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イキりの福姫24-雀魂2024冬の四半期
雀魂のキャラ「福姫(フージー)」でイキった対戦を振り返っている。初心者向けの技術解説に適した内容なので、いくつかnote記事にしたい。
今回は「暗刻があって雀頭がない、ヘッドレス形イーシャンテン形」を解説する。
<「暗刻があって雀頭がない、ヘッドレス形イーシャンテン形」に進んだ>
「イキりの福姫22」で、ヘッドレス形イーシャンテン形の基本形を解説した。
また「イキりの福姫23」で、ヘッドレス形イーシャンテン形の発展形を解説した。
ヘッドレス形イーシャンテン形には最上の発展形が2つある。
・暗刻があって雀頭がない、ヘッドレス形イーシャンテン形
(3メンツ+2ターツ、メンツのうち1つは暗刻)
・シュンツとターツの連続形がある、ヘッドレス形イーシャンテン形
(3メンツ+2ターツ、シュンツとターツが連続・重複する)
「イキりの福姫22」<1巡目>の節で、この2つを解説する平澤元気さんの動画を紹介している。そちらをご覧になれば十分分かるが、私も本稿で解説しよう。
今回は「暗刻があって雀頭がない、ヘッドレス形イーシャンテン形」だ。
今回私は先制リーチを打った。ここで初心者を抜けるための技術例が出た。「暗刻があって雀頭がない、ヘッドレス形イーシャンテン形」だ。
— shinux255 (@shinux255) January 14, 2025
7巡目、ツモ3s→打5p。イーシャンテンに進んだ。
9巡目、ツモ赤5m→打中でリーチ→リャンメン14s待ち。 pic.twitter.com/iIrbYApcKq
上掲の対戦から、東4局で出現した。
<7巡目-イーシャンテンに進んだ>
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ツモ3s → 打5p。
メンツ→トイツ→ターツの順に手牌を切り分ける。
34m + 678m + 4赤56p + 23s + 中中中
メンツが3個ある。トイツが0個ある。ターツが2個ある。この手牌はイーシャンテンだ(8 - (2 + 2 + 2 + 1 + 1)+ 1 = 1)。3メンツ+2ターツで、ヘッドレス形イーシャンテン形の発展形だ。
<復習-ヘッドレス形イーシャンテン形の基本形>
3メンツ+ターツ+2孤立牌の構造ならば、ヘッドレス形イーシャンテン形の基本形になる。下図のような形だ(「イキりの福姫22」で登場)。
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ツモ4s、8sでは孤立牌から雀頭が発生し、残ったリャンメンターツでテンパイする。
<7巡目-3メンツ+2ターツは3メンツ+ターツ+2孤立牌と同等>

今回、純粋な2孤立牌は存在しないものの、2孤立牌が隣接してターツになっている。孤立牌の3mと4mが34m、2sと3sが23sのターツを構成してもいる。下図のように、3mと4mが2孤立牌だと、あるいは2sと3sが2孤立牌だとみなそう。
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基本的には3メンツ+ターツ+2孤立牌の構造が、3メンツ+2ターツへと変わった。そのため、テンパイの経緯はヘッドレス形イーシャンテン形の基本形と共通する。
<テンパイの経緯>
牌効率・牌理ツール
(開発・運営 第6代天鳳位 タケオしゃん)
→牌記号入力
34678m406p23s777z
ドラ4s
→牌記号変換
→有効牌を表示する(七対子・国士含まず)
→有効牌をツモった手牌
→「この手牌を牌理で使う」で一手進みます。
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この手牌はイーシャンテン。有効牌は8種27枚。枚数は完全イーシャンテン形(6種20枚)よりやや多い。
テンパイの経緯を確認しよう。
ツモ → 打 →テンパイの待ち
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3m → 4m → リャンメン14s
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4m → 3m → リャンメン14s
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2s → 3s → リャンメン25m
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3s → 2s → リャンメン25m
ツモ3m、4m、2s、3sでは、孤立牌から雀頭が発生し(一方のリャンメンターツが雀頭に変化し)、残ったリャンメンターツでテンパイする。
ツモ → 打 →テンパイの待ち
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2m → 3s(2s) → 単騎2s(3s)?
一方、リャンメンターツがシュンツになったら、もう一方のリャンメンターツを崩して単騎待ち・・・にはならない。
ツモ → 打 →テンパイの待ち
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2m → 中 → リャンメン14s
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5m → 中 → リャンメン14s
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1s → 中 → リャンメン25m
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4s → 中 → リャンメン25m
ツモ2m、5m、1s、4sでは、一瞬4メンツが完成するものの、暗刻の中中中をトイツの中中(雀頭)に変え、リャンメンターツを残してテンパイできる。単騎待ちにはならず、好形テンパイが確定している。
これが「暗刻があって雀頭がない、ヘッドレス形イーシャンテン形」だ。今回の手牌では「2メンツ+暗刻+リャンメン+リャンメン」の構造があるため、単騎待ちテンパイ(愚形テンパイ)には進行せず、必ず好形テンパイする。
<9巡目>
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ツモ赤5m → 打中でリーチ → リャンメン14s待ち。
リーチ・赤2(子40符3翻、5,200点以上)になった。さらにツモ、ドラ1、裏1のいずれかで満貫になる。満貫の可能性が高まったのでリーチした。
<11巡目>
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上家が対面に放銃、3,900点(子30符3翻)。今回は不発に終わった。
<反論-単騎待ちにしてもいいのではないか?>
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今回はツモ赤5m → 打中でリーチ → リャンメン14s待ちにした(リーチ・赤2、子40符3翻、5,200点)。
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しかしあえて単騎2s(3s)待ちにすれば、リーチ・中・赤2(子40符4翻、8,000点以上)で満貫が確定だ。1sは3枚切れ、4sはドラで、ツモも出アガリも狙いにくい。残り5枚のリャンメン待ちよりは、2枚少ない残り3枚の単騎待ちにして、高打点を確定しても構わないのではないか?
現在南4局で自分は4位。3位とは10,000点未満の点差だ。満貫をツモれば10,000点差が詰まり、ラス回避できる。事前に5sをツモ切っており、スジ引っ掛けで2sが出やすい。2sが狙い目だ! これなら単騎待ちリーチもありだ。
ただしこれはアガリの機会が残り1局、満貫ツモがラス回避に必要、さらにスジ引っ掛けが偶然現れた、という特殊な状況でのみ有利で、一般的に通用する戦法ではない。
基本的に単騎待ちよりはリャンメン待ちのほうがアガリ率は高い。アガリはロンとツモの両方を狙うほうが得だ。アガリ率を高める選択のほうが得点しやすく、失点しにくい。高打点ながら愚形テンパイよりは、低・中打点ながら好形テンパイのほうが4位落ちしにくい。
あえて単騎2s(3s)待ちにすれば、リーチ・中・赤2(子40符4翻、8,000点以上)で満貫が確定だ。1sは3枚切れ、4sはドラなので、ツモも出アガリも厳しいだろう。2種5枚のリャンメン待ちよりは、2枚少ない1種3枚の単騎待ちにして満貫確定にしたほうがいいのではないか?
あえてリャンメン14s待ちにすれば、リーチ・赤2(子40符3翻、5,200点以上)が確定だ。1sは3枚切れ、4sはドラなので、ツモも出アガリも厳しいだろう。しかし残り1種3枚の単騎待ちよりは2種5枚のリャンメン待ちのほうがツモしやすい。
今回のテンパイではツモ、ドラ1、裏1のいずれかがつけば満貫だ。そしてリャンメン待ちにすれば、ドラの4sでもアガリなので、4sをツモ切っての放銃はありえない。守備的な面では強力な待ちだ。攻守の両立を目指す、中打点かつ好形テンパイのリーチが有利だろう。
(本稿終わり)