゃ素敵だなと思った。

僕は過去の自分を否定して今を積み上げるタイプだと思うので、いわゆるカウンターカルチャー的な考え方を持っている。過去の自分をとことん否定することで今を良い方に持っていくのだが、彼は一貫して過去の自分を認めてあげる。それをエネルギーにして今を生きる。どちらにも正義があるし、彼の正義も素敵だなと思った。

過去の自分を今の自分が褒めてあげるってことは、それだけ過去に自信持って生きてるってことだと思うし、色んな選択をその都度冷静に適切にしていった人だなと思う。彼はとても繊細で、苦しい思いをたくさん抱え込んじゃうけど、「過去」を否定しないことで「今」をとことん悩む人なんだなと思う。

月並みな言い方だけど、彼の言葉から「今頑張れば未来の自分の助けになる」という学びを改めて得たし、もっと「今」に負荷をかけようと思った。

過去に戻る戻らないの議論からは少し外れるけど、過去に自信があるなんて素敵だなと思ったというお話です。


一時的に正解をつくる


少し話を飛ばして、過去に戻りたい時の常套句としてこんな言葉がある。

「あの時こうしていれば今はもっとこうだったな」

である。

もちろん歌詞の中にも

昔の恋語り出して もう春はウツなだけだって 領収の束見つめながら 南の国の話?
うつろに夢語って ため息を尽きやがる 子どもがいたら違ったかなだなんて

長澤知之「パーフェクト・ワールド」

という言葉がある。

自分の過去を責めて、もう戻れないどうしようもない事を後悔する描写である。
あの時こうしていれば違った未来があったのかもっていう感情は分かるけど、一方でこうするしかなかったっていう運命みたいなものもある気がしていて。

でも何か大きなものの掌の上で踊るのは嫌だから、他の道もあったことを信じたい人の言葉として「パラレルワールド」があると思う。

実は最近科学的にもあるんじゃないか?と真剣に議論されているらしいので、創作の中にのみ留まる概念ではないことも確かだ。

でも、現状分からない。あった方がいいなとも思うし、解明されたらつまらない気もする。

だけどそれだと不安定だから、僕はとある言葉を今の自分の正解にしている。
その言葉は『大豆田とわ子と三人の元夫』というドラマの7話で、親友を亡くした主人公・とわ子が小鳥遊という人物に言われていたセリフだ。

あのね、過去とか未来とか現在とか、そんなのどっかの誰かが勝手に決めたことだと思います。時間って別に過ぎて行くものじゃなくて、場所っていうか、別のところにあるんだと思います。

『大豆田とわ子と三人の元夫』7話

「概念」とはそもそも人間が認識できる範囲のことを言葉にしているだけで、「時間」という概念も過ぎるものではなく、どこか「場所」にあるのではないかと淡々と語られたこのセリフ。

前回書いた「時間は不可逆だ」という意見に対立しているようだが、そうではない。

僕の肉体が生きている時間を「今」とした時、その肉体を「過去」に戻す術は現状ないかもしれないが、僕の心が何かを思うことで「過去」を変えることだって出来る。

と思うことにしている。

だから、前回書いたように「この状態のまま戻りたい」という意見には賛成できないし、逆に肉体を過去に運べることがないからこそ「思う」ことで「過去」に向き合いたいなと思っている。

超絶リアルな現実に対して、ほんのちょっとのSFとほんのちょっとの科学で自分を納得させることが出来たらそれで良いと思う。

これが今の自分の正解だ。


最後に


自分も書いていてごっちゃごっちゃになってきているが、とりあえずこのnoteを終わりへと進めたい。

長澤知之さんの「パーフェクト・ワールド」然り、「過去に救われている」と言った友人然り、ドラマのセリフ然り、その全てに共通している精神性がある。

それは

「今を幸せに生きたいね。」

だと思う。

ここまで長々と書いてきたのに、超絶当たり前過ぎて虚しくなる。

でも、過去に肉体と戻ることが出来ないという現実があるからこそ、むしろ幸せになる方法は簡単なはずだよと思う。

例えば、人類がみんな過去に戻れる力を持っていたら一生前に進めないだろうし、誰もが人生にやり直しが効くんだったらとんでもない無秩序が生まれると思う。

逆にそんな能力がないからこそ幸せだとも思うし。

つまり何が言いたいかというと

みんな幸せになろうねってこと。

以上。

よく分からんnote終わり。

来週はとある人の魅力についてお名前を出しながら書く予定です。
ゴシップとかじゃないよ。

よろしければまた。

暖かくして寝てくださいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?