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篠木マリの千夜一話

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どこかで聞いた話、読んだ話、実際に経験したことを再構成して語る夜話。
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記事一覧

今年の指針

「ふぁ~あ」 おチヨは伸びともあくびともつかない中途半端な声をだして背中をひっぱりあげた…

篠木マリ
1年前
1

こんなささいがしあわせだ。

ブルーマンデーな月曜日、ウツウツしながら 「なんかいいことないかなあ」 と心のなかでつぶや…

篠木マリ
1年前
5

結局、どうでもいいのよ!

ぐうの音もでないほど 寓話について、よく考える。 いちばんよく考えるのはアリキリ。 「どっ…

篠木マリ
1年前

きょうはじぶんにすくわれた

相変わらず精神的に浮き沈みのある日々を過ごしているのだけれど 過去のじぶんに救われること…

篠木マリ
1年前
2

酔っ払いのゆく(す)え

きのうは飲み過ぎた。 きのうは飲み過ぎた、ひさびさに行った酒場で…。 飲み歩いた帰りのこ…

篠木マリ
2年前

年末に鹿鍋を食べて思うこと

年末は自由に過ごしている。 今年は上の娘一家が遠くへ引っ越してしまったので 夫と、一人暮…

篠木マリ
2年前
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うれしい手紙

もう20年ほども前になりますが、上の子が小学校にあがる1年前に、近くに住むロシア人一家と親しくしていました。 再婚同士で赤ちゃんが生まれたばかり、ご主人は京大に招聘された数学の研究者、奥さんには14,5歳と、小学一年生の女の子の連れ子がいました。小学一年生の子、サーシャ(アレクサンドラ)はわたしの上の子と年が近いこともあり、ふたりはすっかり仲良くなってしょっちゅう遊んでいました。夫同士も理系ということもあってかウマがあったようで、家族ぐるみで親しくつきあい、よくパーティーをし

葡萄色(えびいろ)のストール

だんだんと、寒さが足をはやめてきました。 こないだまでは、軽いストールにウールのコートで…

篠木マリ
3年前
1

世界はいろいろでつながっている

あることに興味を持つと、そちらに注意がむいているから 意識無意識に関連するものを探してい…

篠木マリ
3年前
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でぱちか物語

デパートの地下は、賑わってるけど、 いや、賑わってるから?地下独特の閉塞感? わうんわうん…

篠木マリ
3年前
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木屋町巡礼

しばらくお金がなかったり、予定があわなんだり、めんどくさかったりして木屋町めぐりをしてい…

篠木マリ
3年前
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自分の居場所は選ぶべき

数日前に「はてな」で常々思っていることを「居場所は選ぶべし」と題してブログを書いたのです…

篠木マリ
3年前
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予想外だったドアへのノック

ドアにノック(呼び鈴)があり、開けてみると予想外の訪問者であったり、要望であったり、話で…

篠木マリ
3年前

思いがけない訪問者

1996年、テッドの22年間の軍人生活の最後の年のこと。離婚して、ワシントン州レイクウッドでひとりで住むかれのワンルームの部屋のドアにノックがあった。ドアを開けてみると20歳代の可愛らしい女の子。ヘッドライトに急に照らされてとまどった鹿のような様子だった。 「どうしました?」 と言うとテッドの氏名を尋ねる。答えると「あなたはわたしのお父さんです」と言う。 「20数年ほど前のニュージャージー州マクガイル・エアー・フォース・ベース駐留してたとき、ある女の子と出会ったでしょ。あれは