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今月の社長コラム(2024年5月)

 昼間、25度以上の夏日になったり、豪雨が降るなど、だんだんと夏が近づくこの頃、如何お過ごしですか。直射日光が熱くなってくると頭がボーとしてきて、汗も出ます。その為、若い頃はよく頭にタオルを巻いていました。最近はアウトドア用のひさしが付いた柔らかい帽子をかぶっています。基本的に帽子はあまり好きではありません。髪がペッタンコになるし、蒸れるからです。毎日かぶっていたのは、中学校の3年間だけでした。規則で決まっていたので、やむなくかぶっていましたが、そのうち、髪が薄くなって、かぶらないと暑くて困るとか、寒くて困るようになったらかぶるかもしれません。その頃はヘアスタイルを気にすることもないので、ちょうど良いですね。〈櫻井 晴信〉

オススメ《書籍紹介》
【これが良い】


丸山敏雄伝

 日本人の子供の自己肯定感は、先進国の中でも最下位と言われています。
 これは、自虐史観を教えてきた戦後教育の結果ともいえます。親の悪いところばかりを見てきた
子供は、親が嫌いになり、自分も嫌いになります。逆に親の良いところばかりを見てきた子供は、親が好きになり、自分も好きになります。他人に対しても良いところを見ようとするし、共感力も高いので、すぐに仲良くなります。苦難に遭っても自信があるので、忍耐できます。
 戦後まもなく倫理研究所を立ち上げた丸山敏雄は、心柱を失った日本に危機感を持ち、「徳福一致」の倫理教育を広めてきました。徳を積めば必ず幸福になるという生活方式を実践し、体験談を積み上げ、推奨したのです。
 この本の中でお勧めが「これが良い」というところです。これは、ある家庭の実話である。半年くらい前、ある事情から家屋敷を他人に譲って、その十分の一にも足らぬせまぐるしい一隅に押し込められてしまった10人近い家族が・・・。そ
の時はさすがの豪放な主人も、明朗な夫人も、快活な家人たちも全く悲しみに閉ざされた。かくして幾日かのもだえの後、ふとしたことから「これが良いのだ」と思い至った主人は、一家の人たちにこれを語った。皆よく納得して、これから先々、「・・・が良い」ということを、家の標語にしようと約束した。それからである。「お米がない」と母さんが言い出すと、「が良いのですよ」と娘が言う。「部屋が窮屈で困るね」とでも、ついうっかり主人が言い出すと、「が良いんでしょう」と坊ちゃんが言う。去る年の二度の大患の後、ご主人のお腹には、いまだに胆石の固まりが残っていた。いつとはなしに思い出してさすりながら、「固まりが取れぬ」と独り言のように言う。そばにいた奥さんが、「が良いのでございましょう」と。さっそく一本まいって、「ハハハ」と笑いだす。いつの間にか固まりが取れてしまった。こうして、一家は日に月に明るくなった。家の中の細かいこと、朝夕のこと、食物のこと、来客のこと、そして、いろいろの外のことまで皆、順調にすらすらと運んで行った。
 苦難をどうとらえるか。苦難は人を殺すためにあるのではない。人をより善くし、より一歩を進めさせよう、向上させようとしてあるのである。だとしたら、静かに堂々と正面から受け止める、喜んで笑って取り組む、それが正しい向き合い方と言えるでしょう。 小さな勇気を出して、「これが良い」と唱えてみてはいかがでしょうか。