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「勉強したい。」と願っていた自分へ

10年以上前の学生時代以来、英語学習に熱中している。
やっぱり僕は、英語学習が好きだ。特に、スコアの出るような「問題を解く」ための英語が好きだ。話したりすることよりも、解く英語が好きだ。「変わってるなぁ。」と思われることも多い。それはさておき、今回の記事では、社会人になってからの英語学習というテーマで書いてみようと思う。

社会人になったばかりの10年前を思い出してみる。

入社式。あの頃、僕は「プライベートの時間を使って、英語学習を極めよう。」と、そう思っていた。大学でそこそこ頑張っていた英語学習を、長期的にもっと深めていきたいと思っていた。仕事で稼いだお金で参考書や問題集を買い、英検やTOEICにもチャレンジして、大好きな英語をもっと続けたいと思っていた。休日は本屋へ出かけ、帰りにスタバへ寄ってコーヒー片手に買った参考書を読みたい、そんな優雅な日々を思い描いていた。

ところが、である。

毎日、いや毎時間、いや毎分にわたる不慣れな仕事に混乱の連続だった。だからこそ集中したいのに、デスクの電話がたびたび鳴った。すぐに出るのが僕の役目だった。1年間のおおよそのスケジュールすら掴めず、力の入れどころや抜きどころもわからず、すべて一生懸命にやることが正義の職場。終電で帰ることは、珍しくなくなった。僕の心身は、半年ほどでボロボロになった。「社会人生活は、想像以上に厳しい。」そう心から思った。

もはやうつ状態に近かった(いや病院へ行っていれば、そう診断されていたかもしれない)僕は、プライベートの勉強など全く手がついていなかった。仕事が休みの日は、夕方までよく寝ていた。よく寝ていないと、心のバランスが取れなかったのだろう。当然身体の疲労も回復に時間がかかっていた。大好きなスタバへ夕方ふらりと出かけて、少しだけ本を読んで家に帰っていた。しかし、スタバまで出かける気力のある日はまだ良いもので、元気のない日はひたすら布団で過ごした。明日なんて来なければいい・・・そうも思った。実家の両親には心配をかけていたかもしれない。

こうして生きている実感を持てないままに過ぎた社会人1年目だったが、やや余裕の出てきた2年目以降は初めての一人暮らしを謳歌し始めた。深夜に遊び歩くことも増え、朝まで飲むことも多く、夕方頃目を覚まして酒を飲みながらゲームに明け暮れていた。抑圧されていた1年目の反動なのかなぁ、と思う。こうした生活が社会人5年目まで続くことになる。

長々と書いてしまったが、要は「社会人になって勉強から離れました。」ということだ。僕が社会人こそ勉強した方がいいし、勉強を続けたい人をサポートしていきたいと思うに至っている経緯はこんなところからだ。

今だったら、10年前の自分になんて声をかけるかな?と時々考えてしまう。ひたすら寝るしかなかった、と受けとめるほかないのかもしれない。けれども、「勉強を続けたい。」という想いは、やはり僕は大事にしてほしいと思う。続けてほしいと思う。思い描く通りに勉強できなくとも、スケジュールなど立てても仕方のないほどの勉強時間しか取れないとしても、やりたい勉強を少しでもやろう。そんな少しの勉強の毎日が、あなたをもっと輝かせてくれる。あなたを支えてくれる。そう、声をかけるんじゃないかなぁと思う。

冒頭書いた通り、今の僕は毎日TOEICの勉強をしていてとても楽しい。問題を攻略している毎日がやっとあの時の自分の想いに近づいている、という実感を得ている。酒もゲームも今の僕にはあまり興味がない。あの時に描いた自分の想いを実現していくこと、そこに僕は興味がある。学生の頃のようにたっぷりと時間があるわけではないが、職場への行き帰りの電車の時間、往復で1時間半ほどの時間を毎日勉強に費やしている。費やした時間の積み上げが、少しずつ自分を成長させている実感がある。

「本当は、勉強したい。」と心から願う過去の自分へ、この記事が届きますように。

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