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タスクシュートを使いこなすための具体的アプローチ

タスクシュートを使い始めてしばらく経つと、基本的な使い方にはなれてくるが、色々と悩みも出てくると思う。今回は、タスクシュートを続ける中で、自分が迷った部分について、具体的にどういう運用をしているか書いてみたいと思う。

1. タスクの粒度を調整するコツ

仕事でタスクシュートを使い始めた時に、タスクの粒度をどうするか、結構迷った。あまり多いと管理が大変になるし、雑すぎると何をすればいいのかパッとわからなくて困る。
いろいろ試した結果、今はすべて同じ粒度にするのではなくて、目的や作業の習熟度によって、柔軟に変えていくのがよいという結論に達した。

企画・設計・構築段階
この段階では、比較的大雑把なタスク設定が有効だ。たとえば、最初は「プロジェクト名だけにしておいてスタートし、別途用意しているプロジェクトシートなどを埋めながら詳細を詰めていく。作業が具体化してきたら「モック作成」「データ準備」「テンプレ作成」など、今行っている作業が一目でわかるタスクに細分化する。

実施・運営段階
この段階では、慣れるまではタスクを具体的に分割し、細かく設定することが効果的だ。細かくしておくことで、一つひとつのタスクが確実に終わっていると感じられて安心感につながるし、終了予定時刻の精度も向上する。また、どの作業に時間がかかっているのかが明確になるため、改善の糸口を見つけることができる。
いちいちタスクシュートに戻って実行・終了の作業をするのが面倒に感じるくらいに慣れてきたら、タスクをまとめてしまう。

タスクの分割・統合の基準
タスクの分割や統合は、「しっくりくるかどうか」がポイントだ。タスクに対してやる気が出ない、スムーズに進まないと感じた場合は、粒度を見直す。細かくしたり、大まかにしたり、一連の作業を組み合わせて一つのタスクにしたり、さまざまなパターンを試すなかで、自分にあった運用が見つかると思う。

2. プロジェクト、モード、セクションの活用

タスクシュートの「プロジェクト」「モード」「セクション」機能は、長いこと使い方に悩んできた。運用が安定しないのも悩みの種だった。
だが、今では、ずっと同じ設定を使い続ける必要はなく、その時々の自分の目的と運用に合わせておけば良いと考えている。

一応、自分がどのように使っているか、簡単に紹介しておく

プロジェクト
プロジェクトは、主に仕事の記録を集計するために使用している。特に、会社への報告がしやすい単位に設定しておくことで、仕事の進捗を一目で把握できる。

セクション
セクションは、仕事や生活の区切りを視覚的に確認するために使っている。たとえば、始業・終業時間や、自分の中で区切りを感じる時間(例: 21時)をセクションとして設定しておくことで、タスクの終了時間や全体の進捗を把握しやすくなる。

モード
モードは、優先的にやるべきタスクや、人との約束があるタスクを目立たせるために活用している。また、最近仕事ばかりやっていると感じたときには、仕事タスクにモードを設定し、集計・分析を行うこともある。こうしたモードの活用によって、自分の行動を客観的に評価し、バランスを保つことができる。

3. タスクの順番、優先順位

タスクの実行順や優先順位をどうつけていくか、どのタスクからやるのが一番いいのか、というのも色々と考えた。
結果として、自分がしっくりくる順番でやればいい、全部できないなら、他の人との約束や他の人が関わる部分からやればいい、という考えに落ち着いた。

通常時
しっくりくる順番、自然に手をつけられる順番であることを重視。効率とか脳の性質的にこの時間にやった方がいいとか、そういうことは度外視して、自分の気持ちが楽な順番を優先。

優先順位付けの基準
あまり明確に決めているわけではないが、体調不良や急な予定が入ることが繰り返されるうちに、ある程度の判断基準ができてきた。

まず、優先順位を意識するのは、時間の制約があり、かつ、その時間に間に合いそうにない場合のみ。予定が大きく変わっても時間の制約が特にない場合は、記録メインに切り替えて、リストの調整はしない場合もある。

時間の制約がある時は、それに間に合わせるために、タスクを後ろのセクションに送ったり、やらなくてよさそうなものを消していく。締切が近いものや、他の人が関わってくるタスクは優先的に残す。一方で、自分がやらなくても誰も困らないタスク(例: 自分の勉強など)や掃除など、一日くらいやらなくても問題ない家事系も積極的に消す。

4. 実践例

日々のタスクシュート運用
朝起きたら、まずタスクシュートの睡眠タスクを終了する。その後、ざっとタスクリストをチェックし、明らかに順番に違和感のあるところだけ修正する。

あとは、順番にタスクを実行していく。気分が乗らなければ、タスクのザッピングをして、気分が乗るタスクから手をつける。

仕事が始まると、仕事系のタスクを確認し、終了時刻をざっと見積もる。終業時刻には、仕事のタスクが終わっているか確認し、未実行タスクをなくしてから終える。

21時すぎたくらいから、タスクの最終調整を行う。残っているタスクに1分着手をしたり、タスクを消したりして、未実行タスクを処理していく。こうして、最終的には約70のタスクが完了することになる。

23時ごろに睡眠タスクを実行して、一日のタスクシュートは完了となる。

長期的なプロジェクトの活用例
1年ほどかけて進めたプロジェクトでは、Notionにプロジェクトノートとタスクリストを作成し、進捗を管理した。タスクシュートには大まかな工程や、解決したい問題を登録し、実際の作業はNotionのタスクリストを参照して進めることで、情報が集約され、プロジェクトの全体像を把握しやすくなった。

プライベートのものであれば、Evernoteなどで、全体のタスク管理をしたりもする。タスクシュート自体でプロジェクト管理するということは、今のところない。

5. 他ツールとの併用

タスクシュートは非常に便利だが、プロジェクトの全体像を把握したり、進捗を報告したりするにはすこし物足りない部分がある。
TaskChute Cloud 2では、ノート機能も充実しているが、やはり仕事で使うとなると、セキュリティーや共有の都合上、会社で使われているツールを用いたい。
そのため、仕事ではNotionやGoogle Spreadsheet、Google Slideなどのツールと併用している。
タスクシュートで管理しきれない部分を補完し、プロジェクトの進行をスムーズにしている。

また、「日記」というアプリを使って、タスクシュートのログを振り返りつつ、簡単な日記をつける習慣も取り入れている。これにより、一日の終わりに自分の活動を振り返り、成果を実感することができる。

さらに、Simplenoteを活用して、いつかやりたいことリストを管理している。興味がなくなったものはすぐに削除し、リストが煩雑になるのを防ぐことで、やりたいことに集中できる環境を整えている。これにより、タスクシュートに不要なタスクが溢れることを防ぎ、シンプルなタスク管理を維持している。

まとめ

タスクシュートを使い続ける中で、タスクの粒度や優先順位、プロジェクトやモードの設定に悩むことは多いが、試行錯誤を繰り返しながら自分に合った方法を見つけることが重要である。タスクシュートは、その時々の目的や状況に合わせて柔軟に運用し、他のツールと組み合わせることで、さらに効果的に活用できるようになる。

次回は、タスクシュートを無理なく習慣化し、長く続けるための方法について掘り下げる。日々の生活に自然に取り入れるコツや、挫折しそうになったときの対処法を紹介する予定だ。

読んでいただきありがとうございます。