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フッ素って本当に効果あるの?日本歯科保存学会 う蝕治療ガイドラインまとめ+考察


こんにちは、羽田野です。

今回、私が虫歯になりましたので、虫歯治療に関する情報を集めてみました。

現状、虫歯になったら、削って詰め物であったり被せ物をして対策していますが、一度削ってしまうと現在の医療では治らないです。
個人的には、できるだけ削りたくねえなあ、という思いが強く、削らなくてもどうにかできないか、ということを探していましたが、
フッ素がいいのか悪いのか、どうなの?
という疑問が尽きず、今回日本歯科保存学会が出しているガイドラインを参考にまとめて、考察いたしました。
http://www.hozon.or.jp/member/publication/guideline/file/guideline_2015.pdf
虫歯で悩んでいる方がいれば、参考になると幸いです。

初期う蝕


エナメル質限定に見られる虫歯で、う窩(うか)が見られないもの、エナメル質表層の脱灰や表層下脱灰によるホワイトスポット領域(白斑病猿)が見られるものを指します。

初期う蝕に対するフッ素の効果


経済的に恵まれていない9-16歳の活動性初期エナメル質う蝕に関して、実験群には半年に一回フッ素塗布(2回/年)+半年ごとに口腔衛生教育を行い、対照群には半年ごとに口腔衛生教育のみを行ないました。
実験群では活動性う蝕604歯のうち、483歯は非活動性化(80%)。
対照群では、活動性う蝕585歯のうち、208本が非活動性化(35.6%)。
そのため、活動性初期エナメル質う蝕に対しては、フッ素塗布は効果があると考えられます。

一方でブラジルの25の経済的に恵まれていない12歳の学童258人に対して(活動性白斑数:404歯)、①週一回のブラッシング指導+フッ素塗布、②週一回のブラッシング指導のみ、③介入なしの三パターンで分けたところ、①と②でプラークスコアが優位に減少したが、そこの間に非活動性白斑となった差は見られなかった(いずれも60%程度が非活動化)そう。③については、プラークスコアに変化は見られず、非活動白斑となったのは43%程度でした。

このことから、フッ素塗布の効果は、ブラッシング効果に隠れてしまう、すなわちブラッシングを適切に行うことが重要である、ということとなりました。
ブラッシングが十分に行えていない場合は、フッ素の効果が重要であり、ブラッシングが十分に行えていればフッ素のもたらす影響は小さいと言えそうですね。

二つの試験から、フッ素意味ないのではないか、と言いたいですが、どんなに頑張っても歯磨きで100%綺麗にはできないので、フッ素を利用することが虫歯進行の抑制に望ましいと言えそうです。

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