メヌエット・ト長調(BWV Anh.114)を弾いてみて
「先生、ピアノを始めて1周年の記念になるような曲ありますか?」
この一言を受けて、先生が提案してくださったのが、有名なメヌエット・ト長調。個人的には、バロック時代の音楽はそんなに好きではないため、ワクワクする気持ちは起きなかったが、指導の一環としての課題だろうとも思ったので、そのまま練習することに。
結局、ピアノを始めて1年になる8月に向けて、7月上旬に楽譜を頂き、その後のレッスンでは、細かなフレージングの指示を書き加えた。
そこから合格まで3カ月以上この曲と向き合うことになるとは・・。
ネット上では、ピアノを習って初めての発表会といった設定で、子供たちが上手に演奏している様子が見て取れる。
実際、自分が演奏してみると、片手ずつなら何とかなるものの、両手になると全く弾けない。最初のひと月ぐらいは、無駄に空回りしているような印象だった。
先生から、様々な指導があったが、最初の突破口は、手で合わせて弾く前に、左手の音程を声に出して右手で演奏すること、でした。
つまり、両手で弾けないなら、両手で練習しても無駄ということか。
ちょっと出来るようになっても、レッスンでは全然弾けず、「しっかりと、頭で考えて弾くこと」「つっかえたら、速度を落とすこと」「そもそも速すぎる」と、指摘の嵐。
さらには、トリルの指使いを間違えて覚えていたため、これまでの練習が無駄になったのでは、と思うこともしばしば。ただ、トリルに関して、ひとつ自分を褒めるとしたら、最後から3小節目の「ドシドシ」のトリル、これは最難関だったが、手の位置や指の角度など、自分で調整しながら弾きやすい位置を探して改善した点だろうか。
そして、最大の敵は、「先生の前だと、練習通り弾けない」問題。
このメヌエットに限ったことではないが、特にひどかった。
レッスン中も、かなりイライラしてしまい、先生にもそれが伝わってしまったようで、申し訳なく思っている。
レッスン中に、「弾いているとき、何を考えていますか?」と聞かれ、「(体が覚えるまで練習するのが理想なんだろう)そうですね、無心で弾いています。」と答えたら、「全然ダメです、頭の中できちんと歌いながら弾いてください。ピアノは指で弾くのではなく、頭で弾くのです。」と言われました。
ということで、合格するまで、一番長くつきあってきた曲となったので、思い入れはあるけど、そんなに好きになった感情も無いです。
ただ、「練習に対する考え方」を改めて勉強することが出来たので、この曲を練習してよかったと、心から思います。
YouTube様に撮影したものは、レッスン合格時より良くなっていますが、
やっぱり子供たちの演奏の方が上手に聞こえます。
録画したものを聴くと、自分が演奏しているとき以上に単調に聞こえて、
ちょっとがっかりしました。
自分でがっかりするくらいなんだから、他人が聞いたら何にも感じないんだろうな、子供って、凄い!
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