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今月の社長コラム(2024年1月)

 元旦の午後4時、能登半島地震が発生しました。そこから5時間、テレビにくぎ付けになって、津波被害が大きくならないことを祈っていました。13年前の東日本大震災の記憶がよみがえってきました。被害にあわれた方々に、心からお見舞い申し上げます。一日も早い復興をお祈りいたします。実家の餅つきは家族総出のイベントでした。鏡餅、切り餅、そしてヨモギを入れた草餅、干し柿を入れた柿餅、黒豆を入れた豆餅を作りました。たくさん作るので、3月ぐらいまで食べられました。食べ方は砂糖醤油が多く、そこに黄な粉をまぶしたり、海苔を巻いて食べました。餅はスーパーでいつでも買えるので、時々食べますが、やっぱり臼と杵でついた餅が一番おいしいですね。〈櫻井 晴信〉

オススメ《書籍紹介》
【絵本のチカラ】

「絵本はマネジメントの教科書」

 著者は会社員時代、取引先や社員を教育する本社研修部に所属していま
した。結婚して2人の息子が生まれてからは、子育てに専念し、たくさんの絵本を読み聞かせました。その時、絵本が伝えようとしていることの内容が、企業のマネジメントにも役立つことに気づきます。難しいマネジメントを企業のトップが学んでも、それが社員に理解されなければ効果は期待で
きません。ピーター・ドラッカーの概念を伝えるのは簡単ではないが、絵本を教科書にすればどんな人でも理解してもらえるし、共感できると考えたのです。
 子育てに一段落ついた時、中小企業からコンサルタントの依頼が来るようになり、絵本を使ったマネジメントのノウハウを作り上げていきました。
 企業の課題を見える化し、それに合う絵本を読み合いながら、気づいたことを発表し、答えを見つけていきます。著者は決して答えを教えたり、一つの方向に導こうとはしません。「自走型教育」と言って、各自が学び、育て合うことを目標にしています。 会社は一つの動物園だと言います。ライオン、キリン、ゴリラ、タヌキ、リス、ネズミなど、言葉も、性格も、生体も違うもの同士が集まって、一つの目標に向かって進もうとしています。同じ言葉を投げかけても、理解度は十人十色。リーダーは指示を出したつもりでも、届いてないことが多いのです。その為に必要なのが、体験を共にすることです。絵本の読み合わせは、絵を見て、言葉を読みながら同じ体験をします。そして、自由に自分の感動や気づきを発表します。その時、各自が違う考えや感情を持っていることを発見します。その上で、企業の課題を解決する言葉をみんなで作っていきます。日々、その言葉を共有し、確認し合って課題解決に向かって進んでいくのです。
 「おおきなかぶ」というロシアの昔話を書いた絵本があります。皆さんも一度は読んだことがあると思います。かぶが大きくなりすぎて、おじいさん一人では抜けないので、おばあさんを呼び、娘を呼び、犬を呼び、猫を呼び、最後はネズミを呼んで、「うんとこしょ、どっこいしょ」と引っ張ったら抜けたというストーリーです。子供にとっては掛け声がリズミカルで面
白いし、いつ抜けるのかとハラハラドキドキしながら、聞きます。マネジメントの観点からいくと、ネズミが入ったくらいで抜けるのなら、もっと各自が本気を出せば良かったという見方も出てきますが、一番の教訓は、ほんのわずかなネズミの努力や工夫の積み上げこそが、大きな成果につながるという見方です。
 絵本に詰まっている素晴らしい宝を見つけてみたいですね。