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技能実習制度について(その1)

はじめに

初めまして。
2023年2月からインドネシアで技能実習生の送り出し機関で働き始めた菊地と申します。

先日も政府の有識者会議で「技能実習制度を廃止 新制度へ移行」との提言が纏められるなど、日々ニュースを賑わす制度ですが、僕自身の勉強も兼ねて、今一度この制度について纏めてみようと思いました。

政府発表資料やJITCO(国際研修協力機構)等で詳しく説明はありますが、専門用語が多かったりして分かりづらいので、なるべく簡易な表現を用いて、且つ「Q&A形式」で紐解いていきたいと思っています。

外国人技能制度について

Q.外国人技能実習制度って何?
A.1993年に制度化された制度です

目的・趣旨は、日本の技能/技術を途上国へ移転させ、途上国の「人づくり」に寄与するという、国際協力の推進です。


Q.でも実態は「労働力の輸入」でしょ?
A.「本音」はそうで、「建前」は違います

法的には「労働力の需給調整として行われてはならない」とされていますが、実態は「労働力の輸入」の側面が強いのでしょう。
2023年4月には政府の有識者会議で「技能実習制度を廃止し、新たな制度へ移行すべし」との提言がされています。


Q.どれくらいの外国人が働いてるの?
A.2022年6末時点で327,689人の外国人が働いています。


直近10年の技能実習生の推移

2019年に410,972人とピークを迎えましたが、コロナ禍により2021年にかけて大きく減少しました。
2022年のデータが6月末で半年分なので、もう少し数は大きくなると思われます。

Q.どんな国の人が働いてるの?
A.2022年時点では「ベトナム」が圧倒的です

技能実習生 国籍別人数

技能実習生を送り出してくれる国を「送出し(おくりだし)国」と言いますが、2023年時点で16カ国あります。

  1. 中国

  2. タイ

  3. ペルー

  4. モンゴル

  5. インドネシア

  6. ベトナム

  7. フィリピン

  8. スリランカ

  9. バングラディシュ

  10. インド

  11. ウズベキスタン

  12. ラオス

  13. カンボジア

  14. パキスタン

  15. ネパール

  16. ミャンマー

その中でも「ベトナム」「中国」「インドネシア」「フィリピン」は多数の技能実習生を送り出している「主要国」であると言えます。

次回は、これら主要国を中心とした過去20年の推移を見ながら、トレンドとその要因などを考察したいと思います。

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