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イキりの福姫13-雀魂2024夏の四半期

雀魂のキャラ「福姫(フージー)」でイキった対戦を振り返っている。初心者向けの技術解説に適した内容なので、いくつかnote記事にしたい。

今回も2024/06/18の牌譜から事例を採集した。

<南2局>

<1巡目>

ツモ3s → 打9p。

メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。

45m + 9m + 34p + 33s + 4s + 67s + 南 + 白 + 中

メンツが0個ある。トイツが1個ある。ターツが3個ある。この手牌はスーシャンテンだ(8 -(1 + 1 + 1 + 1)= 4)。

「配牌にメンツがあればリーチを狙う。字牌から切っていく」と魂天の稚児さんは言った。「メンツがなくとも、3巡目までにリャンメンターツが3個できれば、リーチを狙ってよい」。しかし「配牌にメンツがなければ字牌を残す」とも言った。

この手牌にはリャンメンターツが3個だ。リーチを狙えるが、33sのトイツのそばにドラの4sがある。234s、345sのメンツになるとドラを使えるが、トイツがなくなり一進一退だ。できれば33s + 34s、33s + 45sのようにターツを生みたい。

他には役牌の南、白、中がトイツになるとよい。334s + 南南 → 南をポン →打4s → 33s + 南南南(ポン)とできれば、雀頭+1メンツが完成だ。後はリャンメンターツ3個を次々チーしてよい。打点が犠牲になるものの、好形テンパイが確定しており、テンパイも早いだろう。

<3巡目>

ツモ6m → 打南。

メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。

456m + 34p + 8p + 33s + 4s + 67s + 白 + 中

メンツが1個ある。トイツが1個ある。ターツが2個ある。この手牌はサンシャンテンだ(8 -(2 + 1 + 1 + 1)= 3)。

南が2枚切れなので見切った。まだターツが足りず、雀頭が崩れやすい。役牌や喰いタンでの副露手はまだ作りにくい。

<4巡目>

ツモ7m → 打白。

メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。

456m + 7m + 34p + 8p + 33s + 4s + 67s + 中

4m + 567m + 34p + 8p + 33s + 4s + 67s + 中

メンツが1個ある。トイツが1個ある。ターツが2個ある。この手牌はサンシャンテンだ(8 -(2 + 1 + 1 + 1)= 3)。

4567mの四連形が生まれた。願ってもないくっつきコンボだ。ここからはツモ36m、58mでシュンツ+リャンメンターツが生まれる。最悪ドラの4sが出ていくが、4メンツ1雀頭が揃う。

他にはツモ47mで雀頭+シュンツが生まれる。334sをメンツとして使え、ドラを切らずに済む。

役牌よりは喰いタンのテンパイが早そうだ。リーチの可能性も十分ある。

<5巡目>

ツモ3s → 打中。

メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。

456m + 7m + 34p + 8p + 333s + 4s + 67s

4m + 567m + 34p + 8p + 333s + 4s + 67s

メンツが2個ある。トイツが0個ある。ターツが2個ある。この手牌はリャンシャンテンだ(8 -(2 + 2 + 1 + 1)= 2)。

喰いタンを狙いやすい形に手牌が収束したため、中を見切った。中と東が生牌なので、今のうちに切って放銃率を下げたい。安全牌を持つとしたら2枚切れの西や北がよりよい。

<5巡目、打中の後>

上家が打8s → 67sでチー → 打8p。

序盤が終わりに近づき、誰も副露していない。リーチで高打点をアガリ、点差を広げた1位を狙っているのだろう。自分が副露手に進めばアガリが早く、1位争いから脱落しにくいと考えた。

メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。

456m + 7m + 34p + 333s + 4s + 678s(チー)

4m + 567m + 34p + 333s + 4s + 678s(チー)

メンツが3個ある。トイツが0個ある。ターツが1個ある。この手牌はイーシャンテンだ(8 -(2 + 2 + 2 + 1)= 1)。

3メンツ+ターツ+2孤立牌で、ヘッドレス形イーシャンテン形の基本形だ。

<ヘッドレス形イーシャンテン形の基本形を強化する>

牌効率・牌理ツール(開発・運営 第6代天鳳位 タケオしゃん)

→牌記号入力
4567m34p3334s
ドラ4s

→牌記号変換
→有効牌を表示する(七対子・国士含まず)
→有効牌をツモった手牌
→「この手牌を牌理で使う」で一手進みます。

有効牌は7種25枚。完全イーシャンテン形(6種20枚)よりやや多い。

ツモ → 打 → テンパイの待ち

4m → 4s → リャンメン25p

7m → 4s → リャンメン25p

2p → 7m(4m) → リャンメン25s + 単騎4s
(2p → 4s → リャンメン単騎単騎47mも可)

5p → 7m(4m) → リャンメン25s + 単騎4s
(5p → 4s → リャンメン単騎単騎47mも可)

2s → 7m(4m) → リャンメン25p

5s → 7m(4m) → リャンメン25p

4s → 7m(4m) → リャンメン25p

いずれの有効牌でも好形テンパイが確定する。ツモ47mではドラが出てしまうが、早い巡目でテンパイすれば放銃しないだろう。

今回、孤立牌の4mの周辺に567mがあり(456mの周辺に7mがあるとも言える)、四連形の構造がある。また、孤立牌の4sの周辺に333sがあり、暗刻と隣接牌の構造がある。

雀頭が生まれやすく、かつ崩れやすい2組が互いを補完する。完全イーシャンテン形の応用・変形だ。ヘッドレス形イーシャンテン形に用いると、単騎待ちテンパイ(愚形テンパイ)がなくなる。

<6巡目>

上家が打2s → 34sでチー → 打7mでテンパイ → リャンメン25p待ち。

25sはツモの他、チーできる。雀頭+シュンツが完成し、リャンメンターツが残ってテンパイする。

25pもツモの他、チーできる。3334sの多面張(単騎待ちとリャンメン待ちの複合形)になる。

47m、4sは雀頭が発生するテンパイだ。「両(リャン)」「対(トゥイ)」「双(シャン)」と発声して雀頭を副露することはできないので、ツモのみでテンパイする。

暗刻と隣接牌や亜リャンメンがあると、チーで雀頭+シュンツを作れる。副露手として素早さに優れる。

<9巡目>

下家が私に放銃、2,000点(子30符2翻)。下家はリーチだが全ツッパした。

より広いケースの押し引き表(副露)

nisiさんの押し引き表を参照しよう。

表・自分子(副露)VS子リーチ

聴牌
良形
2翻
無スジ2378(7巡目に打8mでテンパイを維持した)
序盤

該当のマスは赤。大差で押し有利だ。好形テンパイしていれば、喰いタンのみ、役牌のみの1翻でも押してよい。

<まとめ>

副露手を狙う時は、雀頭が確保されるように仕込みをすることだ。雀頭が生まれやすく、かつ崩れやすい2組が互いを補完する。雀頭が確保されると円滑にテンパイへ近づく。チー・ポン・カンであと4枚では、雀頭コンボを作れない。

雀頭作りを軽く見て後回しにすると、単騎待ちテンパイに収束する。ツモとロンの抽選をより多く受けられるのは、好形テンパイか、愚形テンパイか。思いつきに任せるか、段取りをするか、ということだ。

【新理論!】配牌出来メンツ2ブロック想定理論【初心者から上級者まで!】リーチを目指せ! “配牌からの”牌効率講座! 第8回
(見るだけで勝てる!ゆうせーの麻雀講義チャンネル)

ゆうせーさん(※1)が「配牌出来メンツ2ブロック想定理論」を解説している。副露していないシュンツからは四連形、中ぶくれ、亜リャンメン、飛び石形の「くっつきコンボ」が生まれ、2メンツを期待できる。

(※1 ゆうせーさんは天鳳十段(プレイヤー名は「黒猫@ぺろぺろ☆」)。Youtubeでの牌譜検討を多数行っており、雀聖以上の上級者を次々輩出している。ASAPINさん(初代天鳳位、最高位戦日本プロ麻雀協会 朝倉康心プロ)の兄でもある)

とりあえずターツをチーしてシュンツにするのではなく、シュンツ → くっつきコンボ → チーして2メンツ、の経路を残す。くっつきコンボを2組と雀頭を作れば、ツモにも頼れ、1-2副露でテンパイできるだろう。

(本稿終わり)


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