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『バービー』

エブエブに続いて刺さった作品です!女子達がいろんな可能性を実現しているバービーランドからバービーが現実の世界にやってきて女の子たちにハッピーと勇気を与えるお話かと思っていたら、とんでもない複雑なレイヤーと構造をポップなフレーバーに落とし込んだ素敵な映画でした。

特にバービーとケン、男女両方の視点と立ち位置の入れ替わりやその交差が絶妙で、程よいバランスで両方に感情移入ができる演出になっています。(なので男子がみても身につまされません)

最近はポリコレ、多様性やジェンダーを課題として処理しなければ!というスタンスの作品が多いのですが、全くそれを感じさせずコメディとして仕上がっているのも素晴らしい!(これはグレタ監督の手腕というか思想のなせる技)

架空の登場人物がそれに気がつかなければ永遠にハッピーだったのに、気がついてしまった事で痛みをともなう選択を自らする、、、人形達が与えらた役目ではなく自分は自分でありそれを肯定する。

そんなお伽話なのですが最後に見せたバービーの選択は視聴側には賛否の余地などない彼女自身の選択なんだなぁっと思ってしまうぐらいのリアリティーを感じました。

あと、とにかくケンとケン達が可愛いなぁ!玩具としてバービーの家具や車の次の添え物でしかなくボーイフレンド以上には絶対なれない彼が、現実の世界で「人に時間を聞かれた」とき、人に何かを求められた事を偉く感動するシーンはジンワリしました。

視聴者への気づきの手法として、立場の入れ替えで相手の気持ちを理解させる事はよくありますが、その時に相手はこんな嫌な気持ちだったと共有させるよりも、こんな些細な事に喜びを感じるような立場何か!という気づきを与えた方が心に染み入りやすいんだなぁと感じました。
まぁ、メッセージの伝えて方のテクニックの話しです。

楽しさをタイムラグなく感じれる吹き替え版がおすすめ!

ボーカルドールのミュージカルがあったらこんな感じ。

#バービー

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