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社名変更したとき古いドメインを捨てるのは忍びない(1組織1ドメイン名制限緩和手続きの利用)

先日、社名が変わりました

社名が変わるといろんなことを変更しないといけなくなります。ドメインもその1つ。
メグリ株式会社なのに古いドメインの lanches.co.jp のままってのはさすがにどうかと思いますので、新社名に合わせた mgre.co.jp とかにしたくなるのが人情です

しかし、ここに1つ大きな問題があります 

co.jpドメインは原則1つしか取れない

企業でよく使われるco.jp のドメインは属性型JPドメインといって、取得できるのが日本国内で登記を行っている会社に限られます。

これには「1つの組織に1つのドメイン」という原則があります

これの何が問題かというと、新しく mgre.co.jp のドメインを我々が取得したら、いままで使っていた lanches.co.jp のドメインを捨てなくてはいけなくなるからです

つまり、古いドメインのWebサイトにアクセスしてきたり、メールアドレスに届いたメールは転送されるようにしたいのに、古いドメインの所有権がなくなってしまうのでそういうこともできなくなるということです

ウチみたいに規模が小さく知名度もまだまだ低い会社なら、あきらめるという選択肢もあるんですが、これ例えばアマゾンジャパン合同会社が何らかの理由で社名変わってco.jpドメインを変更したら、amazon.co.jp ドメインは早いもの勝ちで誰かが勝手に取得できてしまうということです。
もちろんアマゾンの名前で登記する必要はありますが、amazon.co.jp が使えるなら僕だって適当に会社作ってドメイン取ろうと考えます。

これ、何かいい解決方法はないのかと、社名変更が決まったタイミングで調査しました

1組織1ドメイン名制限緩和制度というのがある

アマゾンの例を挙げるまでもなく、著名ドメインを使ったトラブルが起きることは容易に想像できるので、実は原則1つしか取れないドメインを社名変更のような理由であれば2つ以上持ち続けられるという制度ができていました。

内容はこんな感じです。何らかの理由で社名が変わったとき、と考えればだいたい合っています

「組織名変更」や「合併」、「事業譲渡」が発生し、その事実が客観的かつ公に確認可能である場合、所定の手続きを行うことで、1組織1ドメイン名の原則の例外として、今まで利用していた属性型・地域型JPドメイン名(全属性対象)を継続して登録・利用できるようになります。

JPRS Webサイトより引用 https://jprs.jp/about/dom-rule/restriction-relaxation/

この制度を利用できればウチが mgre.co.jp ドメインを取得した後、旧ドメインの lanches.co.jp も保有し続けられるので、サイトのリダイレクトやメールの転送も問題なくできます

手続きは指定事業者からの申請が必要

通常、新規ドメインの取得はWeb広告とかもバンバン出てきて簡単にできますが、この1組織1ドメイン名制限緩和制度の申請手続きはJPRSのサイトにも指定事業者からの申請が必要と書かれています。

検索して見つかる指定事業者もありますが、表向きは対応を公表してないけど問い合わせベースで対応してもらえる指定事業者もあります。

使用中のドメインを管理してる業者にやってもらえるとその後の管理もスムーズなので、ウチの場合も試しに問い合わせてみたら対応していただけました。助かりました。

登記事項証明書が必要

この緩和制度の説明のところにもありますが、制度を利用できるのは社名変更などの理由が必要なので、それを証明しないとそもそも手続きができません。

ウチの手続きを対応してくれた指定事業者さんの場合は、登記完了後にしか手続きは受けられないということを事前に条件としていただいてました。
つまり変更後の社名が決まっていても、事前にドメインを予約して押さえておけないということです

実はウチは実際に登記が完了する1ヶ月くらい前に「メグリ株式会社」への社名変更を発表していたんですが、登記完了して緩和制度の手続きを申請するまでに、先にメグリの名前で登記してドメイン取っちゃうような嫌がらせとか受けたらどうしようといらぬ心配をしてたりもしました

まあウチくらいだと完全に杞憂という感じですが、アマゾンとかなら全然あり得る話です。規模の大きい会社、有名な会社であれば発表は登記完了後に、ってのはドメイン管理の観点でも大事かな思いました

無事に取得完了

というわけで、緩和制度の手続きを行って無事に新ドメイン mgre.co.jp を取得でき、lanches.co.jp も保持することができるようになりました。めでたしめでたし

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