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心はどこにでも行ける。


顔をあげて、まわりを見渡せば。
あなたの世界には、どんなものがあるだろう。
 
窓からのぞく季節の移ろい。
小さな患者さんの話し声。
肌にふれる暖かな空気。
天気を知らせるほのかな香り。
 
あなたの大切な人、もの、そして思い出。
 
あたりまえの今日の中で、
ひっそりと光を放つ、小さな彩り。


深く息を吸いこみ、目を閉じれば。
あなたの心に、どんな景色が広がるだろう。
 
幼い日に見た、真っ赤な夕焼け。
大切な人の笑顔が咲いた、あの日。
いつか歩きたい、異国の街並み。
心やすらぐ場所で過ごす、穏やかな時間。

鼓動をおちつかせ、透明な気持ちに還ったら、

心はきっと、どこにでも行ける。


さあ、今日はどこへ出かけよう。

好きな物語の世界に入りこんだり、
目の前に広がる今を、五感で堪能したり、
あの人に言葉を贈り新しい思い出を作ったり。

いつだって、心は自由だから。




〜〜〜あとがき〜〜〜


身も心も、ずっとゴワゴワしているように思います。遊ぶことも、会うこともできず……はぁ。でも、いちばん僕の自由を制限しているのは、そんな空気に囚われている、僕自身の“心の持ちよう”、なんでしょうね。いま楽しめることを見つけて、感じてみよう。そう考えたら。いまという瞬間は小さな「趣」に溢れていると気づけました。
ほんの10秒、目を閉じて、ゆっくり息をすって……はいて……すって……はいて……。ふっ、と胸が軽くなる。それくらい小さいことから変えてみても、いいかもしれません。5月の風のような、やわらかさ、あたたかさが、あなたの心に届くと嬉しい。ここまで読んでいただき、どうもありがとうございました。

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