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紀里谷和明インタビューVol.3

「新世界」コミュニティメンバーによる紀里谷和明さんのインタビューを毎月掲載することになりました。紀里谷和明さんが普段考えていることや、生き方、創作について熱く語っていただきます。

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ーーこのコミュニティーがはじまってから6 か月経過しました。現在、コミュニティーについてどう思われますか?                 
(12/15)

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【紀里谷】多分、当初は入会した人は1000 円払って何を得られるんだろうと、すごく「損得勘定」があったと思います。お金を払っているんですから、それはそうですよね。でも、今はその部分がなくなってきたのではないかと思います。1,000円払ってこれだけしか得られないのかという人たちがいなくなってきているなと感じます。
 僕としては 1,000 円をもらわなくても構わない、もう「無料」でもいいと思っているんです。そのかわりに最初に言った 3 つのこと、「嘘のない会話、会話で終わらない行動、美を忘れない会話と行動」をみんなにしていただきたいです。そうすればこの会は自動運転で成立すると思います。
  そして、最終的には僕がいなくても会は続いていくと思います。 それが新世界コミュニティーじゃなくてもいいと思っています。僕は肩書と一 緒で、名前なんか大嫌いですから。


 みなさんが子供の頃は「嘘のない会話、会話で終わらない行動、美を忘れない会話と行動」ができていたんです。


 子供って正直に語るじゃないないですか。それに思ったことは行動に移しますよね。そこに対して「美」があるかどうかだけど、僕からすると子供のやっていることは「美しい」ですよね。落書きだろうが何だろうが、それを無邪気といったり、天真爛漫と言ってみたり、その行 動が「美しい」から子供って許されると思うんです。
 それが国家の社会規範みたいな枠に入れ始めるからイジメが始まってくるわけです。 社会の損得勘定を教え込まれて、そこから上下関係が始まってしまいます。得か損か上か下かの判断の元でイジメという概念が起きるわけです。そして、正直に語らなくなってしまいました。
 わたしたちは子供の頃はできていたのに、「どうしてできなくなってしまったのでしょうか」ということです。「何故どんな事に対しても隣の人の顔をみないと、ものが言えなくなってしまったのですか」と思います。



ーー紀里谷さんはこういうサロンのような活動を10 年ぐらい前からやっている事についてお聞かせください。

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【紀里谷】20 代後半
からだから、30年弱ぐらいやっているんじゃないでしょうか。僕はメディアというものであったり、社会というものに対してものすごい疑問がありました。コメンテーター等の人たちがテレビで延々と「こうするべきだ。ああするべきだ。」といろいろ言っているけど、「言ってるだけで何もし ないな」って思っていました。
 その当時から、「そんなんだったら、俺が話ししますよ。何か教えますよ。それもタダで教えます。お金はいりません。お金のかわりに周りの人に自分が親切だと思うことを誰かにしてあげてね。」というように、はじまりはただそれだけだったんです。
 「 親に電話かけた」とか、「献血に行った」人もいました。「老人ホームにいっておじいさん、おばあさんの写真を撮った」という人もいました。「これでよし」とはじめは思ってやっていました。しかし、途中で俺が嫌になっちゃったのが、やってこないやつがいるわけです。 「1 回はできたけど毎週はできない」「ちょっと忙しくて」「ちょっと恥ずかしくて」とか、そんな人が多くなってきたんです。
 そうすると、「俺はなんでやってるの?」と思いました。「きみたちはタダで何かもらって当たり前だと思ってるでしょう。そして、それを還元してないでしょう。だからこの世界ってヘンテコなことになっているわけでしょう。」って、実際そう思います。
 前にも話しましたが、キリストっていうはシンプルで隣の人にやさしくして、それで 繋がっていけばいいというシンプルなはずなんですよね。それがなされないまま、それも俺の損得勘定なんだろうけども、なんかもう悲しくなるばっかりで。。。。


ーー今のコミュニティーにも「やると言うのにやってこないという人」はいいると思いますが、それでも続け ようと思った理由をお聞かせください。

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【紀里谷】僕の性分なんですよね。それがもう、なんでこんなことしてるんだって思います。しかし、性分なんですよね。。。やっちゃうんですよね。 人に対しての期待があるんだと思います。でも絶望もあります。 やっぱり皆さんエゴが強いんですよ。エゴが強いから自分を守ろうとするんです。エゴが強いからちょっとしたことでイジケるんですよ。ちょっとキツイこと言われていじけるのはエゴが強いから、つまりプライドが高いから、自分がヘタレだって認めたくないわけです。自分がどれだけ怠け者で自分がどれだけ口先だけの人間か認めたがらないのですよ。
 でも認めてしまえば、そこから先に進める。たとえばアル中の人間は自分がもうアル中だと認めてしまえば治療ができます。でも多くの人たちは、「自分はアル中じゃない。」と、延々言っているので延々終わらないですよね。
 「自分は怠け者なんだ。」「自分はめちゃくちゃ臆病だ」「自分はめちゃくちゃずるいよね」「リスクのことばっかり考えてめちゃくちゃエゴイストだよね」などと認めてしまえば、「そうなんだ」と先に進められる、考えられるじゃないですか。


 「脚本ミーティング」とかもやりはじめたけれども、面倒くさいですよ。でもやってみてやらないのだったら、本人もわかるでしょう。そこをわかって欲しいんですよ。「クリエーターになりたい。モノを作りたい。人を感動させたい。」だとか言いますよね。「そんな大層なことを考えるな、そんな訳のわかんないこと言わないで。」と思うんです。それはフェアだと思うんです。
 「世界が平和になってほしい」というのに、「それじゃあ、お前は世界平和のために何をしているんだ」と言いたいのです。シンプルに隣の人にやさしくしてあげたり、こんにちはと挨拶したりするだけでも変わるんですよ。
 日本ではそれがめちゃくちゃできていたのに、「なんでこんなことになっちゃったの?」って思うのです。以前、Ayakoさんは「日本は纏る」って言っていたんですよね。僕もその気持ちはよくわかります。昔はそれが世界で一番できていたんです。それも宗教なしでやっていたというのがすごいですよね。
 それができていたのに、「なんでこんなことになっちゃったの」って思います。でも、そこさえ少し変わればまた纏まるのかなという淡い期待があります。


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インタビュー・製作チーム:Ayako Okura-Walsh、鈴木優帰、遠藤加奈


紀里谷和明 公式Twitter:@kazuaki_kiriya 
コミュニティ 「新世界」 公式Twitter:@shinsekai2020

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