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映画「劔岳 点の記」

(はじめに)現代は、GNSS測量機などがあるので、簡単に測量できます。しかし明治時代は、標石や高硯標(こうてんびょう)を設置しないと、測量できませんでした。

映画「劔岳 点の記」は、明治時代に陸軍測量部が、未踏峰と言われた剱岳に、標石を設置し、日本地図を完成させる苦難の物語です。
    *映画は「劔岳」と書きますが、現代地図は「剱岳」と書きます。
新田次郎の小説を映画化し、2009年6月に公開されました。
臨場感を出すため、冬の剱岳で撮影しています。

映画鑑賞後、「測量ってすごいな」と思いました。
そこで地図について勉強してみようと考え、筑波の国土地理院に行ってみました。
敷地に入ると、高硯標やVLBIの大きなパラボラアンテナが目に入ってきました。

左:高硯標  右:VLBIパラボラアンテナ
電子基準点

一番見たかった標石もありました。 屋内には、標石の地中の様子もわかる展示がありました。

一等三角点は40km毎に、見晴らしのいい場所に設置されます。山頂に設置される場合が多いのですが、あくまで測量のしやすが優先です。そのため富士山の周辺には、6山頂に一等三角点が設置されていますが、肝心の富士山は二等三角点です。柱石重量は90kg!
水準点は標高の基準となるものです。日本水準原点は国会にあるので、
見学に行ったことがあります。
地面に埋まっている状況が分かります。

昔の測量は大変だったんだな~
海は干潮と満潮があるのに、海岸線ってどうやって決めてるんだろう、とか探求心も湧いてきます。
中国は日本よりはるかに広大な国なのに、海岸線の長さだけを見れば、日本の方が長いとか、いろんなことが分かってきました。
そう言えば昔見た、伊能忠敬の日本地図は、ほとんど現代地図と変わりなかった。

話しが拡散してしまいましたが、次に私は「剱岳に登ろう」と考えました。
翌年の夏、室堂に降り立ちました。
室堂→立山(雄山2991m)→立山(大汝山3015m)→立山(富士ノ折立2999m)→剱岳2999m→室堂

立山(雄山)
高山植物
剱岳山頂付近
剱岳山頂。2999m、なんとか1mおまけして、3000mにしてくれませんか。
鉄塔を建てて3000mにしてしまえ! ダメです。人工物は認められません。
剣山荘に宿泊しました。ここは山小屋としては珍しく、温水シャワーがあります。

室堂に戻り、トロリーバスなどで、黒部ダムを経由して、長野県大町側に抜けました。

黒部ダム
トロリーバス

折角お金をかけて遠くまで来たので、元を取るため登山の後半戦を行いました。
扇沢→爺ケ岳2669m→鹿島槍ヶ岳2889m→五竜岳2814m→白馬五竜バス停

鹿島槍ヶ岳です。爺ケ岳山頂は未明のため、暗くて画質が悪く、投稿できません。

映画「劔岳 点の記」が、地図の勉強と、登山三昧につながりました。


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