びんばっちゃまと妖精ちゃん12

青い町の坂の途中の四角い家には、大きなお鍋でお料理をする山さんが住んでいます
山さんは沢山の本と沢山の服と沢山の食器と沢山の調味器具を大切にしていました
ある日、山さんは大切な物をみんなに分けてあげることにしました
「おーい みんな 好きな物を持って行っていーよ」

マニュさんは後悔しました すごく後悔しました
車を持っていないマニュさんは電車で帰ります

「すごく重い 重いわ  何を貰ったんだっけ…」

山さんがもう着ないからあげるとくれた沢山の洋服とタオルと洗剤と洗濯バサミと、じゃが芋と、菜っぱと焼きたてのパンを10こ あとは何だっけ 忘れたわ

マニュさんは山ほどの荷物を背負って電車に乗りました
ヨイショ 座席に座れたわ 良かった〜

電車はマニュさんの家がある緑町駅に着きました
「着いたわ 降りましょ」 

ヨイショ  え?  よいしょっと!

荷物が重すぎて立ち上がれません
「降ります! わ た し お り ま すう」

シュー ドアは閉まった

ばっちゃまはマニュさんの頭をやさしく撫でました
ばっちゃまはチョット笑っていました

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