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Cornell Law School半期を終えて

この記事はCornell Law School LLMへの留学を考えている方を始め、LLM留学をする方している方に向けた記事です。

2021年春学期(コロナ禍の影響で半期延期した)を終えて、これから秋学期を終えれば卒業という段階で、ひとまず振り返りを。

1 授業何取るの問題

LLM留学の方はだいたいの方がNYバーを受けることになると思います。ですのでまずはNYバーを受けるにあたっての要件を満たす必要がありますよね。

前期・後期と分けた場合、たいていの方が前期のうちにNYバー受験のための必要最低限の要件をクリアしたいと思うのが通常だと思います。

NYバー受験のためには

①法曹倫理(Professional Responsibility)2単位

②リーガルリサーチ、ライティング、アナリシス(いわゆるWriting Requirementです)2単位

③アメリカ法入門(American Legal Studies Courses) 2単位

④NY科目の中から6単位、かつロースクールが用意する授業を合計で24単位(in-person限定)

こちらが必要です。

変更の可能性があるので

を適宜参照されてください。

その他は自由に卒業単位に算入されるものをとれば卒業は可能といったところですね。

ちなみにCornellでは③はIntroduction to American Legal Systemという科目が必修ですので自動的に満たされます。それで①はその名の通りの科目があるので受講する。②についてはThe Principle of American Legal Writingという科目があります。

あとは④の中から自由に取ると。NY科目については

などなど色々なサイトで書いていますので適宜ご参照を。

以上から考えるとだいたい卒業単位が24単位ぐらいだとして、10-12単位はもうNY barの最低限を埋めるためだけに使われてしまうんですよね。

もちろん科目を分散して、好きなものを取るというのも良いです。

ですが、やっぱり好きなもの、実務に役立つものを勉強したいなと思っている人からするとうーんといったところですよね。

2 ちなみに私は

私自身も結局は15単位取得したもののうち、11単位はNY科目でしたし、NY科目の大半は正直いって面白くはなかったです。ほかは面白かったですよ!現在は①ー④のうち、④の2単位だけ残しているといったところです。

なお、内訳は以下の通り。ご興味のある方はどうぞ。

Business Organizations 4.00 

Global M&A Practice 1.00
Law and Society in North Korea 1.00
Princ of Ameri Legal Writing 2.00
Prof. Resp. for LLMs 3.00
Negotiation in Bus. and Sports 2.00
Intro American Legal System 2.00

合計15単位(これは人よりかは2単位分くらいは多くなっています。ちょっと頑張りました)

3 授業&テストどうなんだ問題

 これは皆さん割と聞いていらっしゃると思いますが、結構単位は来るというのが実感です。最初なんか英語で法律の論文問題を解くと聞くとずーん…という気持ちになるのが普通だと思います。

 ですが、本校のみかもしれませんが、テスト問題が素直で授業でやったことが直接問われていることや、テストを小問で分けて救済を図っていること、出席要件等で下駄をはかせていることや、Open Book形式と言って持ち込み可試験を選ぶ等、結構なんとかなると思います。NY barにもつながる部分ですが、法律的な言い回しは正直難しいです。日本語だと余裕で書ける文言(例えば法的措置を講じざるを得ませんとか?)がでてきません。プレーンな英語で意味を伝えていくということを愚直にするだけかなあと思っています。

 あとはOutlineの存在が最も大きいです。先輩方が作った授業ノートのことですが、なんとしてでも手に入れてください。メンター制度があればメンターに。あとは同級生ネットワーク等を使用しましょう。あるとなしでは大違いです。

 役立つツールもたくさんあります。とりあえずotterはいる。

 私のTwitterで集合知がありますのでご参照を



4 英語どうなんだ問題

 英語については私けっこう準備していったつもりでした。具体的には海外ドラマの多聴も1000時間以上行いましたし、オンライン英会話もほぼ毎日していって、結構楽しく話せるくらいになっていました。

 ですが、各国の英語って全然わかりませんでした。特にインド系の発音は我々にはわかりづらくできているようです。未だに攻略法は分からないところですが、最近の海外ドラマは多様性確保のため多種の人種を扱っています。例えばビッグバン★セオリーとか。こういうものを学習の材料にするのは良いと思います。

 でも学習は時間がかかりますし、今どうすべきかというと、結局はコミュ力というか、相手のことを知りたい、知ろうとすること、積極的に行事に参加することが大事だと思います。写真を見せたり、動画を見せたり、できることをするというのが結局大事なのかなあと思っています。

 冷静に周りを見てみると、英語が完璧という人は一握りです。イギリスから来た人や南米系、インド系なんかは英語で教育を受けていますから当然できますが、彼らは彼らでやっぱり固まります。でも全体のパーティなんかには参加しますし、仲良くしようとしてくれます。

 あとの英語不完全組はお互いに聞き返したりしながら、仲良くなっていきます。恐れず引きこもらず立ち向かっていくのがいいのかなあと思っています(自戒込み)。しょうもない結論ですが、それしかないのかなあと。もちろん時間があれば英語学習は継続しつつ。

 あとはUCLAなんかは日本人が多数派だとも聞いていますし、そっちでまったりいくのもアリっちゃアリですね。

5 同級生たちとか生活とか

 これはコロナ禍とはいえ、やはり楽しかったです。各国から集まった天才秀才たち。対人スキルも秀でていて、楽しむときは楽しむ、勉強するときは勉強するといった感じでメリハリもついていて、すげーなーと思うことが多かったです。普通にビッグローファームに就職してたりもします。トリリンガルは結構当たり前にいますし、最高は5か国語を話す人もいました。

 日本人は寿司の勉強していった方がいいですよ。寿司パーティを開けるのがベストですし、寿司の説明を英語でできるようになるのは超おすすめです。私の先輩曰くはアジア人と仲良くなるのがやっぱりおすすめだそうです。理由は仕事をお互いに紹介しあえるからだそうです。やっぱり距離が近いとビジネスも生まれやすいですしね。

 私自身の経験を踏まえても欧米系と比べて英語が聞き取りやすいのと日本に興味を持ってくれている(結局アニメだったりしますが)ので仲良くなりやすいです。

 夏休みは台湾人を中心にワークアウトグループがあって参加させていただいています。やっぱり何かを一緒にすると仲良くなりますし、何より楽しいです。

 あとアメリカ生活のごちょごちょしたことは別に書きます。





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