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【タスクシュート歴7年】 タスクシュートを続けるためのコツ

タスクシュートを7年使っている。

就活の時からずっと使っている。職種や環境は変わっても、タスクシュートは使い続けている。

メモ帳や他のアプリはバラバラといろいろなものに変えているのに、タスクシュートだけは、ずっと続いている。

なぜタスクシュートを使い続けているのか、タスクシュートをどう使っていて、何を心がけているか、書いてみたいと思う。


タスクシュートとは何か

タスクシュートは行動ログとタスク管理と日記を組み合わせたような、独自の手法だ。

大橋悦夫さんがExcelとVBAで作ったのが始まりで、今では、iPhoneアプリのTaskuma、マルチデバイスで使えるTaskchute Cloud、Notionで使えるTaskchute for Notion、タスクシュート手帳などが出ていて、色々な環境で使えるようになっている。

なお、専用ツールを使わなくても、基本的なことはできる。
自分も、別ツールでログだけ取ったり、手帳に書いたり、それっぽいExcelを作って記録したりしている時もあった。

やり方は、ざっとこんな感じ。

まず、タスクを登録して、その開始時刻と終了時刻を打刻する。
これで、自分が、いつ、何をやったかがわかるようになる。
これが基本。とりあえずこれだけやっていればOK。

次に、繰り返しタスクをルーチン設定する。翌日からタスクリストが自動生成される。タスクを書き出す手間が省けて、楽に記録できるようになる。

さらに、見積時間を設定しておけば、タスクの終了予定時刻を計算してくれて、1日の見通しが立つようになる。

なぜタスクシュートを使い続けているのか

タスクシュートを使い続けているのでは、その恩恵を、日々感じているからだと思う。

朝起きてから寝るまでの記録が残っていて、後から見返せる。何時間前に頭痛薬飲んだっけ、とか、この本いつ読み始めたっけ、とか、いつ洗濯槽の掃除したっけ、みたいなことを確認するのに便利。

毎日のタスクリストが自動生成されるので、頭がボーッとした朝からスムーズに行動できるし、1日が見通せることに安心感がある。

いつもと違うことが起きても、タスクを追加したり実行したりするたびに終了予定時刻が更新されるから、ちょこちょこリストを調整できる。

予定に間に合わせるにはどう行動すればいいか、自分の頭で計算しなくても、ぱっとわかる。

こういう、日々の細かいサポートをしてくれるから、タスクシュートは手放せない。

タスクシュートをどう使っているか

朝起きたらまずタスクシュートを起動する。

朝のタスクリストは勝手に生成されているから、書いてある通りに朝やることを実行していく。トイレに行くとか、水を飲むとか、タスクリストを見直すとか。

タスクリストの見直しでは、タスクリストをざっとみて、いらないものを消したり、予定を追加したり、並び替えたりする。
今日は雨が降っているから洗濯タスクは消そうとか、そのくらいのゆるい感じ。
全タスクの終了予定時刻が23時をすぎていたら調整する。今日やらなくてもいいことは翌日に移動したりしてバランスを見る。
最近は、最初から23時をすぎてしまうことはまずない。やりたいとは思っているけれど、できていないこと、はルーチンに入れないように変えたからだと思う。英語の勉強や読書など、やらないことが多いものはバッサリ切った。これを始めてから一気に余裕が出た。気が向いたら手動でタスクを追加してやるようにして、何日か連続でできたらルーチンにするようにしている。

あとは、基本的に、リストに書いてあることをその順にやっていく。
タスクを始める時に開始ボタンを押して、タスクをやめる時に終了ボタンを押す。
気分が乗らなくて、違うタスクをザッピングしてやることも結構ある。できるタスクをできる時にやっていけばいいやという感じ。最近は順番やタイミングに、なるべく拘らないように意識している。

追加のタスクや記録しておきたいことがあったりしたら、都度タスクを追加したり、記録したりする。

1日の途中で、終了予定時刻や時間に制約のあるタスクの終了予定時刻を見て、タスクの量や順番を調整することもある。
最初はできると思っていたけれど、実際できなさそうなことも結構あるので、1分だけ着手したり、消したり、別日に送ったりする。
「1分着手」は、Taskchute Cloud開発者のjMatsuzakiさんが提唱する考え方で、とりあえず、1分だけでも作業に着手したら、そのタスクはやったとみなす、というものだ。ただ翌日に送るのではなくて、今日少しでも手をつけた上で、明日もやるようにする。こうしておくと、少しずつでも作業が前に進んでいく。やる気のない時にも使えて、便利な手法だ。

1日の後半や終わりになってきたら、残ったタスクに1分着手したりして、タスクが残らないようにしておく。
この時に、やり残しが多いようなら、ルーチンのタイミングを変えたり、思い切って削除したりする。
基本的に、「できないこと」は割り切って、バンバン消していくのがタスクシュートとうまく付き合っていくコツだと最近思う。
ルーチンは少なければ少ないほどいい。「やるべき」と思い込んでいることや「やったほうがいい」からやっていることを全部消せば、だいぶ楽になって余裕が出る。余裕があれば、「やったほうがいい」ことにも手がつけられるようになる。
自分は、佐々木正悟さんの著作『佐々木さん、自分の時間がないんです』や『「ToDoリスト」は捨てていい。』を読んで、思い切って削るようになった。

タスクシュートを使い続けるコツ

タスクシュートは便利だけれど、使い方によっては、自分を追い詰めてしまったりもする。

今は平日も休日も、仕事の時間もプライベートもずっとタスクシュートを使っているけれど、そうでない時期もあった。

タスクシュートにやりたいことをたくさん詰め込んで、その通りに全部をこなそうとして、結局できなくて大量削除ということが続いた。

特に休日は、やろうと思っていたことができないことが多くて、嫌になって、休日にはタスクシュートを使わなくなってしまった。

でも、「100日チャレンジ」というコミュニティに参加したり、タスクシュート関連の書籍を読んだりして、意識が変わっていった。

そんな経験をもとに、タスクシュートを気持ちよく使い続けるために、意識していることをまとめてみる。

タスクシュートの奴隷にならない

タスクシュートはあくまでも、「提案」や「サポート」程度のもので、自分を「管理」するためのものではない。

タスクシュートは自動でタスクリストを作ってくれるけれど、その通りににはできないし、その通りにする必要もない。

タスクの追加や変更、記録によって、終了予定時刻が更新され、その見通しをもとに、タスクを容易に調整できるのがタスクシュートのよさだと思う。

すでにあるリストに拘らずに、どんどん順番を変えたり、調整したりしていけば、嫌にならずにタスクシュートを使い続けられる。

「やること」だけを書く

とにかく大事なのは、タスクシュートには「やること」だけをかくこと。

理想を詰め込みすぎると、実行できなくて、しんどくなる。

やってもやらなくてもいいこと、毎日やる必要はないこと、思いついた時にやればいいこと、はどんどん省いていって、いつも必ずやることだけを残す。

こうしておけば、今日もできなかったと自分を責めることもなくなるし、タスクリストの管理も楽だし、気持ちに余裕も生まれる。

ルーチンをいつもできていることだけに絞り込んでおくと、自分を追い詰めずに、タスクシュートを使える。

正直に書く

思った通りにいかなかったことも、全部記録する。

これをやらないと、記録が嘘のものになってしまう。うわべだけ良くなった記録からは得られるものがない。嘘の記録を見返しても結局、理想の自分が立ちはだかるだけで、実際はできてないよな、ダメだなと思ってしまう。それをもとに作ったルーチンも無理なものになってしまう。無理なルーチンがうまく回らないの悪循環になる。

そうではなくて、もう全部、そのまま記録する。YouTubeを見て脱線したりした時間、イライラや不安で何も手につかなかった時間なども、正直に記録する。思い出したときに追記したり、メモをつけたりもする。

「だらだら」とか「ごろごろ」とだけ書くこともよくある。実際はマンガを読んだりスマホを触ったりしているのだろうけれど、そこまで細かく書くのが面倒な時はざっくりとした記録になる。

あまりタスクシュートに触れなかった時は、居た場所だけをタスク名に書いたり、やったことをただ書き連ねたりする。

できる範囲で、飾らずに、ありのままを書くのがいいと思う。

記録を受け止める

なんでもかんでも予定通りに機械的にこなしていくことはできない。脱線だらけだったり、一つのことに没頭しすぎて他が何もできていないこともある。悩んだり立ち止まったりすることもあるし、イラついてしまう時もある。

それを、ダメだと思わないで、「そういうことがあったんだ」「そう感じたんだ」とただ事実を認めて、受け止めていくだけで、気持ちがすごく楽になったりする。

タスクシュートは正直に起きたことを記録していくものだから、その記録を責めてしまうと、続けるのがつらくなる。

一方で、すべてを受け入れられるなら、タスクシュートは自分をすべて受け止めてくれる、安心できる場所になる。

自分は、記録を否定しないようになってから、タスクシュートを24時間つけるようになった。

まとめ

あらためて、タスクシュートは、自分の生活に欠かせないものになっている。

タスクシュートが与えてくれるのは、刻一刻と変わる状況に対処するための手段だと思う。

未来のことは、今日1日のことだって、何が起こるか予測不能。予期しないことが起きたりもする。

でも、タスクシュートがあれば、そのイレギュラーへの対処が少し楽になる。

タスクの見積と終了予定時刻で見通しを少し立てやすくしてくれる。タスクに忙殺されるなかで、今自分が何をやっているかを見失わないようにしてくれる。疲れて混乱している時でも、自分が何をやってきて、これから何をやるかを提示して導いてくれる。

そして、自分が生身で感情のある人間だという現実を教えてくれる。毎日の記録を通して、自分についての情報が蓄積される。自分の感情や思考や行動のパターンが見えてくる。ここで無理すると皺寄せがくるとか、ここはもう少し頑張っても大丈夫そうだとか。わかっていれば、わかっていなかったときよりも、それらをうまく扱えたりする。

不安な毎日をサポートしてくれる心強い相棒だから、ずっとタスクシュートを使い続けているのだと思う。



読んでいただきありがとうございます。