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【ぶらり散歩】圧巻!都内の絶景紅葉スポット② 小石川後楽園

東京23区というとコンクリートジャングルのイメージが強いかもしれないが、なかなかどうして随所に自然を味わえる公園や庭園、植物園がある。

もちろん、原生林や里山といった本来の意味での自然ではなく、きっちりと人の手によって整備された「計画的自然」だ。言ってみれば、我々日本人から見た、自然の良いところだけを寄せ集め濃縮して愛でるために造られている。

春には満開の桜を観たい。秋には紅葉を鑑賞したい。
そうした欲望に忠実なだけに、高い植栽技術を要する高次元のエンタメとして古くから育まれ、愛され続けているわけだ。

文京区に降り立ち、白山の小石川植物園に続いて紅葉狩りに訪れたのは、水道橋の小石川後楽園
広大な小石川植物園に比べると、コンパクトな後楽園は外国人を含めた多くの観光客の姿が目立つ。それでも閑静な中に鳥のさえずりが活発に響き渡り、まさに大都会のオアシスといった趣だ。


わずか300円の入園料を支払うと、心ゆくまでゆったりと滞在できる。出入口は2箇所、東門と西門。今回は水道橋駅に近い東門から入ったが、その完成された魅力は券売所を通ってすぐの内庭から早速味わえる。特徴的なのは、周囲のビル群が紅葉と一緒に、鏡面のような池の水面に映り込むところ。

右に見える木造建築はかつての後楽園の正式な入り口「唐門」(戦後に復元)

今より遡ることおよそ400年。黄門様でおなじみの水戸光圀の代に完成した庭園はかなり中国(当時は明)の様式を取り入れたものらしく、現在は国の特別史跡・特別名勝に指定されている。今では遠景にオフィスビルや東京ドームを臨み、新旧が造形的なコントラストをなしている。

琵琶湖に見立てて造成された中心の池には蓬莱島という築島が。よく見ると赤い社が見え隠れする


14時過ぎに来園し16時頃まで回遊していたが、西陽の強いこと!そのおかげで世界は金色に照らし出され、風情ある長い影と美しいコントラストを描くのだが、方角によっては眩しすぎてとても目を開けていられない。

「九八屋」という風情ある茶屋跡
東京ドームが35周年というから、こちらも老いるわけである

ひさしのように額に手を当て目を細め孤軍奮闘しながら見目麗しきスポットを探索していると、時間はあっという間に過ぎ去る。紅葉が最も美しく輝く時間に来られてよかった。心地よい疲労感に包まれ、再び東門から帰路についた。


前回に続き、文京区の紅葉スポット2箇所をご紹介しました!お楽しみいただけましたか?今年は以上なまでに夏が長かったので紅葉が例年よりも遅れています。12月に入ると都内でもクライマックスを迎えると思われますので、ぜひ足を運んでみてください。


■施設ガイド

開園時間
午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)

休園日
年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで)
※イベント開催期間及びGWなどで休園日開園や時間延長が行われる場合もあります。

入園料
一般    300円
65歳以上 150円
(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)

アクセス
<東門>
JR総武線「水道橋」西口から徒歩5分
JR総武線「飯田橋」東口から徒歩8分
東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園」2番出口から徒歩6分
都営三田線「水道橋」A2出口から徒歩8分

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