んー……おはよ もう朝なの……? まだ眠いな……。 あれ? 一緒に寝たんだっけ? あ……なんか服が脱げかけちゃってる……脱がした? でも、君はそんな事しないよね? え、自分で脱いだ? 本当? うん、そっか……昨日の夜、暑かったから、そう言えば緩めたんだったっけ。 そんな事より、まだ眠いよ。君もそんなとこに居ないで、一緒に――寝よ? ほら、こっちおいで。 もう起きる時間? そんなの良いから、今日は僕と一緒にゆっくりしよ? ほら、僕がずっと寝てたから、布団の中
何が楽しいのって言われる事がある。 疲れないのって聞かれた事もある。 これは冗談だろうけれど、もっと真面目にやりなさい、なんて言われた事もある。 それでも私は堂々とそれに答えられる。 ――みんなが笑ってくれるのが好きだって。 「やる気、元気、たぬきぃ!」 なんで、そんなにいつも元気なのかって言われた。 でも、私にだって元気じゃない時ぐらい、ちゃんとある。だって、私だって一人の女の子だ。辛い時や落ち込んじゃう時なんて、いっぱいある。 そんな時にま
「面白かったね」 「あそこのシーン凄くなかった?」 スクリーンの中のエンドロールが終わり、暗かった館内に明かりが灯ると観客達が各々立ち上がり、共に来た友人が居た者はその友人と語り合いながら出口へと向かう。 「…………」 そのような中にあって、つかさはエンドロール後であり暗闇から解放されても暫し余韻から抜け出せなかった。 しかし次の上映までに席を離れなければと思い至り、椅子に座る観客が一人も居ない中で最後の一人として出口へと向かう。 「……はあ」 館内を抜け出し、お手洗