見出し画像

【世界三大投資家・ジムロジャーズ】日本人に鳴らす警鐘…!胸に響く大切な教え

こんにちは!〝人間くさいコンテンツ〟をテーマに、コンテンツディレクター、ビデオグラファー、ライターとして活動している田中慎太朗です。

顧客、社員、株主…!企業団体が取り巻く全ての関係者に、動画や記事コンテンツを通してコミュニーケーションを活性化し、売上向上や採用強化、ブランディングに寄与し、飲食店のSNSやオウンドメディア、広報PRなどの支援をさせていただいています。

今回は、本当に不思議な巡り合わせを経て、、、なんと!日本でもさまざまなメディアで登場する、世界三大投資家のジムロジャーズ氏にお会いしてきました。初のシンガポール、初の海外出張です。多くの学びがあり、ぜひともシェアしたいと、早速、帰国前のチャンギ空港で執筆を始めました。

ぜひご覧ください!


ジムと会えたきっかけ

ジムの講演会会場となった「オーチャードホテル・シンガポール」

おそらく、読んでいる皆さんにとって、一番不思議なところですよね。実は最近、熊本県山鹿市の廃校活用事業で出会った、、、

釜本真美子さんhttps://qr.paps.jp/y4Yh4)から

「今度、ジム・ロジャーズの講演会をやるので動画を撮ってもらえませんか?」と声を掛けられました。

「ん?ジム・ロジャーズって…」一瞬聞き間違いかと思いましたが、そんなことはなく。私は、ビジネス映像メディア「PIVOT(ピボット)」で何度もジムの動画を見たり、記事を読んだりしていたのでびっくり。

釜本さんは10年以上前、東京に住んでいらっしゃったときに、たまたま彼の講演会帰りにエレベーターで遭遇したら「これからご飯行くから一緒に行く?」と誘われたきっかけで友達になったらしいのです。

当時のジムの時給は、2000万円!(ジム本人談)これは釜本さんのつながりがなければ、一生実現しなかったであろう機会。何が何でもシンガポールに行くしかない!と、ほぼ即決しました。

ジムの講演会を企画した釜本真美子さん(左)

いざ、シンガポールへ!

6月20日、福岡国際空港からの直行便で、シンガポールへと飛び立ちました。気温は30度前後と、ほぼ日本の真夏と変わらない感覚でしたが、湿度も高く、歩くたびに噴き出るような汗が流れます。

私は初のシンガポールだったのですが、驚いたのはあまりの都会さ!!見渡す限りのブランドショップ、立ち並ぶ…アーティスティックな高層ビル。アジア系から欧米まで、多種多様な民族が行き交う自由で開かれた社会。とても華やかな印象でした。

シンガポール、チャンギ空港内の施設「JEWEL」 
世界最大級の人工滝が流れている
シンガポールの象徴「マリーナベイサンズ」
道には、ゴミ箱が等間隔で設置。清潔さに余念が無く、
掃除スタッフもどこかしこで見られた
こんなおしゃれなフードコート
日本にあるのか?笑

ジム・ロジャーズ登場!

世界三大投資家・ジムロジャーズは思ったより身長は小さく、可愛らしい蝶ネクタイが印象的でした。富士山をあしらったデザインで、子どもが自分のおもちゃを自慢するように、ニコニコ笑う姿は、とても81歳には見えません。スピーチや質疑応答の合間には、口癖のように「私は日本が大好き」と答え、その中でもさらに、日本人の賢い女性ウナギがお気に入りだ、繰り返し話していました。ユーモアに溢れ、普段メディアで見るジムの印象とはかなり違いましたね。

この蝶ネクタイ似合う?笑

ジム、最初のスピーチ

ジムは初め、私たちにスピーチをしてくれました。日本が最も好きだと話すからこそ、日本に対して思うこともはっきりしていました。彼はこれまで、2度の世界一周を果たし、世界中の歴史と動向を熟知しているプロフェッショナルです。だからこそ、彼の見つめる世界の境界線は曖昧であり、忌憚のない真っ直ぐなメッセージは、私の胸に刺さりました。

日本は、世界で私が1番好きな国なんです。世界中を回ってきた中でも日本のような国はほとんどありませんでした。 全てがうまくいっているし、食べ物もおいしい。私は本当に大好きです。ただ、いま日本では良くないことが起ころうとしています。それは本当に寂しく、悲しいことです。日本政府はきちんとやるべきことをやっていない。

皆さんご存じのように、15年にわたり、日本の人口は落ちてきていますよね。そして国の債務もどんどん天井を超えるほど上がっている。何かが変わらないと、50〜60年経ったときに日本がなくなってしまわないか心配です。今日の参加者に、日本語しか話せない13歳の男の子がいます。彼の人生の間に、日本では悲しいことが起こっていくのを目の当たりにすると思うんです。

100年前に最も富んだ国だったイギリスは、それから50年間の間に金銭破綻しました。IMF(国際通貨基金)が支援しなければならなくなりました。日本も同じ道を辿っているように見えます。日本の債務は膨れる一方で、日本人の選択ではありますが、赤ちゃんも生まれておらず、移民の受け入れもままならない状況です。子どもたちには、日本語以外に、英語じゃなくてもいいので何かの言語を教えてあげてください。

ただ、繰り返すようですが私は本当に日本が大好きです。日本は本当に高品質なものばかり。何かをすると、全て最高に仕上げていく国民性です。世界で最も美味しいイタリアンレストランは、日本にあります。

ここ最近の株式市場も、35年間で最高基準を出しています。ただ一方で、35年間下がり続けた国はほかにはありません。政府が国民に投資を呼びかけるのはいいことだと思います。少子化を止める動きもありますが、本当に実現できることを強く望みます。債務についてもどうにかする、と言っていますが、それはみなさんが生まれる前から言い続けていることです。

私はもう一度言いますが、日本が大好きです。でももしかしたら、ここにいるほとんどの方は、日本にいらっしゃらなくなるかもしれません。すぐにでも何かが変わらないと、大きな変化が訪れてしまうんではないかと思います。

私たちの目を真っ直ぐ見ながら、語るジム

そして、皆さんの中では、私に何に投資したらいいですかと聞かれるかもしれないです。 私だったら、もし今皆さんが日本の株式を持ってらっしゃったら、売らないようにと言います。ただ、 買うのもやめておいた方がいいかなと思います。

一方、日本の農業関連というのは、例え日本の方が落ち込んでいても(投資先として)いいかなと思います。そして、日本の観光業は、世界においても珍しいほど良い方向に向かっていると思います。

みなさん、ポルトガルという国をご存知ですか?500〜600年前までは、世界で最も富のある国でした。しかし、長い年月を経て、かなり今は落ち込んでしまっているので、地図でどこか指せない人も多いです。ポルトガルがどうやって沈んでいったのか、どうか覚えておいてください。

これから300年、400年経ったのち、ビールを買いたいと思っても、それは日本のビールじゃないと思います。でも、もう1度言います。私は日本が好き大好きです。どれだけ私が日本のウナギと日本人女性を好きでいるか、どうか忘れないで。今日は、どうか私になんでも聞いてください。Thank you!!

日本からシンガポールへ訪れた参加者の皆さん

参加者からの質問コーナー

講演会では、参加者からの質問コーナーに時間を多く費やす形となりました。ジムの書籍はこれまで数多く発行されていますが、この記事を読む多くの方々によりプラスになればと、具体的な投資の話より、彼の人生観などにつながる話をピックアップしたいと思います。

【質問1】先ほど日本株を持っていたら、今は売らないほうがいいということでしたが米国株の場合、今は持っておいた方がいいですか?(参加者、女性)

日本株も米国株も、過去最高の高値ですよね。歴史的に見ても。ただし、ドイツや韓国も同様です。全てがこういう場合、私はたいてい心配します。でもどうか、自分でどうするか決断してください。他の人の意見を聞き始めたら、おそらく間違いを起こすと思います。私が何をしているのか話すことはできますけど、どうか聞かないでください。

自分でリサーチして決断することを覚えてください。これには、本当に簡単な方法などありません。昔、私が教授をしていたとき、学生から「どのページに答えが書いてあるんですか?」と聞かれましたが、答えは自分で見つけなければいけないんです。

【質問2】私には子どもが3人いますが、第2言語を学ばせる以外で、何か経験しておいた方がいいことはありますか?(参加者、男性)

私は人生の後半にようやく子どもを授かったので、自分がさせていることが正しいかどうかなんてわかりません。ただ、とても重要なことは、別の言語をもう一つ学びなさい、ということ。そして、アジアのことをもっと知りなさい、ということです。なぜなら、これからを生きる今の子どもたちの人生においては、アジアが大事になると思うんです。アジアは、これから高い位置まで上っていくでしょう。

これから30年の間に別の言語を学べるかどうかは本当に大事になると思います。たくさんの人は「インターネットでわかるからいいじゃないか」と思うかもしれません。例えば、ドイツでエレベーターに乗ったとします。他のドイツ人は「日本人は僕らのことわからないよ」って思うかもしれません。でも言語を学んでいたら、相手がそう思っていることも分かりますよね?

そうすることで、学んでいないことを学べるようになるんです。
どうか、世界に目を向けてみてください。

ここでジムは、訪れた方がいい国についても言及しました(世界一周を2度成し遂げているジムの言葉には、どこか重みがありました)。彼は具体的には〝インド〟と話しました。経済もどんどん発展していき、エキサイティングな経験ができるので、本当にびっくりするし、学べることがたくさんある、と話していました。

時折、穏やかな表情も見せるジム。

【質問3】人生で最も大切にしてきたことは何ですか?(参加者、男性)

私は、子どもを育てるのは時間の無駄だと思い、遅くまで子どもがいませんでした。かなり遅い年齢で授かったのですが、これまでの考えは大きく間違っていました。子どもは大変素晴らしいです。

私はいろんなところで成功を手にしてきましたが、何が一番重要だったかと聞かれたら、「子ども」と言いますね。30年後に何がどうなっているかわからないのですけど、今はそう言えます。

【質問4】ジムに近づくためには何をしたらいいですか?(参加者、男子中学生)

ならまずは英語話せないとね(笑) ただ、絶対第2言語は学ぶべきです。また、もし可能であれば他の国に住んでみることをおすすめします。そうすれば、自分のことをもっと理解できるようになります。ずっと住み続ける必要はありません。

それができれば、世界のことも自分のことも知っているという形になり、加えて第2言語を話せるのならば、ほかの同世代よりも先のポジションにいけるはずです。

【質問5】私の住んでいる熊本は、地下水が豊富で、食べ物が美味しいです。だから、熊本の農業や日本の農業を守っていく活動をしたいと思っているのですが、ジムはどう思う?(参加者、女性)

2025年、もしくは2030年になるかもしれませんが、農業は大変素晴らしい未来が待っていると思います。みなさん、トラクターは運転できますか?笑これから実際に農業を学んでみてください。農業の従事者になってもいいんですが、そうじゃなくてもいいです。どうかたくさん学んでみてください。

日本において農業従事者は、これからどんどんいなくなります。農家の子どもたちは「もうやらない!」と言って東京に行きます。ですので、これからたくさん田舎の農地を獲得できるようになります。もし、あなたの娘さんが第2言語を学びたくないなら、農業について勉強することをおすすめします。娘さんが農業が大好きだったら、日本で最もリッチな女性になるかもしれませんよ?笑

なので、どうにか組織化して農業に関わっていく形ができるのなら、日本では成功されると思いますよ!

農業の可能性について示唆するジム

私とジムだけの〝5分間〟

質問コーナーが終わると、最後は参加者とジムだけに〝5分間〟が与えられました。参加者の皆さんはそれぞれ、持ち寄った書籍にサインを書いてもらったり、お土産を持参したり、個人的な質問を尋ねたりといった過ごし方をしていました。ありがたいことに、私も釜本さんから5分間をいただき、思い思いの質問をぶつけてみました。

心臓バクバクしながら、ジムと向かいました。

ジムにとって「幸せな働き方」って?

これ、、、実は私が初めて主催したイベント「フリーランス・副業Night」の開催テーマなんですよね。数々の成功を成し遂げたジムだと、どんな答えをするのかって、ちょっと気になったんです。(他にも聞きたいことはありましたたが、書籍で説明されていたり、今回の講演会で話題になったりもしたので)私なりの〝切り口〟で、ぜひ聞いてみたいと思いました。※イベントについては次の記事をご覧ください。

田中「ひとつだけ聞かせてください。ジムの〝幸せの働き方の定義〟とは何ですか?」

私が思うのは、私は自分がやっていることがすごく好きだったので、全然仕事をしている風には感じなかったんです。だから、私は仕事をしていないですね笑 それは自分にとって必要なことで、ただただ楽しかったんです。

田中「市民の多くは、働きたい仕事に就けていない、楽しめていないという人も多いと思いますが、自分が〝楽しい〟と思える仕事に出会うにはどうしたらいいんでしょうか?」

人間として、重要な部分を掴んでらっしゃる質問だと思います。すごく悲しいことですが、本当に自分でもどうしたらいいのか、というのは教えられないんです。私は偶然、そういう仕事に就けたというか、見つけられました。でももし、それを見つけることができたら、本当にうまくいく。素晴らしい人生になります。それができたら、すべての人生が楽しくなると思います。

田中「私は、そういう可能性、きっかけを多くの人に知ってもらえるようなジョブをできたらと思っていますが、どう思われますか?」

難しい。とても簡単なことではないです。ほとんどの人が、一生をかけて、それを探そうとしている部分が多いと思います。なので、それを見つけるのはなかなか難しい。厳しい道が待っているかもしれませんが、それができれば「世界は変わる」と思います。

田中「ある種、今日の出会いをまた別の方に見てもらうことが、ひとつのきっかけになればいいなと願っています。今日はありがとうございました」

世界変えれると思いますよ。あと、日本人の彼女が欲しいです。

田中「笑笑笑 日本人女性は、みんな美しいですよね笑笑」

それは知ってるんだけど、1人欲しいんです。もうそれはわかっているんです。1人欲しいんです。

田中「今度、探してきますね笑笑」

1人じゃなくて、2人お願いできる?笑

・・・・・とまあ、こんなやりとりでした。ほぼ全文です。最後はユーモアあふれる会話でしたね。でも、こんな機会は人生に一度あるかないかです。言葉では言い表せないほど、素晴らしい機会でした。


世界の一片を知れた、その感想

ジムとのツーショット!

私にとって、上記の〝問い〟は、人生をかけて取り組み、輪を広げていきたいテーマでもあります。私の「伝える」仕事は、どんなコミュニケーションを育み、その先にどんな行動を生み出せるのか、ということに尽きます。

映画、動画、漫画、小説、記事、イベント…!私はこれまで様々なコンテンツに出会い、心を動かされてきました。それをいざ、与える側になるのは、並大抵のことではないと、さらに認識を深めました。しかし、渋沢栄一の「論語と算盤」にある通り、「自分が稼いでいるのではない、皆さんに稼がせてもらっている」ということだと思っています。

だからこそ今回も、この貴重な体験を私だけで所有するには、あまりにもったいない。社会に還元するべきだと思いました。誰か1人でもこの記事を読んで、ちょっとでも未来が変わったり、背中を押すことができたりすれば、これほど幸せなことはないな、と思います。

動画もあるのですが、これは主催の釜本さんと相談し、どんな風に使っていくのかをこれから検討していきたいと思います!ぜひ、感想などもいただけたら嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

田中慎太朗

いただいた、ジムの名刺
裏には、カタカナで「ジム・ロジャーズ」と書いてあった。

過去のおすすめ記事はこちら!


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?