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2022年の総括&旧譜ピックアップ

2022年の総括

2022年を振り返って…

2022年は自分にとってまさに人生の重大な変化、就職ゆえいに社会人デビューっというのがありました。肉体的にも精神的にも忙しくなって余裕がなくなることを見越して、なるべくニュートラルに力を抜いて音楽を聴こうと努めた1年でもありました。
結果的に、聴いた曲の総量は減ったけどアルバム単位ではたくさん楽しめたのではないかと思います。月次の音楽ブログを見返しながらベストアルバムを作っているとき、去年よりも好きなアルバムとの出会いが大幅に増えていることが分かりました。

音楽性でいえば、チルこそないけどインディーロック/ポップが多かったかな?落ち着いて気持ちよくなれる曲を求めていたんだろうと思います。

音楽に一番お金をかけた年でもありました。特にレコードを聴き始めたことから、良いと思ったものは躊躇なく買う習慣が生まれ、CDやカセット、グッズもそろえるようになりました。おかげで部屋にモノがあふれております(出費よりキツイ)。2023年はほどほどにしたいですね。

2022年の音楽データ集計

Scrobble数:11378回
アーティスト数:1186

聴いたアーティスト別ランキング
1位:GRAPEVINE
2位:Hovvdy
3位:SAKANAMON
4位:Pinegrove
5位:Alvvays
6位:稲葉曇
7位:Feeder
8位:ピノキオピー
9位:THE MAD CAPSULE MARKETS
10位:Wilco

聴いた回数が多い曲
1位:Hovvdy「True Love」
2位:長瀬有花「オレンジスケール」
3位:Alvvays「Belinda Says」
4位:Hovvdy「Junior Day League」
5位:稲葉曇「ハルノ寂莫」

2022年のお気に入り曲

Spotifyのプレイリストにまとめました
計154曲

Spotifyにないために入れられなかった曲をここで紹介

Oranges&Lemons「空耳ケーキ」

長瀬有花のオンラインライブ「Alook」でカバーされていたのを聴いてスコーンっとツボにはまりました。音楽理論は分かりませんが、めちゃポップスとして高度な気が…する。このひねくれポップス感、アーティスト名の由来であるXTC直系だなぁ。

MORE MORE JUMP!「メタモリボン」

2022年の一曲を選べ!と言われたらこの曲かも。ポップスの持つ力強さに心をつかまれました。この曲が出た2月の終わりは色々あって、自分も結構弱いもんだなと思っていた最中この曲には助けられましたね。明るくて意志の強いポップスってめちゃ大きなレジスタンスになる。Peace!

イキグサレ「祟り神」

イキグサレの曲いいな~とBandcampの音源を聴いて再確認していました。そのなかで特に好きになった一曲。80'sニューウェーブが好きな方はぜひ「イキグサレ4」を聴いてみてください。

Temporu「sleepy dance」

VOCALOIDは常にディグってるわけじゃないけど、ふとした時に探っていれば宝物に出会えますね。曲(2009)もMV(2011)もハイセンス。こんな作品をまだ知らなかったなんて…(16万再生程度なのも驚き)。8分40秒におよぶエレクトロニカとアニメーションの展開に惹きつけられました。
Temporuさんの楽曲はサブスクはもちろん商品として世に出てないので、動画でしか聴けない模様…。

ラムネ(村人P)「Floating Shelter」(カバー)

ピノキオピーのトリビュートアルバムに収録されているカバー曲の一つ。フルバンド構成とシンセ音が大変癖になるし、オリジナルで入れているギターフレーズがどれも好きです。ドンドコドンドコ…。このアルバム、ピノキオピーならやらないだろうバンドアレンジが沢山堪能できておすすめ…だけどCDは絶版だしなぁ。

クロスフィードはこちら。

稲葉曇「とこしずめ」

新譜が最高だった稲葉曇の楽曲。これまたこれまでと違う新しい一面を提示していて、好き。サビのリズムとギターのノリ方が、好き。リズムに対しての歌詞の乗せ方と語彙が、好き。

She Is Legend「過眠症」

歌詞がSyrup16gを彷彿とさせる、という噂をTwitterで見たので歌詞を見に行ったところ想像以上で笑ってしまいました。不眠症?そして曲を聴いてみればSonic Disorder。歌詞にもオマージュが散りばめられてますね。さすが麻枝さん。楽曲も最高だしね…。「心療内科で「あれからどうでしょう?」何を答えても処方は変わらない」
(いっそのことSonic Disorderのカバー聴きたくなる)
公式動画もなければサブスクもないので、素敵な弾いてみた動画を載せておきます。

2022年観たライブまとめ

は、こちらのブログでまとめました。

2023年の抱負

余裕がある場合:歴史的名盤を少しずつ聴いていく!
余裕がない場合:現状維持!

2023年マイベストアルバム(別記事)

準備中

旧譜ピックアップ

2022年総括は一区切りして、ここからは2021年以前の旧譜で気に入ったアルバムから紹介したいものをピックアップします。

家主「DOOM」(2021)

リリースされてから徐々に好きになっていったアルバム。前作からよりハードロックな音楽になって初めて聴いた時は戸惑ったけども、「それだけ」のMVを見たあたりからツボにはまり始め年末年始あたりはかなり聴いていた記憶がある。生活感のある重厚なインディーロック。今では1作目よりもかなり好きなアルバムだ。

Roosevelt「POLYDANS」(2021)

収録曲のMidnight VersionをYouTubeのオススメから聴いて、そこから再び聴き直すようになったアルバム。派手じゃなくじわじわと盛り上がるディスコ風ダンスミュージックでとても心地いい。時たまに流しで聴いています。Midnight VersionのEPもオススメ。

The Cheserasera「WHAT A WONDERFUL WORLD」(2014)

曲は知っていたけどアルバムは2022年初めて聴いた。2022年初頭に活動休止している。
ギターロック絶好調な彼らのメジャー1stアルバム。
1曲目から抜群のキラーチューン(この曲で知った)。内省的な歌詞もあれど曲のエネルギーが暗くさせてない。
とにかくキャッチーで聴きやすい、ギターロックの良さを思い出した1枚。

GRAPEVINE「déraciné」(2005)

定期的にGRAPEVINEのディスコグラフィを順追って聴くゾーンに入るんだけど、そうすると比例して新たに好きな曲が増えるもので…。「deracine」はそれまでそこまで好んで聴くアルバムでもなく、イデアの水槽とsmalltownの間くらいにしか思ってなかったが急に印象が好転した(むしろ今までは何だったのか)。VIRUSやGRAVEYARDのようなダークでアグレッシブな曲、少年やREW、それを魔法と呼ぶのならのようなミドルテンポロック曲、放浪フリークやスカイラインなどの晴れやかな曲。どれも自分にクリーンヒットするようになりました。人には薦めづらいけどね。

Nothing But Thieves「Moral Panic」(2020)

ゲーム「Forza Horizon 5」のゲーム内ラジオ楽曲採用されていた「Unperson」を気に入ったのでアルバムも聴いてみた。ミクスチャー的バンドサウンドに、タイトルにあるような現代社会不安を歌い上げる。歌詞内容でいえば「Can You Afford to Be An Individual?」が中々芯を突いていると思った。

クリンゴン「Cosmos」(2000)

フォロワーから譲っていただいたアナログレコードを家族で聴いた。
グッドなメロディー、グッドなピアノロック歌謡。

ムーンライダーズ「DON'T TRUST OVER THIRTY」(1986)

紹介記事に触発されて、これまで難しそうで手を出していなかったムーンライダーズを聴き始めた。その中でも抜群に「なんじゃこりゃ!?」と思った当作品。2曲目のようにポップな曲もあれば3曲目や5曲目の実験的(?)な音や歌詞に度肝を抜かれた。後半は明るめなニューウェイブ/80'sポップスだが危うさも同居していてそわそわする。9曲目はライブ映像で見たときカッコよかった。ヘンテコで挑戦的で濃厚な面白い1枚。

UNDER THE COUNTER「I Know That Panda Was Stoned」(2007)

サブスク解禁されたので、前から気になっていたアルバムを聴いた。
キレキレの邦ロック。特にM2~M4のアグレッシブな流れが良い。
中盤からの軽快なインディーロックやミドルテンポ曲、パワーポップと、アンカウと邦ロックの良いところづくめの作品だと思う。

Superchunk「Majesty Shredding」(2010)

3月あたりはSuperchunkばっかり聴いてた
その中からこの1枚。復帰後の作品で、90年代より音がクリアで聴きやすいし、キャッチーでアッパーなインディーロックばかりで楽しいアルバム。

BUCK-TICK「SEXY STREAM LINER」(1997)

前から気になっていたBUCK-TICKを聴きだしました。何枚かアルバムを選んで聴いていった中で一番印象に残ったこのアルバムをピックアップ。インダストリアル、テクノ、ハウス、デジタルハードコア…当時の音楽界の先端をこれでもかと取り込んでくる。
他のアルバムでいえばMADを聴いていたのもあってMona Lisa OVERDRIVEも好き

THE MAD CAPSULE MARKETS「4 PLUGS」(1996)

4月後半から5月にかけてMADを聴きまくる時期があった。
一通り聴いた中で一番好きだったのがこのアルバム。1曲目から完全にデジタルハードコア/パンクに吹っ切れている。この時期のMADが一番タイプだな。どの曲もパンクとしてもキレが抜群でキャッチー。初心者が一番入りやすいかもしれない。
初期のハードパンクなアルバムも最高(P・O・P)。

SUPER BUTTER DOG「grooblue」(2001)

SUPER BUTTER DOGからこの一枚。
ファンクもそうだけど、60~70'sのようなロックだったり、若干シティポップ感ある(ポスト渋谷系か)曲だったり、オフザケは減ったけどその分ポップスの良さが最高潮に感じられるアルバムだった。最後のサヨナラCOLORもエンドロールのよう。

椎名もた「AWARD STROBE HELLO」(2011)「夢のまにまに」(2013)「生きる」(2015)

年々椎名もたの曲を好きになっていくな…。
特に好きな「ストロボライト」や「Equation×**」「Human」が入ってるのでこのアルバムをチョイス。ある種私の中でのベッドルームポップ。
温かいかわいらしさ、打ち込みサウンド、手作り感が良い。

サウンドの良さやでいえば「夢のまにまに」が一番かもしれない。ROVOの益子樹氏がマスタリングを担当しバンドセットもプロを起用している。エレクトロニカやロックはもちろん、シューゲイザーやアンビエント要素も入っており音楽好きには特に刺さりそうな一枚だ。

人間としての生々しさが全面に出た「生きる」もオススメではあるが、サウンド面では他のアルバムには届かない。最近流行り出した「少女A」も収録。クロスフィードを事前に観ることをオススメする。

Osunlade「Basic Sketches For Beginners」(2020)

最近知り合った人が、ハウスミュージックが好きだってことで教えてもらった曲(「Auto Machine」)が入っていたアルバム。アフロビート、ディスコ調、一方ソリッドなトラックなど…使われている音も含め多種多様。他のハウス曲も進められたものを中心に聴いた1年だった。

アナログフィッシュ「SNS」(2021)「Rock Is Harmony」(2006)

前年に出た「SNS」、半年たってドツボにはまった。
社会人になって曲の解像度が高くなった、といえばいいのか。自然に出てくる諦観にも似た感情をポップな音に乗せて吸収する。「YAKISOBA」と「うつくしいほし」の歌詞に、静かに共感した。

日本語インディーロックの良さがここにある。
「Magic」「世界のエンドロール」「アンセム」「マテンロー」が私にとってのアンセム。
何を聴けばいいか迷ったらこのアルバムを選んでいた。

イキグサレ「イキグサレ4」(2011)

「検索してはいけない言葉」や「人類には早すぎるランキング」等で有名なイキグサレであるが、いち音楽としてぜひ聴いていただきたい。
そのなかでも「イキグサレ4」はニューウェイブ色強めで、「祟り神」や「落下ガール」がおススメ。アルバム収録外なら「イキグサレ」「永久のワンダーランド」「鋸引き」も。

Wilco「A Ghost Is Born」(2004)

頭からっぽにしてオルタナカントリーやらインディーロックを聴く時間が増えている。頭からっぽにしてWilcoのアルバムを聴く時間も増えた。「Summerteeth」や「Yankee~」も良いけれど、一番はこのアルバムかな。
特に「Spiders(Kismoke)」は、タメからの解放感が抜群。

SUPERCAR「Futurama」(2000)

急に「FAIRWAY」が鳴りやまなくなりました。
エレクトロとロックの融合バランスが一番ちょうどいい、と感じるアルバム。曲同士もシームレスで、アルバムというフォーマットが最大限に生きている。

The Pillows「Good Dreams」(2004)

何を思ったかThe Pillowsのアナログレコードを複数枚購入した。
TOMOVSKY作によるジャケがアナログレコードのサイズに合う。
「WALKIN' ON THE SPIRAL」が頭から離れなかった。

スカート「アナザー・ストーリー」(2020)

そういやスカートのアルバムを聴いてなかったな…と思い順次聴くことに。優しいサウンドのインディーロックを求めている脳みそにはこのアルバムがベストフィット。インディーズ期の曲を現行バンドで再演した作品で、彼のソングライティングのすばらしさがバンドによって瑞々しく輝く。マイベストは「月の器」。

ピノキオピー「おみこし -Pinocchiop Tribute Album-」(2014)

今は廃盤になりプレミア化していたピノキオピーのトリビュートアルバム。
前に手に入れたまま聴かずに放置していたので、ちゃんと聴きました。
もうびっくり。同人CDとは思えないくらいレコーディングのクオリティが高い。そして多種多様のボカロPによって変身したピノキオピー曲の数々は原曲では決して聴くことのできないだろう音楽性やアレンジに生まれ変わっている。青春ロック、レゲエ、ラウドメタルやポストロック、実験的な曲もあり、廃盤というのはあまりにももったいない傑作。大事にします。(XFD)

おわりに

もう1月下旬になってしまった…。でもこれで2022年の亡霊は成仏したはずだ。2023年、素敵な音楽に出会えますように。

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