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個別株システムの再考

近況

株式市場が荒れています。8月の米国雇用統計で失業率は4%を超え、点灯したサム・ルール、悪化し続けるISM製造業等々により暴落し、9月の雇用統計では予想よりも悪化することを想定し、9月1週目は非常に軟調な展開でした。

金曜夜は発表された失業率自体が先月より0.1%低下したものの、市場にとってはプラスサプライズもなく、不景気を織り込むように米国債10年の利回りは年初来で最も低い値を付けました。

日経平均先物は夜間で‐3.33%。月曜の寄り付きは投資家にとっては憂鬱なひと時になるのでしょう。

市場はあきらかに景気は悪化していると判断しているようです。

各種データで裏付けられた景気悪化であり、特に個人消費を占う米国クレジットカード、自動車ローンの延滞率は上昇しており、明らかに家計は苦しい状態です。

上昇過程だけで見てみるとリーマン以来の数字になっています。

一方で原油価格は1バレル70$を割り込みウクライナ侵攻前の価格に戻りました。ロシアからの直接市場供給がなくともこの数字です。
インフレを考慮すると以前でいう50$を割る水準と言っても良いのではないでしょうか。
物価高はどこへやら。

そんなこんなで、つい先週まで史上最高価格だったS&P500は秋を迎えようとしていると思っています。

課題は何なのか?

近況にも書いたように、明らかにレジームが切り替わる状況だと思います。
2023年初頭では米国金利が下がれば日本の株価は上昇する方向でしたが、為替が155円/$を超えたあたりから、金利上昇≒為替下落≒日本株上昇で緩やかな相関をもったレジームだったように思います。

それが為替の逆噴射に対しては株価は敏感に反応し、急激な動きをするようになっています。米国金利低下と日本株安が強く相関するモードになっているということです。

何が言いたいかというと、コロコロとレジームが変わるので、想定外のレジームだと、システムは金配りマシーンと化します。

このような相場について行くためにはどうしたらよいのでしょう?
自分の揃えている特徴量・ファクターの中で何がメインストリームにいるのか?
そのモデルを適切な時に引っ張り出すためにはどうしたらいいのか?

言い換えるとモデルが強くなるとそのモデルが台頭するようにアンサンブルウエートが変わるようにするためにはどうしたら良いのか?という事です。

アンサンブルウエートを変動型にして、適切な形にすれば休止したシステムは復活するのでは?と思うわけです。

もともとアンサンブルウエートは自分の裁量の範疇にありました。裁量であるが故、最適化の一因となっていたので、いつかは最適化にならない形にしようと思っていました。そのため、今回を機にブレークスルーのネタとして改良のネタにしてみました。

システム改良

先ほど書いたように従来はアンサンブルウエートは固定。そのため、変動値とするため、各モデルの調子の良さを指数化した値をそのままウエートの値にしてみました。
なお、最初にその値をリークさせてしまったのですが、累積リターンカーブは直線になり、アンサンブルウエートはパラメーターとしてクリティカルと思わされました。

最終的に改良コード自体は5行程度で、ウエート決定ロジックも非常にシンプルなものになりました。
各モデルも非常にシンプルなので、思うものができた気がします。

もはや、自分がシステムに入り込む余地は特徴量しかないのでは?というイメージです。

最終結果は以下。

青とオレンジはロングとショートの累積リターン。緑が其の和。

今回は、改善のために特徴量は加えていますが、影響としては微々たるものです。

今後

米国株は遅かれ早かれ崩壊すると思っています。バブルは膨らむだけ膨らみ、15年ぶりの相場が来るのでは?と思っています。

ソフトランディングなんて皆の勉強にならないのでしょ?
相場ってエキサイティングなんですよ。

というわけで、米国債投資にシフトしているのですが、やっぱりやりたいシステムトレード。

悩むだけ悩んで、改良後のシステムを動かすか決めようと思います。

次の開発はやっぱり仮想通貨だよなぁ、と感じています。
勉強ネタが多すぎて、どれから手をつけようか悩むあまりです。

今日はこの辺で。

<読んでる書籍>

やっぱりマイケルルイス。おもしろいです。
ここ数か月で一番面白い本です。
読んでいない人はどうぞ。


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