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18歳になってもリボン結びができなかった話

2月5日の日記から
 
最近嬉しいことがあった。
 
一昨日リボン結びができるようになったことだ。いやいや何歳だよ、という声が聞こえてくる気がする。言い訳をさせてほしい。今まで18年間生きてきて、機会という機会を全て逃すほどの大変なことがたくさんあったのだ。

だけど、そんな私にも機会がやっときた。それは、採用されたアルバイト先でエプロンをしなくてはならないということだ。

小一時間練習し、やっとエプロンをリボン結びを使って着ることができた。

私はそのときとても嬉しかった。ただただ嬉しかっただけって訳でもなかった。

ずっと私は普通じゃなくて、みんなができることができなくて、私にとって、できることを増やすのはプラスじゃなくて、マイナスを少しでもゼロに近づけることだった。

でも、リボン結びができたとき、私は自分のことを自分で褒めることができた。気づけたからだと思う。できなかったことができるようになる、という喜びに。

実は、リボン結びを練習する少し前まで、アルバイトの面接に行ったことを後悔していた。新しい環境に飛び込むことが怖かったからだ。

けれど、アルバイトのためにリボン結びを練習しているうちに、そんな気持ちは吹き飛んだ。リボン結びができるようになると、後悔なんてさらさらなくて、嬉しいという気持ちしかなかった。

この気持ちがアルバイトで仕事を覚える度に味わえると思うとワクワクしてきた。アルバイト楽しみかも。今までリボン結びができなかったのはこのときのためだったのかもしれない、とさえ思う。

アルバイト頑張ろう。生きててよかった。最後に、これを読んでくださっている保護者のみなさん、リボン結びはちゃんとお子さんに教えてあげてください。

#創作大賞2024

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