葬送


火葬場へ向かう
足取りは重くて
通り雨でも降ったら
誤魔化せるんだろうか

今日も変わらず
軽口を叩いている
弱音を吐いてしまうのは
少し情けなくて

さよならしないとね
この空に溶けるように
ゆっくり煙が昇った

どれくらい経ったら
全て理解できるの
あとどれくらい生きたら
過去と呼べるのだろう

あの日の思い出が
体を突き抜けていく
その手はこの手を探していた

さよならしないとね
いつかは 私もいつかは
ゆっくり背中を追うよ

あの日の思い出が
体を突き抜けていく
その手はこの手を探していた

さよならしないとね
いつかは 私もいつかは
ゆっくり背中を追いかけるよ

君がいないなら
私もここにいないからこそ
生まれた葬送

Written by シイ。

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